梁 世柱2022年4月14日オニオン・グラタン・スープという強敵(前編)豪奢なレストランで、アートのように飾られた一皿に込められた、驚異的な技術と奥深い伝統を体感する。ハレの日の高級フランス料理には、確かに特別なものがある。しかし、筆者はカジュアルなフランス料理も大好きだ。カジュアル・フレンチには、ブフ・ブルギニョン、エスカルゴ・ブルギニョン、...
梁 世柱2022年4月1日比内地鶏に挑む日本にはかなりの数の「地鶏」がいる。 全国的に流通、もしくは地方の焼き鳥店などへ行けばそれなりに食べられる、という括りにすれば、その数は60種類をゆうに超えるというのだから、驚きだ。 その圧倒的なヴァリエーションゆえに、地鶏は日本という小さな国の異次元的に豊かな食文化を象徴...
梁 世柱2022年3月30日至極の天麩羅とワイン油が熱を宿していくと、扇情的なハイノートの旋律が流れ、徐々にその音色は音域を広げながらハーモニーとなり、やがて、小さな管弦楽団のような厚みとリズムが生まれる。つややかな衣を纏った食材が加わると、パーカッシヴな音に包まれたオーケストラへと変貌する。...
梁 世柱2022年3月15日ペアリングの構築手順ペアリングの基礎理論に関しては、一連の「ペアリングの基本」シリーズで説明してきましたが、実践になると、理論をどのように順序立てて組み合わせて使っていくかが鍵となります。 なお、あらゆる基礎理論を精密に組み合わせられるようになれば立派な上級者ですが、最終的に「主観」に落ちてし...