ヨーロッパのワイン産出国は数多く訪れたが、カジュアルな食(ガストロノミーの話になると、国や地域ではなく、レストラン単位の話になる)の美味しさが際立っていると個人的に感じる国の2トップは、オーストリアとポルトガルだ。
オーストリア料理、と聞いてもイメージできる人は少ないかも知れないが、多民族国家であったハプスブルグ王朝時代に、多種多様な食文化が融合し、磨き上げられた結果、非常にバランス感に長けた料理体系として発展したという経緯がある。
言うなれば、西〜中央ヨーロッパ料理の粋、とも言えるのがオーストリア料理なのだ。
さらに、オーストリア料理は温かい料理が、ちゃんと「温かく」提供される、という日本人(アジア人)には特に嬉しい特徴もある。
さて、オーストリア料理の中でも、最も象徴的なものとされる料理の一つが、ヴィーナー・シュニッツェル。
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