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SommeTimes’ Académie <147>(イタリア・アブルッツォ州5: Tullum)
アブルッツォ白の支流 Terre Tollesi / Tullum D.O.C.G.で知る、PecorinoとPasserina アブルッツォ州の白ワインを学ぶとき、まず押さえるべき呼称は Trebbiano d’Abruzzo D.O.C. です。 ただし、この州の白はTrebbianoだけではありません。 より小さな範囲の中で、PecorinoとPasserinaという別の白葡萄に光を当てるD.O.C.G.があります。 それが、Terre Tollesi / Tullum D.O.C.G. です。 Tullumは、キエーティ県Tolloに限られた小さなD.O.C.G.。 決して目立つ存在ではありませんが、アブルッツォの土着白品種を理解するうえでは、見落としたくない存在です。

梁 世柱
5 日前


SommeTimes’ Académie <146>(イタリア・アブルッツォ州4: Trebbiano)
奥深いグラデーションで魅せるアブルッツォの白 アブルッツォ州のワインにとって、Montepulcianoから造られる赤やロゼの存在感はとても大きなものですが、この州にはもう一つの重要な存在があります。 Trebbiano d’Abruzzo D.O.C. です。 Trebbianoという名前には、どうしても軽く、時に薄い日常的な白、あるいは大量生産的な白という印象がつきまといます。 実際、イタリア各地でTrebbianoの名を持つ葡萄やワインは広く見られ、すべてが個性的な白として語られるわけではありません。 しかし、Trebbiano d’Abruzzoは、それだけで片付けるには惜しいほど、優れたポテンシャルを有するワインです。

梁 世柱
6月30日


SommeTimes’ Académie <145>(イタリア・アブルッツォ州3:Cerasuolo)
中部イタリアを代表するロゼの名品 アブルッツォ州の赤ワインを語るうえで、最も重要な葡萄は Montepulciano です。 そして、そのMontepulcianoから造られるワインの代表格としては、Montepulciano d’Abruzzo D.O.C. が挙げられますが、アブルッツォ州において、この葡萄にはCerasuolo d’Abruzzo D.O.C. という全く別の重要な表現があります。 Cerasuolo d’Abruzzoは、Montepulcianoから造られるロゼ(イタリア語では、ロザート)です。 ただし、淡く軽やかなロゼを想像すると、少し違います。 色はしっかりと濃く、果実味が豊かで、ロゼでありながら赤ワインに近い厚みを感じることもあります。 つまりCerasuolo d’Abruzzoは、淡く爽やかなロゼではなく、Montepulcianoの色、果実味、軽いタンニンを受け止めた、力強いロゼです。

梁 世柱
6月23日


SommeTimes’ Académie <144>(イタリア・アブルッツォ州2: Montepulciano後編)
Montepulcianoの別解 前編では、アブルッツォ州の赤ワインの入口として、Montepulciano d’Abruzzo D.O.C. を見ました。 広域D.O.C.であるMontepulciano d’Abruzzoは、カジュアルな文脈の中でも、軽快な赤から熟成によって厚みを見せる赤まで、表情の幅が広いことに特徴があります。 一方で、アブルッツォ州には、より小さな範囲で定められたMontepulciano系も存在しています。 北部の Colline Teramane Montepulciano d’Abruzzo D.O.C.G.。 新しく独立した Casauria D.O.C.G.。 キエーティ近郊の小さな Villamagna D.O.C.。 この三つは、同じMontepulcianoを、より限定されたテロワールの中で捉えることができる原産地呼称です。

梁 世柱
6月16日


SommeTimes’ Académie <143>(イタリア・アブルッツォ州1:Montepulciano前編)
Montepulciano d’Abruzzo D.O.C.で知る、山と海の赤ワイン アブルッツォ州のワインを学ぶとき、まず中心になるのは Montepulciano d’Abruzzo D.O.C. です。 アブルッツォを代表する赤ワインであり、イタリア全体で見ても知名度の高いD.O.C.の一つと言えます。
濃い色調、明るく豊かな果実味、シンプルで分かりやすい味わい、手の届きやすい価格帯。
そうした印象から、日常的な赤として広く親しまれているワインです。 ただし、Montepulciano d’Abruzzoは、単に「安くて濃い赤」だけで終わるワインではありません。 アドリア海側の明るさと、アペニン山脈へ向かう内陸の冷涼さが交差する、丘陵地と高台の畑。 その広がりの中で、Montepulcianoは、果実味だけでなく、酸、タンニン、熟成による厚みも見せます。

梁 世柱
6月9日


SommeTimes’ Académie <142>(イタリア・マルケ州4:et cetra)
VerdicchioとConeroの外側で覚える、五つのD.O.C.G./D.O.C. マルケ州を学ぶとき、まず中心になるのは白の Verdicchio、そしてMontepulciano主体の Conero です。
ただし、マルケ州には、他にも魅力的なワインたちがあります。
ここでは、Verdicchio系、Conero系の外側で覚えておきたい五つの産地を見ていきます。 Offida D.O.C.G. 南部マルケの土着白と赤をまとめる場所 主な品種:Pecorino、Passerina、Montepulciano
ワインタイプ:白、赤
地域:マルケ州南部、アスコリ・ピチェーノ周辺
D.O.C.G.昇格年:2011年 Offida D.O.C.G.は、南部マルケを理解するうえで重要な呼称です。 ここで覚えたいのは、ひとつのD.O.C.G.の中に、白と赤の両方の柱があること。
白では Pecorino と Passerina。
赤では Montepulciano が中心になります。 Pecorinoは、酸と厚みをもちやすい白

梁 世柱
6月2日


SommeTimes’ Académie <141>(イタリア・マルケ州3: Conero)
アドリア海に迫る山が育てる、Montepulcianoのもう一つの表情 Rosso ConeroとCònero D.O.C.G.で知る、マルケの赤 マルケ州のワインを学ぶとき、まず名前が挙がるのは白のVerdicchioです。 しかし、マルケを白ワインの州としてだけ見ると、この土地のもう一つの重要な側面を見落とします。 それが、Conero です。 Coneroは、アドリア海に面したアンコーナ周辺で造られる、Montepulciano主体の赤ワイン。 同じMontepulcianoでも、アブルッツォだけでなく、マルケにも重要な表現があります。 アドリア海を望む丘陵。 Monte Conero周辺の地形。 そして、赤ワインとしての熟成力。 ここでは、Montepulcianoの果実味に加え、厚み、スパイス感、タンニン、引き締まった余韻が重要になります。

梁 世柱
5月21日


SommeTimes’ Académie <140>(イタリア・マルケ州2: Verdicchio後編)
山に抱かれた小谷のVerdicchio 後編:Matelicaで知る、内陸の白ワインの緊張感 前編では、アドリア海側へ開いた丘陵地帯のVerdicchioとして、Verdicchio dei Castelli di Jesi D.O.C. と、その上位カテゴリーである Castelli di Jesi Verdicchio Riserva D.O.C.G. を見てきました。 Verdicchioは、柑橘、白い花、青リンゴ、ハーブ、アーモンドのようなほろ苦さを持つ白葡萄。 しかし、その味わいは産地によって変わります。 海側へ開いた丘陵では、果実味と親しみやすさが前に出やすく、内陸の谷では、酸、密度、余韻の緊張感が見えやすくなります。 後編では、その内陸側の表情を担う Verdicchio di Matelica を見ていきます。 Verdicchio di Matelica D.O.C. 内陸の谷が生む、引き締まったVerdicchio 葡萄品種:Verdicchio 85%以上 ワインタイプ:白、スプマンテ、Passito 地域:マルケ州マチ

梁 世柱
5月12日


SommeTimes’ Académie <139>(イタリア・マルケ州1: Verdicchio前編)
海へ開く丘から始めるVerdicchio 前編:Castelli di Jesiで知る、マルケ白ワインの基本 マルケ州を代表する白ワインといえば、真っ先に名前が挙がるのが Verdicchioです。 Verdicchioは、柑橘、白い花、青リンゴ、ハーブ、アーモンドのようなほろ苦さを持つ白葡萄。 爽やかに飲める一方で、酸と苦味に支えられた芯があり、造り方や産地によっては熟成にも耐える力を持ちます。 この品種を理解するうえで中心になるのが、二つの産地です。 Verdicchio dei Castelli di Jesi D.O.C. Verdicchio di Matelica D.O.C. さらに、それぞれのRiservaはD.O.C.G.として独立しています。 Castelli di Jesi Verdicchio Riserva D.O.C.G. Verdicchio di Matelica Riserva D.O.C.G. つまりVerdicchio系は、まず 無印版はD.O.C.、熟成型のRiservaはD.O.C.G. と整理すると分か

梁 世柱
5月5日


SommeTimes’ Académie <138>(イタリア・ラツィオ州3: et cetera)
ラツィオの周縁に灯る、小さなD.O.C. FrascatiとCesanese以外で知る、土地ごとのワイン ラツィオ州のワインを学ぶとき、まず名前が挙がるのはFrascatiとCesaneseです。 しかし、それだけでラツィオを理解したことにはなりません。 北にはBolsena湖を抱くヴィテルボ周辺の火山性の土地があり、南にはCoriの丘があり、さらに海沿いにはTerracinaの香り高い白があります。 今回紹介するのは、いずれも高い知名度を持つ産地ではありませんが、それぞれに覚えておくべき理由があります。 奇妙な名前を持つ白。 火山湖のそばに残る甘口赤。 土着品種を支える丘のワイン。 海沿いで香るMoscato。 こうした小さなエリアを拾っていくと、ラツィオは「首都ローマのある州」から、湖、丘、海岸がそれぞれにワインを生む、多層的な産地として見えてきます。 最初に整理しておきたいのは、ラツィオ州のD.O.C.G.が Cannellino di Frascati、Cesanese del Piglio、Frascati Superiore の3つで

梁 世柱
4月29日


SommeTimes’ Académie <137>(イタリア・ラツィオ州2: Frascati)
名声より食卓を選んだ白 フラスカーティという、ローマの普段着 フラスカーティは、ラツィオ州ローマ県、ローマ近郊の丘陵地帯で造られる白ワインです。 主役となる葡萄はマルヴァジア系品種で、軽快な香りと爽やかな飲み口を持ち、食事とともに楽しまれてきました。 華やかな名声で語られるワインというより、よく冷やされ、料理の横に置かれ、自然にグラスが進むワインです。 その親しみやすさこそが、フラスカーティを理解するうえで大切な入口になります。 フラスカーティには、主に以下の3つのカテゴリーがあります。 Frascati D.O.C.:基本となる白ワイン。発泡タイプも認められる。 Frascati Superiore D.O.C.G.:より高いアルコール度数や品質基準を持つ上位カテゴリー。 Cannellino di Frascati D.O.C.G.:甘口タイプのフラスカーティ。

梁 世柱
4月23日


SommeTimes’ Académie <136>(イタリア・ラツィオ州1: Cesanese)
ラツィオの赤を読む Cesanese系3産地に見る、構造・品種・多様性 Cesaneseは、ラツィオ州を代表する土着黒葡萄です。 赤い果実、花、スパイスを思わせる香りを持ち、タンニンは過度に強くなりすぎず、料理と合わせやすい赤ワインになりやすい品種です。 力で押す赤というより、果実味と香り、穏やかな渋みの調和に魅力があります。 Cesaneseを理解するうえで中心になるのは、主に次の3つの産地です。 Cesanese del Piglio D.O.C.G. Cesanese di Affile D.O.C. Cesanese di Olevano Romano D.O.C. この3つは同じCesanese系ワインでありながら、標高レンジ、使用できる品種、認められるスタイルが異なります。その違いが、味わいの方向性にも反映されます。

梁 世柱
4月16日


SommeTimes’ Académie <135>(イタリア・ロンバルディア州: Part.4)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・ロンバルディア州について学んでいきます。 北イタリアのロンバルディア州は、極めて多様性に富んだワイン産地となります。スパークリングワインで知られる産地、赤、白それぞれの主要産地、そして、まさに「何でもあり」となるD.O.C.の存在など、しっかりと整理して捉えなければ、非常に複雑だと感じることも多い州です。 ロンバルディア州編第4回は、イタリア屈指の複雑怪奇なD.O.C.として知られる、Oltrepo Paveseについて学んでいく後編となります。 Oltrepò Pavese D.O.C. Oltrepo Paveseは単一の品種やスタイルにフォーカスしたD.O.C.ではなく、数多くの品種、広範囲の製法を規定した巨大な包括型となります。 その多面性故に、「何でもあり」系D.O.C.の代表格とみなされることも多いOltrepo Paveseですが、丁寧に紐解いていくと、その全体像も

梁 世柱
4月9日


SommeTimes’ Académie <134>(イタリア・ロンバルディア州: Part.3)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・ロンバルディア州について学んでいきます。 北イタリアのロンバルディア州は、極めて多様性に富んだワイン産地となります。スパークリングワインで知られる産地、赤、白それぞれの主要産地、そして、まさに「何でもあり」となるD.O.C.の存在など、しっかりと整理して捉えなければ、非常に複雑だと感じることも多い州です。 ロンバルディア州編第3回は、イタリア屈指の複雑怪奇なD.O.C.として知られる、Oltrepo Paveseについて学んでいく前編となります。

梁 世柱
4月2日


SommeTimes’ Académie <133>(イタリア・ロンバルディア州: Part.2)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・ロンバルディア州について学んでいきます。 北イタリアのロンバルディア州は、極めて多様性に富んだワイン産地となります。スパークリングワインで知られる産地、赤、白それぞれの主要産地、そして、まさに「何でもあり」となるD.O.C.の存在など、しっかりと整理して捉えなければ、非常に複雑だと感じることも多い州です。 ロンバルディア州編第2回では、ネッビオーロの隠れた銘醸地であるValtellinaについて学んでいきます。

梁 世柱
3月26日


SommeTimes’ Académie <132>(イタリア・ロンバルディア州: Part.1)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・ロンバルディア州について学んでいきます。 北イタリアのロンバルディア州は、極めて多様性に富んだワイン産地となります。スパークリングワインで知られる産地、赤、白それぞれの主要産地、そして、まさに「何でもあり」となるD.O.C.の存在など、しっかりと整理して捉えなければ、非常に複雑だと感じることも多い州です。 ロンバルディア州編第1回では、イタリアを代表するスパークリングワインのD.O.C.G.である、Franciacortaについて学んでいきます。 Franciacorta D.O.C.G. 葡萄品種:シャルドネ、ピノ・ネロ、ピノ・ビアンコ、エルバマット ワインタイプ:発泡白、発泡ロゼ 製法:トラディショナル方式 地域:ロンバルディア州ブレシア県 フランチャコルタは、トラディショナル製法(シャンパーニュ製法)が義務付けられている、スパークリングワイン専門のD.O.C.G.であり、同タイ

梁 世柱
3月20日


SommeTimes’ Académie <131>(イタリア・プーリア州: Part.3)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・プーリア州について学んでいきます。 南イタリアのプーリア州は、その総生産量が安定してイタリアのTop3に入るほど、大きな産地です。認定されているD.O.C.G.は4つですが、プーリア州の実態を理解するには、D.O.C.を含めつつ、より整理して捉えていく必要があります。 プーリア州編第3回では、プーリア州の三本柱とも言える黒葡萄最後の一つ、Negroamaroを中心に学んでいきます。

梁 世柱
3月13日


SommeTimes’ Académie <130>(イタリア・プーリア州: Part.2)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・プーリア州について学んでいきます。 南イタリアのプーリア州は、その総生産量が安定してイタリアのTop3に入るほど、大きな産地です。認定されているD.O.C.G.は4つですが、プーリア州の実態を理解するには、より整理して捉えていく必要があります。 プーリア州編第2回では、プーリア州を象徴するとも言える葡萄品種であるPrimitivoを中心に学んでいきます。

梁 世柱
3月5日


SommeTimes’ Académie <129>(イタリア・プーリア州: Part.1)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・プーリア州について学んでいきます。 南イタリアのプーリア州は、その総生産量が安定してイタリアのTop3に入るほど、大きな産地です。認定されているD.O.C.G.は4つですが、プーリア州の実態を理解するには、より整理して捉えていく必要があります。 プーリア州編第1回では、プーリア州の北部に位置(ユネスコ世界遺産であるCastel del Monteの周辺)する3つのD.O.C.G.について学んで行きます。

梁 世柱
2月28日


SommeTimes’ Académie <128>(イタリア・サルデーニャ州: Part.2)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・サルデーニャ州について学んでいきます。 サルデーニャ州には1つのD.O.C.G.しか認定されていませんが、州(島)全体で魅力的かつ個性的なワインが多々造られています。 サルデーニャ州編第2回では、サルデーニャ州が誇る偉大な赤ワインである、Cannonau di Sardegnaに関して学んでいきます。

梁 世柱
2月19日
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