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ネズミ臭ワインのリターン問題
先日、ふらっと立ち寄ったイタリアンレストランが、期待を遥かに超えた大当たりで驚いた。 最初に頼んだ乾杯用のフランチャコルタが抜群に美味しく、自家製の黒オリーブ入りフォカッチャも極上で、オーダーした料理の全てが最高に美味だった。 合間合間にグラスで頼んだワインも全体的に美味しかったのだが、実は退店する時、あまり良い気分にはなれなかった。 その理由は、グラスで頼んだオレンジワインの、ネズミ臭(俗称、マメ臭)だ。

梁 世柱
5月9日


SommeTimes’ Académie <91>(フランス・サヴォワ地方:Mondeuse)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・サヴォワ地方 について学んでいきます。 フランスが全土的に温暖化の影響を受けている中、アルプスに守られたサヴォワ地方は、真の冷涼産地として、その存在価値が高まっています。 AOC認定を受けている葡萄畑の総面積は、サヴォワ地方全体で僅か1700ha強と、非常に規模の小さな産地となります。 ブルゴーニュに近いという立地もあり、シャルドネやガメイも多く栽培されていますが、サヴォワ地方特有の品種があり、個性豊かな魅力を放っています。 サヴォワ地方は観光地としても名高いが故に、ただでさえ少ない生産量の大半が地元消費されており、日本国内で探すのは少々大変ですが、アルコール濃度が低く、鮮烈な酸をもったワインの数々は、個性的かつ魅力的です。 サヴォワ地方第3回は、サヴォワ地方固有の個性豊かな黒葡萄である Mondeuse(モンドゥース)を中心に、関連したワインを学んでいきます。

梁 世柱
5月8日


出会い <81> 新世代のブラウフレンキッシュ
Gober&Freinbichler, Blaufränkisch Horitshon 2020. 私がオーストリアワインを学び始めた約20年前、彼の国を代表する偉大な黒葡萄である ブラウフレンキッシュ は、どのテキストをみても 「エレガント」 な味わいであると表現されていた。 違和感 があった。 興味をもって、色々とテイスティングしてみていたのだが、どのワインもどちらかというとカベルネ・ソーヴィニヨン的な性質で、エレガントという表現に結びつけられるピノ・ノワール感を、ほとんど感じることができなかった。

梁 世柱
5月5日


ワインを理解するテイスティング術 <6> アロマ Part.2
テイスティング術シリーズの第6回は、「アロマ」についての基礎を学んでいきます。 前回に続き、今回も白ワインのアロマについて学んでいきます。 第一アロマは主にフルーツ香として語られることも多いですが、他にも第一アロマに分類されるものがあります。 ハーブ、花などの 植物系の香り 、石灰、貝殻、鉱物などの ミネラル系の香り がそれらに該当します。 まず、植物系ですが、ミント、メンソール、ディルなどの ハーブ系の香り が出ている場合、基本的には 冷涼気候を示す特徴 となりますが、 ソーヴィニヨン・ブランなどのメトキシピラジンが多い品種の場合、品種香として捉える ことになります。

梁 世柱
5月4日


SommeTimes’ Académie <90>(フランス・サヴォワ地方:Altesse)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・サヴォワ地方 について学んでいきます。 フランスが全土的に温暖化の影響を受けている中、アルプスに守られたサヴォア地方は、真の冷涼産地として、その存在価値が高まっています。 AOC認定を受けている葡萄畑の総面積は、サヴォワ地方全体で僅か1700ha強と、非常に規模の小さな産地となります。 ブルゴーニュに近いという立地もあり、シャルドネやガメイも多く栽培されていますが、サヴォア地方特有の品種があり、個性豊かな魅力を放っています。 サヴォワ地方は観光地としても名高いが故に、ただでさえ少ない生産量の大半が地元消費されており、日本国内で探すのは少々大変ですが、アルコール濃度が低く、鮮烈な酸をもったワインの数々は、個性的かつ魅力的です。 サヴォワ地方第2回は、サヴォワ地方の優れた地品種白葡萄である Altesse(アルテス)を中心に、関連したワインを学んでいきます。

梁 世柱
5月1日


再会 <81> サスティナブルなピンクワイン
La grange de l’oncle, mille lieux les bas fonds. ¥3,300 ワインほど、 サスティナブル への意識が急速に浸透した産業もそうは無い。 産業構造自体が、そもそも 農業と密接に関わっている 上に、食料品のような生 活必需品ではなく、あくまでも嗜好品 であるということも、その動きを力強く後押ししているだろう。 元々サスティナブルに関して先進的であり続けてきた ヨーロッパが、産業の中心を担ってもいる し、アメリカ、オーストラリア、南アフリカ、チリ、アルゼンチン、カナダなどでは、 主要産地が大都市に近い ことが、サスティナブルへの意識を間違いなく強めている。 サスティナブルと言っても、多種多様な形があり、農業の部分に特化したものもあれば、SDGsと連動した包括的かつ多角的なものもある。 中には、特に大メーカーが推進する戦略を、 「ビジネス・サスティナブル 」と揶揄する声も聞かれるが、 「何もしないよりかは、何かをする方が遥かにマシ」 だ。

梁 世柱
4月29日


テーマ・テイスティング
私は昔、音楽に明け暮れていた。 主な楽器はギター、専攻は作曲で、実はアメリカの音楽大学を卒業までしている。 今はもう、音楽は完全な趣味で、本業がワインとなっているのだが、私にとっては 音楽もワインも、似ている部分が多い 。 まず、どちらも 何かしらのインスピレーションを元に表現をする 、という点が共通している。 音楽なら感情や情景などがインスピレーションに、ワインならテイスティングそのものがインスピレーションとなる。

梁 世柱
4月27日


甲殻類の正解ペアリング
数多い海や川の幸の中でも、甲殻類は(本マグロなど特殊なものを除いて)別格と言えるほど価値が高い。 上海蟹、松葉蟹、伊勢海老、オマール海老など、甲殻類はまさに花形的存在だ。 そして、日本人の食文化とも、甲殻類は深く結びついている。 懐石料理の中でも、甲殻類を献立の主軸とした店は、頭一つ抜けて価格が高い。 今回はそんな甲殻類に対して、最高のペアリングアイデアを紹介していこう。

梁 世柱
4月25日


SommeTimes’ Académie <89>(フランス・サヴォワ地方:Jacquere)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・サヴォワ地方 について学んでいきます。 フランスが全土的に温暖化の影響を受けている中、アルプスに守られたサヴォワ地方は、真の冷涼産地として、その存在価値が高まっています。 AOC認定を受けている葡萄畑の総面積は、サヴォワ地方全体で僅か1700ha強と、非常に規模の小さな産地となります。 ブルゴーニュに近いという立地もあり、シャルドネやガメイも多く栽培されていますが、サヴォワ地方特有の品種があり、個性豊かな魅力を放っています。 サヴォワ地方は観光地としても名高いが故に、ただでさえ少ない生産量の大半が地元消費されており、日本国内で探すのは少々大変ですが、アルコール濃度が低く、鮮烈な酸をもったワインの数々は、個性的かつ魅力的です。 サヴォワ地方第1回は、サヴォワ地方で最も多く栽培されている地品種白葡萄である Jacqu è re(ジャケール)を中心に、関連したワインを学んでいき

梁 世柱
4月23日


出会い <80> 田舎ワインの素朴さ
Gismondi, Cerreto 2023. ¥3,800 ワインには、あらゆるタイプの魅力が本来宿っているのだが、 高級ワイン になればなるほど、その味わいは 「都会的」 になっていく傾向がある。 シャンパーニュとボルドーはその最も顕著な例であるし、今ではブルゴーニュにもバローロにもブルネッロ・ディ・モンタルチーノにもリオハにも、都会の空気がたっぷりと流れ込んでいる。 ニューワールド諸国の高級ワインは、例外を探す方が異常に大変な程度には、都会的だ。

梁 世柱
4月22日


ワインを理解するテイスティング術 <5> アロマ Part.1
テイスティング術シリーズの第5回は、 「アロマ」 についての基礎を学んでいきます。 まずは、 白ワイン のアロマについて学んでいきましょう。 第一アロマ とも呼ばれる フルーツ香 は、 共通アロマ と 固有アロマ に分けることができます。 一部のソーヴィニヨン・ブランに見られるパッションフルーツ香、ゲヴュルツトラミネールのライチ香、シュナン・ブランのカリン香などの固有アロマは、 品種ごとに把握していく 必要がありますが、 「ワインを理解する」と言う目的のテイスティングにおいては、共通アロマの方が重要 です。

梁 世柱
4月21日


魔法の料理 サルシッチャとペアリング
今思えば、イタリアンレストランと私の縁は、かなり古い。 高校生の時のアルバイトで、イタリアンレストランに入ったことがあったのだが、レストランの中で飛び交う聞き慣れない横文字の連呼にすぐさま挫折してしまい、長くは続かなかった。でも、歓楽街の大衆的なお好み焼き店でのバイトが長かった私にとっては、全くの異世界に触れたようなものだったので、なぜか強く記憶に残っている。 それから、日本酒バー、割烹、高級日本料理、高級フレンチ、高級中国料理など、さまざまな料理店で経験を積んで行ったが、最後にフルタイムで現場に入ったのは、イタリアンだった。 10代の頃とは違い、経験を積んできた私にとって、クリエイティヴなイタリアンでの仕事は楽しかった。 それまではワインの教科書で、名前だけ知っていて実際には食べたことはなかった料理に、数多く触れることもできた。

梁 世柱
4月19日


SommeTimes’ Académie <88>(フランス・ジュラ地方:Macvin du Jura)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・ジュラ地方 について学んでいきます。 かつては、フランスの山奥にあるマイナー産地として、あまり注目される存在ではありませんでしたが、現在はナチュラルワインの文脈からブームが始まり、その少ない生産量を世界中の市場が争奪するという状況となっています。 ブルゴーニュに近いという立地もあり、ピノ・ノワール、シャルドネも多く栽培されていますが、他にもジュラ特有の品種があり、個性豊かな魅力を放っています。 価格に関しては、需要と供給のバランスが崩れていることから、かつてに比べると大幅な上昇傾向にあります。 ジュラ地方第4回は、ジュラ地方で作られる高品質な Vin de Liqueur(*) の一種である、 Macvin du Jura(マクヴァン・デュ・ジュラ) をテーマとします。 (*) :ヴァン・ド・リキュール。未発酵の葡萄ジュースか、発酵の初期段階でスピリッツを加えて造る、甘口

梁 世柱
4月18日


再会 <80> 線香花火のようなペットナット
Max Dexheimer, Petillant Naturel 2022. ¥3,500 ナチュラルワイン好きを公言している筆者だが、ほぼ無条件で 警戒心 をもって臨むタイプのワインがある。 ペティヤン・ナチュレル。通称ペット・ナット だ。 元々、 アンセストラル方式 と呼ばれていた原始的なスパークリングワインの製法だが、 低亜硫酸醸造 が多いナチュラルワインの中でも、ペット・ナットは特に、 完全無添加の割合が高い 。

梁 世柱
4月14日


ユッケの正解は、赤ワインなのか?
1996年に、食材の中で死滅していなかったO-157などの大腸菌によって、大規模な食中毒が起こったことを機に、食品衛生への懸念が高まっていた中、2011年に焼肉チェーン店が起こした、ユッケ集団食中毒事件は、181人の顧客に腸管出血性大腸菌O-111を感染させ、5人の死者と24名の重症者を出すという、日本の飲食史上最悪とも言える大惨事に繋がった。 この事件を受けて、生食用牛肉の処理に関する基準がさらに厳格化。生肉としての提供自体が完全に禁止されたのは牛レバーのみ(2012年以降)だが、生肉提供のために必要な検査や処理の煩雑さ、所要時間、高いコストなどから、実質的には全ての牛生肉提供が禁止に限りなく等しい状況となった。 しかし、店舗が自治体からの許可を取得した上で、規定を満たした生肉処理を行なった肉卸業者から購入すれば、今でも牛レバー以外は提供することはできる。 そう、正しいお店選びをすれば、「本物の」ユッケを、安全に食べることができるのだ。

梁 世柱
4月12日


SommeTimes’ Académie <87>(フランス・ジュラ地方:プールサール)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・ジュラ地方 について学んでいきます。 かつては、フランスの山奥にあるマイナー産地として、あまり注目される存在ではありませんでしたが、現在はナチュラルワインの文脈からブームが始まり、その少ない生産量を世界中の市場が争奪するという状況となっています。 ブルゴーニュに近いという立地もあり、ピノ・ノワール、シャルドネも多く栽培されていますが、他にもジュラ特有の品種があり、個性豊かな魅力を放っています。 価格に関しては、需要と供給のバランスが崩れていることから、かつてに比べると大幅な上昇傾向にあります。 ジュラ地方第3回は、これまでのようにアペレーションごとに学ぶのではなく、ジュラワインの中でも大変人気が高い黒葡萄品種である、 Poulsard(プールサール) をテーマとします。

梁 世柱
4月9日


出会い <79> デラウェアに見る、根付くことの意味
Agri-Coeur, Dela Logique 2023. ¥5,500 ハイブリッドという言葉を聞いた時、一般的にはどういう印象を抱くだろうか? 現代的、先進的、最新技術。 おそらく、そのようなフレーズが並ぶだろう。 しかし、ワインの世界においては、真逆とも言えるイメージがついて回る。 そう、ワイン用葡萄におけるハイブリッドは、ヨーロッパの伝統的なワイン用葡萄であるヴィティス・ヴィニフェラ種よりも遥かに劣る、という定評が完全に固まっているのだ。

梁 世柱
4月7日


凍ったワインはどうなるのか
先日、不覚にもワインを凍らせてしまった。 夕食用にワインを急冷しようと冷凍庫に入れたのだが、繋ぎのビールを飲みながら食事を進め、TVを観ている間に、すっかりと冷凍庫に入れたボトルの存在を失念してしまったのだ。 気付いたのは翌日の朝。 時すでに遅しだった。 ワインは完全に凍り、氷結によって膨張した液体がコルクを押し上げ、激しい液漏れを起こしていた。 急冷のために冷凍庫を利用することは良くあったが、凍らせてしまったのは初めて。 かなりショックを受けたが、ここはジャーナリスト魂を発揮して、凍ったワインに何が起こるのかをレポートさせて頂こう。

梁 世柱
4月7日


鰻重を活かす赤ワインとは
一昔前まで、鰻は日本人の食卓には欠かせない食材のはずだったが、20年前と比べると2倍以上に膨れ上がった価格が、鰻をすっかりハレの日の楽しみへと変えてしまった。 鰻の価格が跳ね上がった理由には、もちろん需要と供給の関係という市場原理が働いている側面もあるが、別の問題として、鰻養殖の難しさがある。 鰻の養殖は、実は現状その大部分を、天然のシラスウナギ(鰻の稚魚)の漁獲に頼っている。 近年は、そのシラスウナギの漁獲量が減少の一途を辿っているため、輸入への依存度が高くなり、さらに飼料の高騰などの要因も重なって、価格上昇に歯止めが効かなくなった。 2024年の朝日新聞の記事によると、日本の水産省は1990年代からシラスウナギそのものを養殖する技術開発に取り組み、2002年には世界で初めて成功。現在では、年間4~5万匹ほどのシラスウナギ生産が可能になったようだが、日本国内における鰻の年間消費量は約1億匹とされているため、全てを賄うには到底足りない。 2050年までには、国内の全ての鰻養殖業者に、養殖シラスウナギを行き渡らせる計画を立てているそうだが、それほど

梁 世柱
4月5日


SommeTimes’ Académie <86>(フランス・ジュラ地方:トゥルソー)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・ジュラ地方 について学んでいきます。 かつては、フランスの山奥にあるマイナー産地として、あまり注目される存在ではありませんでしたが、現在はナチュラルワインの文脈からブームが始まり、その少ない生産量を世界中の市場が争奪するという状況となっています。 ブルゴーニュに近いという立地もあり、ピノ・ノワール、シャルドネも多く栽培されていますが、他にもジュラ特有の品種があり、個性豊かな魅力を放っています。 価格に関しては、需要と供給のバランスが崩れていることから、かつてに比べると大幅な上昇傾向にあります。 ジュラ地方第2回は、これまでのようにアペレーションごとに学ぶのではなく、ジュラワインの中でも大変人気が高い黒葡萄品種である、Trousseau(トゥルソー)をテーマとします。

梁 世柱
4月2日
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