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再会 <79> スペインの至宝
Vega-Sicilia, Unico 2014. 私がワインを学び始めた頃、正式なタイトルは忘れてしまったが、 「世界の名ワイン100選」 的な本を愛読していた。 ボルドー左岸メドック地区の第一級シャトー、右岸サン=テミリオンやポムロールの極上ワイン、ブルゴーニュのグラン・クリュ、シャンパーニュのプレスティージ・キュヴェ、イタリア・ピエモンテ州のバローロ、バルバレスコ、トスカーナ州のブルネッロ・ディ・モンタルチーノとスーパータスカン、カリフォルニアやオーストラリアの超高級ワイン。 20年以上前の本 だが、よくよく考えてみれば、 現代とそれほどラインナップは変わらない のかもしれないが、驚くことでもない。 偉大なワインは、よほどの失策を繰り返さない限り、いつでも偉大 なのだ。

梁 世柱
3月31日


トランプ関税が、日本のワイン市場をどう動かすのか?
先日、EUが米国産のウィスキーに対して50%の関税を課すとしたことに対する報復として、米国のドナルド・トランプ大統領が、EU産のワインに対して200%の関税を課すという、暴挙にも等しい報復関税策をほのめかした。 本来なら、世界の経済リーダたる米国は、世界経済に混沌ではなく調和をもたらす存在としてあるべきだと私は考えるのだが、アメリカ・ファーストを掲げ、自国の利のみを徹底的に追求する「タフ・ネゴシエーター」であるトランプ大統領は、そのようなリーダー像に興味も関心も一切無いのだろう。 「世界中がアメリカから金をむしり取っている。」などと、ご本人は随分な被害妄想を抱えているようなので、流石に200%関税のような異常事態にはならないと願いたいが、最悪の結果は十分にあり得るのだろう。 このような貿易戦争は、我々にとっても対岸の火事とは言い切れない。 米国は日本に対し、25%の自動車関税を課すことをすでに発表しているが、貿易戦争の中で、2019年の日米貿易協定が破棄され、再び米国産ワインに対する関税が上昇する(2019年以降、段階的に引き下げられていた)可能

梁 世柱
3月30日


フレンチトーストで朝ワイン
日本の一般的な洋食系朝食メニューの中でも、 フレンチトースト と パンケーキ は、王者争いをしているのではないだろうか。 パン生地そのものに味を染み込ませるフレンチトースト、上に乗せる食材で様々に表情を変えるパンケーキ。 近年の流行を鑑みると、勝負はややパンケーキが優勢に思えるが、私は頑なにフレンチトースト派だ。 フレンチトーストの起源は、 古代ローマ時代 にまで遡れるほど古いと考えられている。

梁 世柱
3月29日


SommeTimes’ Académie <85>(フランス・ジュラ地方:黄ワイン)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・ジュラ地方 について学んでいきます。 かつては、フランスの山奥にあるマイナー産地として、あまり注目される存在ではありませんでしたが、現在はナチュラルワインの文脈からブームが始まり、その少ない生産量を世界中の市場が争奪するという状況となっています。 ブルゴーニュに近いという立地もあり、ピノ・ノワール、シャルドネも多く栽培されていますが、他にもジュラ特有の品種があり、個性豊かな魅力を放っています。 価格に関しては、需要と供給のバランスが崩れていることから、かつてに比べると大幅な上昇傾向にあります。 ジュラ地方第1回は、これまでのようにアペレーションごとに学ぶのではなく、ジュラ特有の「黄ワイン」(Vin Jaune)をテーマとします。

梁 世柱
3月26日


出会い <78> アンフォラとサンジョヴェーゼ
Il Borro, “Petruna” Sangiovese is Anfora 2020. 1990年代半ばに、北イタリアのフリウリ=ヴェネツィア・ジュリアの東端で始まった オレンジワインの再興が、ワイン界にもたらしたものは、オレンジワインが第四のカテゴリーとして定着したことだけではない。 その過程で、 アンフォラ(地中に埋める円錐形のものはクヴェヴリ) という古代の容器もまた、世界各地へと再伝達されて行ったのだ。 アンフォラとオレンジワインを直接的に結びつける人は多いとは思うが、現在では、赤、白、ロゼ、オレンジワインの全てで、アンフォラの採用が広がっている。

梁 世柱
3月24日


甘口産地の辛口ワイン
近年、甘口ワインの銘醸地として名を馳せてきた産地で、辛口ワインの生産が急増している。 世界的な甘口離れ、がその根底にあるのは明白であり、実際に甘口〜極甘口ワインの産地は、どこも例外なく、セールスに苦しんでいる。 そのような時流の中で、改めて冷静になって、「甘口産地の辛口ワイン」に関して、考えてみようと思う。

梁 世柱
3月23日


牡蠣グラタンのストライクペアリング
誰にでも、幼少期からの大好物、という食べ物があるだろうか。 私の場合は、なんといってもグラタンだ。 ベシャメル、チーズ、マカロニのゴールデントリオが奏でるハーモニーは、何ものに変え難い落ち着きを与えてくれる。 肉、海鮮などの追加食材によって、また味わいの性質が微妙に変わっていくところも、グラタンの面白いところだ。 今回ペアリング研究室の題材として取り上げたいのは、牡蠣グラタン。 牡蠣のエキスが絶妙に染み込んだ奥深い味わいのベシャメルと、シンプルにグリルした牡蠣が、グラタンを三重奏から五重奏へと重厚に変化させる。

梁 世柱
3月22日


再会 <78> 魅惑のオーストラリア・リースリング
Ravensworth, Regional Riesling 2022. ¥4,500 リースリング は鏡のような葡萄品種だ。 葡萄が育ったテロワールを、どこまでも素直に表現することができる。 新樽を効かせたりといった手法が全く一般的では無い のも、また良い。 余計な味付けはせず、ただただ素材の味わいを活かす 。 リースリングという葡萄が、私の心に深く響く理由は、そこにあるのかも知れない。

梁 世柱
3月16日


洋食のスター ハンバーグとペアリング
日本における「洋食」の文化は、独自の発展を遂げてきた。 とんかつ、ナポリタン、カレーライスなど「原型」から大きく変化し、オリジナルとすら呼べるようなものへと成った料理もあるし、南蛮漬けなど、もはや日本料理の一部と化しているものもある。 そのような日本の洋食文化の中で、最もオリジナルと呼ぶに相応しいのは、 「ハンバーグ」 だろうか。 ハンバーグの起源には諸説あるが、「ハンブルク」からきている通り、 ドイツのハンブルク が有力と考えられている。ハンブルグの名物料理である 「タルタル・ステーキ」 が元となり、ひき肉にパン粉を混ぜて焼くハンバーグが誕生したのだ。この小型のハンバーグは、ドイツでは 「フリカデレ」 と呼ばれている。

梁 世柱
3月15日


SommeTimes’ Académie <83>(フランス・南西地方:Jurançon)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南西地方 について学んでいきます。 魅力的な地品種がありながらも、どこかマイナーなイメージも拭えない南西地方ですが、昔から名ワインとされてきた産地が複数あります。 力強い赤ワインを中心に、白ワインや甘口ワインが優れた産地などもあり、その多様性も大きな魅力と言えるでしょう。 価格的にも、比較的カジュアル帯のワインが多く、デイリー消費でも活躍の機会が多くあることでしょう。 南西地方第3回は、南西地方における白ワイン、そして甘口ワインの雄 「Jurançon」 を学んでいきます。

梁 世柱
3月13日


出会い <77> Vin Santoの専門家
Giacomo Grassi, Vin Santo del Chianti Classico “Opre” 2011. ワインに芸術性を求めた時、行き着く先は2通りと個人的には思っている。 1つは、 シャンパーニュ方式で造られるスパークリングワイン 。 特殊な収穫方法から始まり、その製法のあらゆる段階における細部に至るまで、人類がワインと共に育んできたあらゆる叡智が込められている。 葡萄とテロワールに、ヒトの粋が詰め込まれたワイン。 芸術と呼ぶに相応しいと心から思う。

梁 世柱
3月10日


ワインを理解するテイスティング術 <4> 色調 Part.3
テイスティング術シリーズの第四回は、 赤ワイン、ロゼワイン、オレンジワインの「色調の濃淡」 についてさらに学んでいきます。 赤ワイン の色調は ルビー(ラズベリーレッド) と ガーネット(ダークチェリーレッド) の2色が基本色となり、そこから 若い段階では紫 を基調とした濃淡、 熟成が進んだ段階ではオレンジ(褐色) を基調とした濃淡で表現していきます。 まず、 基本色のベースは品種由来 となります。例えば、ピノ・ノワールであれば、ほぼ無条件でルビーとなりますが、カベルネ・ソーヴィニヨンの場合は、ルビーにもガーネットにもなりえます。

梁 世柱
3月9日


町中華の逸品とワイン
大衆料理といっても様々なものがあるが、私は町中華が特に好きだ。 炒飯、エビチリ、麻婆豆腐、小籠包。まさに大好物のオンパレード。 多種多様な麺類にも強く心惹かれる。 町中華での飲み物といえば、ビール、サワー、そして紹興酒が定番だと思うが、私はあまり紹興酒が好きではないため、大体サワーで済ませてしまう。

梁 世柱
3月8日


SommeTimes’ Académie <82>(フランス・南西地方:Madiran)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南西地方 について学んでいきます。 魅力的な地品種がありながらも、どこかマイナーなイメージも拭えない南西地方ですが、昔から名ワインとされてきた産地が複数あります。 力強い赤ワインを中心に、白ワインや甘口ワインが優れた産地などもあり、その多様性も大きな魅力と言えるでしょう。 価格的にも、比較的カジュアル帯のワインが多く、デイリー消費でも活躍の機会が多くあることでしょう。 南西地方第2回は、南西地方における力強い赤ワインの象徴的存在である 「Madiran」 を学んでいきます。

梁 世柱
3月6日


再会 <77> やはり素晴らしかったTerra Electae
Marchesi Gondi, Chianti Ruffina Riserva Terra Electae “Vigneto Poggio Diamante” 2021. 昨年トスカーナ州を訪れた際、私の中では決して評価の高い産地ではなかった Chianti Ruffina という地に、一筋の光を見た。 Ruffinaを評価してこなかった理由は、全てと言って良いほど、 過剰な国際品種のブレンド にあった。 そもそも、Ruffinaは、Chiantiの名を関するDOCGの中でも、 最も冷涼な産地の一つ 。 そのようなRuffinaにとっては、 繊細で優美な酒質こそが本質 のはずあり、それを覆い隠すようなカベルネ・ソーヴィニヨンのパワーには、違和感しか感じてこなかった。

梁 世柱
3月3日


トリッパのトマト煮込みにベストのサンジョヴェーゼとは?
イタリアを、そしてトスカーナ州を代表する郷土料理の一つである Trippa alla Fiorentina (トリッパのトマト煮込み フィレンツェ風)は、ホルモンやモツを食べる習慣がある日本人にとって、随分と馴染みやすいものかもしれない。 トリッパは、表面に開いた多数の大きな穴から日本語では「ハチノス」とも呼ばれる、牛の第二胃袋。 トリッパを、ソフリットと呼ばれるイタリア料理の香味ベース(オリーヴオイル、玉ねぎ、ニンニクをベースに多種多様な追加香味)、トマト、ハーブと共に煮込んだ非常にシンプルな料理だけに、素材の質と調理の巧みさが最終的な味わいに大きな影響を及ぼす。 トスカーナ州においては、Trippa alla Fiorentinaを食べれば、そのお店の実力が測れる、とすら言えるだろう。 そんなTrippa alla Fiorentinaに合わせられるローカルワインと言えば、当然の如く、サンジョヴェーゼである。

梁 世柱
3月1日


SommeTimes’ Académie <81>(フランス・南西地方:Cahors)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南西地方 について学んでいきます。 魅力的な地品種がありながらも、どこかマイナーなイメージも拭えない南西地方ですが、昔から名ワインとされてきた産地が複数あります。 力強い赤ワインを中心に、白ワインや甘口ワインが優れた産地などもあり、その多様性も大きな魅力と言えるでしょう。 価格的にも、比較的カジュアル帯のワインが多く、デイリー消費でも活躍の機会が多くあることでしょう。 南西地方第1回は、黒ワインという愛称でも知られるマルベックの銘醸地 「Cahors」 を学んでいきます。

梁 世柱
2月28日


出会い <76> 補助品種の野心
Podere della Bruciata, Tizzo 2019. 葡萄栽培学と病害対策が現代に近い水準に進化するまで、ワイン造りは、 多品種栽培と多品種ブレンドが基本 であった。 それは、昔の人々が積み重ねた経験と観察眼に基づいた、 リスクヘッジ であった。 一つの葡萄が病害などによって不作に陥っても、他の品種が上手く育てば、ワインをつくることができる。 細かなブレンド比率や、テロワールなどといった概念よりも、 毎年ちゃんと葡萄を実らせることの方が遥かに大切だった ことは、想像に難くない。

梁 世柱
2月24日


Wine Memo <33>
Stefano Amerighi, Syrah Cortona DOC 2021. 私が毎年2月に参加しているAnteprime di Toscanaというイベントでは、1日、もしくは2日毎にテーマの異なる試飲会が開催されるのだが、 L’Altra Toscana というトスカーナ州の「その他」を集めた試飲会が、実は密かな楽しみになっている。 Chianti Rufina、Carmignano、Montecucco、Maremmaといった、L’Altra Toscanaでは「お馴染み」のDOCやDOCGに加え、毎年もっとマイナーな産地から、交代でブースが出てくるのだ。 時に興味深い発見もあれば、肩透かしな年もあるが、2025年は「当たり」だった。

梁 世柱
2月22日
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