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超クラシックパスタとペアリングの妙
パスタはイタリア料理という枠組みを大きく飛び出して、世界のスタンダード料理となっている。 このような料理に見受けられる傾向として、ある種の「フォーマット」であることが挙げられるだろう。 乾麺でも、生麺でも良く、具材やソースのバリエーションはまさに無限大。 もはや、パスタという料理の定義をどこに置くべきか分からなくすらなるレベルだが、パスタという「フォーマット」だと考えれば、理解しやすくなる。 身近な例えで言うと、天ぷらというフォーマットの元に、あらゆる具材が使える、という点にも似ているだろうか。 そんなパスタにも、スーパークラシックと呼べる料理がいくつもある。 中でも、料理人の腕が問われるパスタとしても知られるものの一つが、アーリオオーリオペペロンチーノ。

梁 世柱
2025年12月9日


韓国伝統酒の奥深き世界 Part.4
Part.4では、 韓国訪問時に購入した伝統型ソジュのレポートをしよう。 Part.2で解説した通り、現代で知られている最も一般的なソジュは、1960年代以降に台頭した希釈型ソジュである。 すでに伝統型と希釈型とでは、比較にすらならないほどマーケット規模が異なっているが、約700年とも1200年とも言われる間生き残ってきた伝統の価値は、計り知れない。 そして、この伝統を絶やさない様に、韓国政府が導入したシステムがある。 国家指定名人制度だ。

梁 世柱
2025年12月5日


SommeTimes’ Académie <118>(イタリア・カンパーニャ州: Part.1)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・カンパーニャ州について学んでいきます。 歴史的には、北イタリアのピエモンテ州、中央イタリアのトスカーナ州と並び称される存在でしたが、現代では知名度において、少々遅れを取ってしまっているのが南イタリアのカンパーニャ州です。しかし、品質、多様性共に、イタリア最上クラスにあるのは間違いなく、イタリアワインファンだけでなく、より深い理解が求められる産地といえます。 カンパーニャ州編第1回では、カンパーニャ州を代表するワインとされるTaurasiに関して学んでいきます。

梁 世柱
2025年12月4日


再会 <95> 究極的ブレンド・シャルドネ
Penfolds, Yattarna Chardonnay Bin 144 2021. ¥28,000前後 ワインを順当に学んでいくと、とある一つの価値観に支配されていくことが多い。 我々ワイン人が、「テロワール」と呼んでいるものだ。 その土地とその葡萄が出会ったからこそ生まれた個性。 テロワールという概念は、確かに我々に決して尽きない探究を与えてくれる。 テロワールの究極が「単一畑」という価値観が強いブルゴーニュを基準にすれば、より狭い範囲にその価値が高く宿ると考えることになるが、実際には、クラシックワインの世界ではもっと広範囲でテロワールの価値が認められている。

梁 世柱
2025年12月1日


上海蟹ペアリングの決定打!?
秋から冬への移ろいを知らせてくれる食材は様々あるが、上海蟹はその中でも最も高貴なものの一つだろう。 種としての名はチュウゴクモクズガニ。 中国本土、香港、台湾などでは、その最も優れた産地として名高い陽澄湖からとった、陽澄湖大閘蟹の名で知られる。 淡水性の小型蟹であり、海で生きる大型の蟹に比べると食べられる部分は随分と少ない(しかも、食べにくい)のだが、その芳醇極まる味わいは至極とされる。 内子(カニの卵)と蟹味噌が凄まじく美味い雌蟹の旬は9月から始まり11月の終わり頃まで、身と蟹味噌、そして白子が絡み合った極上の味わいが特徴の雄蟹は10月から12月までが旬となる。 そして、雌と雄の旬が重なるタイミングは、11月だ。

梁 世柱
2025年11月30日


韓国伝統酒の奥深き世界 Part.3
Part.3では、 韓国訪問時に実際にテイスティングしたマッコリを解説していこう。 なお、国内流通用のボトリングであることから、ほとんどのマッコリが韓国語でのラベル表記となっていたので、銘柄名は表記せず、写真を追う形で紹介していく。 また、今回の試飲は、Namsun Sool Clubというスル専門のバーにて行った。 試飲したマッコリの共通点としては、フレーバードの有無に関わらず、保存量、調整剤的な添加物を使用していない、伝統製法マッコリのカテゴリーに該当するという点だ。 写真左 どぶろくに限りなく近い、非常に分厚くクリーミーな濁り具合。 ヴァニラ、洋梨を思わせる風味は程よい甘さを感じさせ、わずかなタンニンが輪郭をもたらしている。濃厚だが、不思議なほど軽やかなに楽しめる逸品。 写真右 軽快でフレッシュ感に優れたタイプ。柑橘類を思わせる鋭い酸味や、スパイス感が非常に個性的。甘さを感じさせる要素は皆無に等しく、マッコリとしては際立って辛口の仕立てとなっていた。

梁 世柱
2025年11月27日


SommeTimes’ Académie <117>(イタリア・シチリア州: Part.3)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・シチリア州について学んでいきます。

梁 世柱
2025年11月26日


出会い <94> 日本ワインの新たな方程式
The Rias Wine, Albarino 凪 2024. ¥3,200 日本における現在進行形のワイナリー設立ブームには、不安を覚える側面も多くあるが、希望の光も同時に多く見えている。 その最たる光とは、フランス系国際品種偏重からの脱却だ。 そもそも、ヨーロッパの中には、日本のワイン産地と気候条件がある程度近しい産地が、フランス以外にそれなりにある(むしろ、フランスの中にはあまり無い。)のだが、1980年代以降の日本ワインの発展は、実質的にフランス系品種に支配されてきた。 醸造用ブドウは、ちゃんと熟してこそ、真に意味性をもつ。 適していないテロワールで無理やり育てられ、結果としてしっかりと熟していない葡萄から造られた、密度が極端に低く薄いワインに、「日本らしさ」という言い訳を覆い被せるのは、実にナンセンスだと私は常々主張してきた。

梁 世柱
2025年11月25日


激レアジビエとの豪快ペアリング
ジビエの季節がやってきた、と秋の深まりが告げてきた。 普段はあまり口にしない肉類に、舌鼓を打つ。 そんな時期がたまらなく好きなのだが、そもそもジビエの定義とはなんだろうか? ジビエとは、狩猟によって捕獲された、野生の鳥獣肉のことを指す。 そう、初めから食用として育てられた牛、豚、鶏などの畜産肉と決定的に異なる点は、狩猟肉であるという部分だ。 一般的な肉類以外をジビエ、と呼ぶことも多いように見受けられるが、本来の定義とは異なるため、一応頭には入れておいた方が良いだろう。 さて、そんなジビエ類の中で、日本で最も広く親しまれているのは鹿肉で間違いない。次いで、猪肉だ。 他にも、熊、うさぎ、鴨、キジバトなどの名が挙がるが、鴨は畜産肉であることも非常に多いので、ここも注意が必要だ。 そして、今回の主役であるジビエは、かなりのレア物。 食べる肉、としては、一般的にほぼ馴染みがない。 アナグマ肉だ。

梁 世柱
2025年11月23日


SommeTimes’ Académie <116>(イタリア・シチリア州: Part.2)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・シチリア州について学んでいきます。 近年の大躍進によって、イタリアを代表する銘醸地の一つとして数え上げられるようになったシチリア州は、黒葡萄、白葡萄共に、極めて優れた地品種が多数揃った産地です。 シチリア州はそのままシチリア島でもありますが、約25,700平方kmという広大さもあり、非常に多様なテロワールを有しています。 シチリア州編第2回では、シチリアをイタリアで最も優れた産地の一つへと押し上げた、Etnaに関して学んで行きます。

梁 世柱
2025年11月22日


SommeTimes’ Académie <115>(イタリア・シチリア州: Part.1)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・シチリア州について学んでいきます。 近年の大躍進によって、イタリアを代表する銘醸地の一つとして数え上げられるようになったシチリア州は、黒葡萄、白葡萄共に、極めて優れた地品種が多数揃った産地です。 シチリア州はそのままシチリア島でもありますが、約25,700平方kmという広大さもあり、非常に多様なテロワールを有しています。 シチリア州編第1回では、唯一のD.O.C.G.であるCerasuolo di Vittoriaに関して学んでいきます。

梁 世柱
2025年11月20日


再会 <94> 見つからない伝説
Valentini, Montepulciano d’Abruzzo 2012. この世界に「伝説」とされるようなワインは、意外とたくさんある。 そして、その多くは、伝説と呼ばれる割には、簡単に探し出すことができる。 ただし、プレミア価格がついて二次市場で高額取引されるケースが残念ながら非常に多いため、実際の問題は、見つかるかどうかではなく、その対価を払えるかどうか、になるのだ。 もし誰かが私に、ロマネ・コンティを探して欲しいと頼んできた場合、ヴィンテージと価格にさえ縛りがなければ、数分もあれば探し出すことができるし、そもそも空港の免税店でも売っていたりする。 では、本当に見つからない伝説のワインとはどういうものなのだろうか。 真っ先に思い浮かぶのは、ヴァレンティーニだ。

梁 世柱
2025年11月18日


韓国で芽吹く、驚きのクラフトビールシーン
韓国を久々に訪れた目的は、伝統酒(スル)のリサーチにあったのだが、ライフワークの一環として、気分転換に韓国産のクラフトビールを口にしたとき、強烈な衝撃を受けた。 ご存知の通り、日本でもクラフトビールの熱狂は長く続いており、「クラフトな」ビールを醸造するブリュワリーもまた、雨後の筍が如く急増し続けている。 私自身、非常に深い興味をもっているエリアであるため、日本産のクラフトビールは相当な数をテイスティングしてきているが、実は心から美味いと感じるクラフトビールは決して多くない。 ただし、ここはあくまでも私の主観によるもの、と前置きしておいた方が良いだろう。

梁 世柱
2025年11月17日


酢豚とのピーキーなペアリング
日本で親しまれている中華メニューの中でも代表格の一つである、酢豚。 その起源はかなり古い。 中国料理には、古くから酸を用いた調理法が広く存在していたと考えられており、唐の時代(7~10世紀)頃には、すでに酸っぱい味付けの肉料理が文献に記録されている。 インドから伝えられた砂糖製造技術が広く普及し始めた明の時代(14世紀〜)には、砂糖と酢を混ぜた「甘酢」を用いた料理も一般化した。 そして、現代風酢豚の原型とも言える料理は、清の時代末期(19世紀末頃)に広州で誕生した、グーロウロウだとされている。

梁 世柱
2025年11月15日


出会い <93> またまた出会った、最高のイタリアマイナー品種
Vignamato, Lacrima di Morro d’Alba 2022. 完全な専門分野として特化でもしない限り、イタリアのマイナーの地品種ワインは、とてもとても追いきれるものではない。 ブレンドまで含めると、そのヴァリエーションはまさに無数であり、そしてその事実は、我々を永遠に楽しませてくれるものでもある。 ネッビオーロ、サンジョヴェーゼ、アリアニコ、ネレッロ・マスカレーゼといった高名な葡萄への敬愛はなかなか捨てきれないので、ついついそういったワインに手を伸ばしがちだが、そこに「安心」はあっても、「驚き」はよっぽどのワインでも無い限り、そうそう訪れてはくれない。

梁 世柱
2025年11月10日


Wine Memo <36>
Astobiza, Arabako Txakolina “Pil Pil” 2024. ¥3,200

梁 世柱
2025年11月9日


SommeTimes’ Académie <114>(イタリア・ピエモンテ州: Part.7)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はイタリア・ピエモンテ州について学んでいきます。 イタリアを代表する銘醸地の一つであるピエモンテ州は、黒葡萄、白葡萄共に、イタリア国内でも最高レベルと目される地品種が多数揃った、偉大な産地です。 トスカーナ州に比べるとやや小規模なワイナリーが多い点、葡萄畑が分割相続される点などから、フランス・ブルゴーニュ地方との類似点も見受けられます。 ピエモンテ州編第7回では、ピエモンテ州で最も古くから名を馳せた白ワインの産地、Gaviについて学んでいきます。

梁 世柱
2025年11月6日


再会 <93> デキャンタージュは万能薬ではない
Mathilde et Yves Gangloff, Côte Rôtie La Serène Noire 2010. 私は普段、無闇にデキャンタージュすることを、非推奨としている。 長い間瓶の中で強い還元的状態に置かれていたワインを、ウルトラデキャンターのような大きなデキャンタに移してしまうと、急激な酸化によって、ある種の過呼吸的なパニック状態に陥ることがある。 そのワインが秘めていたあらゆる繊細さが失われ、豊かな香りは消えさり、果実味は二次元的になる。 そのような最悪の結果を避けるために、デキャンタージュするかの判断は、極めて慎重に行うべきだと考えている。

梁 世柱
2025年11月3日


椎茸と定番品種のベストペアリング
秋が深まり、冬の足音も目の前まで迫っている中、季節感たっぷりの食材として、きのこ類を食すことも増えてきた。 現代では、菌床栽培が普及したことによって、大体のきのこは通年味わうことができるのだが、やはり「旬は旬」だと思う。 今回は、旬を迎えている椎茸を題材にしていこう。 椎茸に旬?と思う人も多いとは思うが、椎茸にもちゃんと旬が存在している。

梁 世柱
2025年11月2日
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