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再会 <73> シャネルのボルドー
Château Rauzan-Ségla 2021. ボルドーというワインが品質向上を果たすには、とにかく 時間とお金 がかかる。 相当な量で生産されているにも関わらず、価格が高い傾向にあるのは、 投資金の回収が大変だから という側面もかなり大きいのだ。 しかし、本腰を入れて、忍耐強く、優れたテロワールで品質改革を行えば、 「結果」 が付いてくる、というのもボルドーの面白いところだろうか。 過去に長らく低迷していたワインが大復活を果たした例も、実際に多くあるのだ。

梁 世柱
2024年11月25日


Wine Memo <30>
Tsukuba Winery, Twin Peaks Marselan 2022. ¥4,900 温暖化 を見据えて、 ボルドー を名乗れる品種として新たに認可された6種の葡萄。 黒葡萄は、マルスラン、トゥリガ・ナシオナル、カステット、アリナルノア。 白葡萄は、アルヴァリーニョとリリオリラ。 トゥリガ・ナシオナルとアルヴァリーニョは比較的良く知られた品種だが、その他はかなりマイナー。 黒葡萄のカステットは元々ボルドー近辺の絶滅危惧種。マルスランとアリナルノアは交配品種。白葡萄のリリオリラも交配品種だ。

梁 世柱
2024年11月23日


ガストロノミック・ペアリング <10> 日本料理・ペアリングコース構築 Part.7
ガストロノミック・ペアリングでは、中級者以上を対象に、より高度かつ複雑な技法を駆使した、美食的完成度の高いペアリングを紹介、検証していく。 第四回より全7回にわたって、日本料理(コース)の流れに沿ったペアリングの構築をテーマとしていく。 日本料理編最終回となる第十回では、 「旨味」 の要素を取り入れて、ペアリングを考察していく。 旨味は、ペアリングにおける 非常に特殊な要素 の一つで、「テロワール」と同様に、 効果は強力だが、優先順位は基本的に低い ものとなる。 旨味の基本的かつ最も重要な効果は2つ。

梁 世柱
2024年11月22日


Advanced Académie <47> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Fixin
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第19回、そしてブルゴーニュ・クリマ・ランキングの最後として、 Fixin をテーマと致します。 Marsannayが

梁 世柱
2024年11月21日


出会い <72> カルト・シャンパーニュ
Brigitte Fallon, Millesimé 2014. ¥18,000 私がワインを学び始めた20年と少し前の頃は、シャンパーニュと 「カルト」 というワードが結びつくことは、ほとんど無かったように思う。 ジャック・セロス 、 エグリ・ウーリエ などの レコルタン・マニピュラン(RM) ブームがすでに押し寄せてはいたが、RMとはいえ、 それなりの生産量はあった ため、全く手に入らないというほどのものでも無かった。 それから5年が経ち、10年が経った頃のタイミングから、どうも様子が異なり始めたと感じたのを、今でもはっきりと覚えている。 そう、カルト・シャンパーニュとでも呼びたくなるような 極少量生産型のシャンパーニュ が、続々と市場に出現し始めたのだ。

梁 世柱
2024年11月18日


Sonoma Coast の可憐なリースリング
日本人女性オーナー兼醸造家としては、カリフォルニアで唯一無二の存在。 アメリカ合衆国の大統領や副大統領が主催する、国賓をもてなす晩餐会での採用。 輝かしい実績と人気を誇る Freeman Winery が、新たにポートフォリオに加わった リースリング...

梁 世柱
2024年11月18日


ガストロノミック・ペアリング <9> 日本料理・ペアリングコース構築 Part.6
ガストロノミック・ペアリングでは、中級者以上を対象に、より高度かつ複雑な技法を駆使した、美食的完成度の高いペアリングを紹介、検証していく。 第四回より全7回にわたって、日本料理(コース)の流れに沿ったペアリングの構築をテーマとしていく。 第八回(日本料理編としては第六回)となる本編では、 「テロワール」 の要素を取り入れて、ペアリングを考察していく。 内陸の食材には内陸のワイン、海辺の食材には海辺のワイン。 広く一般的には、 ペアリングの基本と考えられている「テロワール」の要素 だが、 実はペアリング基礎理論上は、かなり優先順位が低い ものとなっている。 その理由は、ワインという飲み物の味わいが最終的に決まるまでに至る、 変数の多さ にある。

梁 世柱
2024年11月15日


SommeTimes’ Académie <72>(フランス・南ローヌ地方:Gigondas)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 南ローヌ地方第2回は、 「Gigondas」 を学んでいきます。

梁 世柱
2024年11月13日


再会 <72> カジュアルフレンチの救世主
Domaine Cauhapé, Jurançon Sec “Quatre Temps” 2020. ¥3,500 高騰を続けるワインの世界に救いはあるのか。 新型コロナ禍直前に比べると、複合的な理由から、平均して1.3~1.5倍の高騰となってしまった中、 新たなカジュアルワインの発掘 は、日本のワイン市場にとって、死活問題となっている。 特に、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ボルドーだけでなく、アルザス、ロワール、ローヌ、ジュラなどの産地にも高騰の大波が押し寄せているフレンチワインは、(不思議なことに、超高価格帯だけは堅調だが)我々の日常から、急速に遠ざかろうとしている。

梁 世柱
2024年11月10日


ガストロノミック・ペアリング <8> 日本料理・ペアリングコース構築 Part.5
ガストロノミック・ペアリングでは、中級者以上を対象に、より高度かつ複雑な技法を駆使した、美食的完成度の高いペアリングを紹介、検証していく。 第四回より全7回にわたって、日本料理(コース)の流れに沿ったペアリングの構築をテーマとしていく。 第七回(日本料理編としては第五回)となる本編では、肉とワインを合わせる際の基本と、特定の品種と食材間の相性にフォーカスして、ペアリングを考察していく。 肉料理に対して、非常に重要なアプローチとなってくるのが、 ワイン側の渋味とアルコール濃度の調整 だ。 まず肝になってくるのは、肉料理の 咀嚼回数 。 ワインが肉に対してアプローチするためには、 肉の細胞が破壊されて、ワインが染み込んでいく「隙間」が生じる必要 がある。

梁 世柱
2024年11月9日


二人の名醸造家が語る、偉大なテロワールの条件
先日、個人的に親しい友人でもある醸造家の サシ・ムーアマン と会いに、東京・広尾にあるルグラン・フィーユ・エ・フィス東京を訪れたところ、思わぬ事態に遭遇した。 何とその場に、ブルゴーニュ・Volnayに拠点を置く大銘醸 Domaine de Montille の現当主、 エティエンヌ・ド・モンティーユ もいたのだ。 サシ・ムーアマン は、カリフォルニア州ではSandhi、Domaine de la Côte、そしてPiedrasassiというプロジェクトで、オレゴン州ではEvening Land Vineyardsで中核を担っている。ヨーロッパのクラシックワインに対する深い造詣とリスペクトをバックグラウンドに、アメリカ合衆国におけるニュークラシックを打ち立てた、現代を代表する醸造家の一人だ。 一方の エティエンヌ・ド・モンティーユ は、本拠地ブルゴーニュのDomaine de Montilleに加え、カリフォルニア州のSta. Rita Hills(Sandhi、Domaine de la Côteと同じ)ではRacinesというプロ

SommeTimes
2024年11月8日


Advanced Académie <46> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Vougeot
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第18回は Vougeot をテーマと致します。 コミューンがほぼ丸ごと特級畑という、非常に特殊なアペラシオンであるた

梁 世柱
2024年11月6日


出会い <71> もう一つの大銘醸地
Prieler, Ried Steinweingarten 2022. ピノ・ブラン は 「偉大なワイン」 となれるのだろうか。 おそらく、100人のワイン好きに訊ねても、Yesと答える人は1人いるかいないか、だろう。 それもそのはず。 そもそも、 ピノ・ファミリー の中では圧倒的にピノ・ノワールの知名度と人気が高く、ピノ・ブランは実質的に、ピノ・ノワールの劣化版亜種のような扱いを受けている。 さらに、 ピノ・ブランが一般的に最も良く知られている産地 は、 フランスのアルザス地方 だと思うが、そのアルザスにおいても、ピノ・ブランは主役の座からは程遠く、高貴品種には同じピノ・ファミリーであるピノ・グリが名を連ねている。

梁 世柱
2024年11月4日


Wine Memo <29>
Smallfry Wines, Gewurz Bomb 2022. ¥4,000 オレンジワイン は楽しい。 白ワインとして、長年にわたって練り上げられてきた、 「クラシックな佇まい」 とやらが、オレンジワインになった瞬間から、 様変わり するからだ。 白ワインの常識は、オレンジワインには通用しない 。 もしかしたら我々は、白葡萄の数だけ 「学び直し」 が求められている時代を生きているのかも知れないが、その分だけ楽しさが増えたと思えば、なんてことはないだろう。

梁 世柱
2024年11月3日


ガストロノミック・ペアリング <7> 日本料理・ペアリングコース構築 Part.4
ガストロノミック・ペアリングでは、中級者以上を対象に、より高度かつ複雑な技法を駆使した、美食的完成度の高いペアリングを紹介、検証していく。 第四回より全7回にわたって、日本料理(コース)の流れに沿ったペアリングの構築をテーマとしていく。 第四~六回で学んできたこととは少し方向性を変え、今回は 「渋味と苦味の関係性」 にフォーカスしながら検証していく。 まず 重要なポイント として、 料理には基本的に、ペアリングの要素として換算できるほどの「渋味」が含まれることは無く、ワインには基本的に、ペアリングの要素として換算できるほどの「苦味」が含まれることは無いが、料理は苦味を含むことが多く、ワインは渋味を含むことが多い ということを、理解しておく。 そして、ペアリングにおいて、 苦味と渋味は、「非常に良く似たもの」 として考えることができるため、両者間には ハーモナイズ(調和)の関係性 を構築することができる。

梁 世柱
2024年11月1日


SommeTimes’ Académie <71>(フランス・南ローヌ地方:Châteauneuf-du-Pape)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 南ローヌ地方第1回は、 「Châteauneuf-du-Pape」 を学んでいきます。 Châteauneuf-du-Pape 南ローヌ地方を代表するアペラシオンであるChâteauneuf-du-Pape( 以降、

梁 世柱
2024年10月30日


再会 <71> シャブリの黄金時代
Alice et Olivier de Moor, Chablis l’humeur du temps 2022. ¥6,600 ワインを学び始めた頃、白ワインの「基本中の基本」として、 シャブリ を知った人は多いだろう。 シャープな酸 が持ち味の、 淡麗辛口型白ワインの典型 。 シャブリというワインをそう教わったはずだ。 しかし、近年の気候変動により、その 「シャブリらしさ」は随分と影を潜め始めている 。酸はまだなんとか高いレベルで維持できているが、 フルーツの性質が明らかに「淡麗」の域を超えてきている のだ。 近年では、 遅霜の被害による収量の激減 と、ブルゴーニュ全域を襲う 価格高騰 で、「安くて美味しいワインの代名詞」だったシャブリが、すっかり 非日常のワイン になってしまったことを嘆く声が多く聞かれる。 確かに、シャブリが昔のままの酒質で、価格だけが高騰したのであれば、その嘆きも仕方のないことと思うが、実際には少し様子が異なっていることに、一体どれだけの人が気付けているのだろうか。

梁 世柱
2024年10月28日


常識を打ち破る、現代シャンパーニュの至宝 <Ulysse Collin>
形骸化し、風化し、ついには消滅した エシェル・デ・クリュ を惜しむ声は、どこからも聞こえてこない。 有名無実のシステムを自ら破壊し、シャンパーニュが確かな「意味性」へと舵を切ったのが英断であることは、誰の目から見ても明らかだからだろう。 「生まれ」で全てが決まり、決して覆されることはない。 そのアイデアが邪であることなど、21世紀にわざわざ論じるまでもない。 しかし実際には、大手シャンパーニュメゾンが手がける「プレステージ・キュヴェ」は、その大部分が旧Grand Cruのフルーツで構成されている。 ラベル上にも、Grand Cruの記載は認められたままだ。 だからこそ、改めて問われている。 シャンパーニュにおける、ヒエラルキーの正体とはなんなのか、と。 Grand Cruを旗として掲げることに、意味はあるのか、と。 エシェル・デ・クリュには深刻な問題がいくつもあった。 「固定された葡萄の買取り価格」は、確かにその最たるものの一つだが、その 分かりやすい問題点こそが、本当の矛盾を雲隠れさせてしまっていた 。

梁 世柱
2024年10月26日


ガストロノミック・ペアリング <6> 日本料理・ペアリングコース構築 Part.3
ガストロノミック・ペアリングでは、中級者以上を対象に、より高度かつ複雑な技法を駆使した、美食的完成度の高いペアリングを紹介、検証していく。 第四回より全7回にわたって、日本料理(コース)の流れに沿ったペアリングの構築をテーマとしていく。 第四回 で学んだ ペアリングの緩急 、 第五回 で学んだ 「アロマ」 という要素に加えて、今回は 「重心」 という特殊な技法を交えて検証していく。 重心とは、口内で料理やワインの味わいを、上顎方向か、下顎方向のどちらで集中的に感じ取ることができるのか、という、少々「慣れ」が必要な概念。 ペアリング全般において、 決定的な意味をもつほど重要な要素とは言えない が、 特定のケースでは、抜群の効果を発揮 する。

梁 世柱
2024年10月23日


Advanced Académie <45> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Marsannay
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第17回は Marsannay をテーマと致します。 Marsannayは、近年のブルゴーニュ高騰トレンドの中では、比

梁 世柱
2024年10月22日
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