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再会 <53> 聖地をも超える特異
Sadie Family Wines, Mev. Kirsten 2021. ¥22,000 大航海時代以降、ヨーロッパワインの歴史を彩ってきたヴィティス・ヴィニフェラ種は、世界各地へと旅立っていった。 16世紀半ばに、アメリカ大陸へとリスタン・プリエト(ミッション、パイス、クリオージャなど、国によって呼び名が異なる。)が渡って以降、最初期は新大陸を目指す長い航海の最終経由点であった、イベリア半島やカナリア諸島の葡萄が持ち出されていったが、やがて西ヨーロッパ諸国の広範囲から、様々な葡萄が選ばれるようになった。 特にボルドー品種、ブルゴーニュ品種、ローヌ品種、そしてアルザス品種(リースリングとミュスカ・ブラン・ア・プティ・グランを意味するが、共に原産地はアルザスではない)などのフランス系及び準フランス系品種はニューワールド各国で勢力を増し、やがて国際品種として確固たる地位を築いた。 各地のテロワールに即した栽培、醸造技術も飛躍的に進歩し、中にはそれぞれの品種のオリジンたる「聖地」をも、(視点次第では)凌駕したとすら言えるような、極上

梁 世柱
2024年1月28日


出会い <52> 地品種+国際品種
Quinta do Mouro,Tinto 2018. 現地価格39€ 世界には膨大な種類のワインがある。 間違いなく、一生かけても全てをテイスティングするのは不可能だ。 だからこそ、私はワイン探求において、超広範囲をカヴァーしつつも、相当程度「取捨選択」をしながらテイスティングを重ねている。 どうせ「全てを知ることはできない」のであれば、闇雲に節操なくテイスティングし続けるよりも、テーマをもって集中的にやった方が遥かに身になることは、経験上断言できるのだが、当然ながら、私のレーダーに引っかからないタイプのワインは無数にある。 特にヨーロッパ産のワインであれば、私は優先的に「国際品種系」のワインをテイスティング対象から外す。 地品種から造られたワインにこそ、その地の歴史、伝統、文化が真に宿り、完全にユニークな表現を見出すことができる。 その主張を崩すつもりは毛頭無いし、地品種の魅力は、他に変え難いものがある。 しかし、だからと言って私が国際品種系のワインを低評価しているということでは決してない。

梁 世柱
2024年1月21日


Wine Memo <18>
Bodegas Fulcro, Albariño “A Cesteira” 2021. 昨年12月のVinho Verdeツアーには、日本から2名、イギリスから2名、そしてカナダから8名が招待されていた。 主にソムリエを中心に集められたメンバーだったため、いつもの海外訪問よりは年齢層が低い(海外でも、若いジャーナリストはユニコーンだ。)とは予想してはいたが、カナダから来ていた一人の若者には大いに驚かされた。 職業はモデル、と言われても全く疑わない程の美貌に恵まれた彼女は、なんと21歳。 ソムリエとしても現場に立っているそうだが、彼女はInstagramでフォロワー約29万人を抱える、いわゆる「インフルエンサー」という仕事もしている。 彼女のことを良く知る前は、「なんだ、そういう枠か」と思った(個人的に、ブロガーや自称インフルエンサーなる人々とは、あまり良い思い出がない。)ことを正直に告白するが、ツアーの最中、誰よりも熱心に質問(しかも非常に鋭い!)を繰り返し、テイスティングの際は高い集中力で真剣にワインと向き合い、その知識量は

梁 世柱
2024年1月18日


再会 <52> ブラインドでこそ見える真実
Dom. Vincent Dauvissat, Chablis 1er Cru La Forest 2018. 各種コンクールの盛り上がりもあり、すっかり競技化した側面も強いブラインド・テイスティング。 恐ろしく膨大な選択肢の中から、完全にノーヒントで品種、産地、ヴィンテージ、或いは生産者やキュヴェまで看破して見せるのは、砂漠の中からダイアモンドを探り当てるような作業に等しく、まさしく神業とすら言えるだろう。 「ディテールまで当てる」という意味では、その領域に到達できるのは、凄まじい修練を重ねた上で、超スピードの取捨選択を脳内で繰り返すことができる、極々限られたトップ・アスリートのみだ。 例え一割の成功率でも、そのような神業を繰り出せる人を、私は心から尊敬しているが、私自身がブラインド・テイスティングを行うときの最大の楽しみは、「当てること」ではなく「真実を暴くこと」にある。

梁 世柱
2024年1月13日


SommeTimes 2023年 ベスト・パフォーマンス賞
2022年末に、「権威の礼賛」からの解放、を2023年のテーマとして掲げた。 今年の現地訪問は、イタリア・トスカーナ州とカンパーニャ州、ポルトガルのダオン、バイラーダ、ヴィーニョ・ヴェルデ、ドウロの合計6産地。(ワインとは関係ないが、台湾の茶産地を含めると9産地。)...

梁 世柱
2023年12月24日


出会い <51> リスボンの熱狂
Marinho Vinhos, Tube Tinto 2020. もちろん例外は多々あるが、全体論で言うと、田舎よりも都会の方が、オーガニックやサスティナビリティに対する意識が高い人たちは多い。 田舎の人たちに言わせて見れば、都会人は自分で農業をやっていないから、オーガニック化する大変さを知らない(まさに私自身がそうだ)とか、経済的に余裕があるから多少物価が上がっても問題ないとか、色々と意見が出そうなものだが、都会の人は外側から好き放題言うものだし、購買力も高いので、結局田舎の人たちは都会の意見を無視しきれなくなる。 あまり健全とは言い切れないこのあたりの関係性には、私もアカデミックな意味で強い興味をもっているが、都会の近くにあるワイン産地が、都会人のサスティナブル思考に強い影響を受け、急速にその姿を変化させていくことは、少なからず世界各地で起こっている。 古い例だと、サン・フランシスコに近いナパ・ヴァレーが該当するし、比較的新しい例だとバルセロナに近いペネデスや、メルボルンに近いアデレード・ヒルズなどが該当する。 ...

梁 世柱
2023年12月17日


再会 <51> 二次市場の功罪
Dom. Armand Rousseau, Grand Cru Clos de la Roche 2014. 転売ヤーなる言葉が一般化した現代だが、ワインにおける転売(もしくは熟成後に高値で販売)、そしてその主戦場となる二次市場の歴史は古い。 ボルドーのネゴシアンは、まさにその古典的な例。 大雑把に説明すると、ボルドーのネゴシアンとは、プリムール価格で大量に購入したワインを自社倉庫で熟成させ、適切なタイミングを見計らって、時価でリリースする、という組織だ。 マーラー・ベッセ社など、その熟成コンディションに定評のあるネゴシアンなら、ある程度のプレミア価格も、自身で熟成管理する手間やコストを考えれば、十分に納得いくものであることは多い。 特に、店舗外に倉庫を構えることができない小規模店舗にとって、名門ネゴシアンは、ありがたい存在であり続けてきた。 このような仕組みが昔からあったワイン市場だが、ロバート・パーカーJrによる100点法で、二次市場が劇的に活発化して以降、その混迷は深まるばかりである。

梁 世柱
2023年12月10日


Wine Memo <17>
Quinta do Soito, Dão Espumante 2019. 私は世界中のありとあらゆるスパークリング・ワインの中で、シャンパーニュが最も好きだ。総合力で見れば、最も優れている、とも思っている。 散々権威主義的ワイン道に否定的な立場を取りながら、結局シャンパーニュか、と後ろ指を指されても仕方ないかもしれないが、「良いものは良い」と、どこまでもフラットであり続けることこそが、私なりのバランス感覚である。 しかし、高価なシャンパーニュを日常的に飲むことはできないので、シャンパーニュ・オルタナティヴは常に探している。 優れたものに出会えば、心踊る気分にもなる。 特に最近強い興味をもっているのは、シャンパーニュ品種ではなく、地葡萄を使用したタイプのもの。

梁 世柱
2023年12月9日


出会い <50> Dirk’s Children
Carlos Raposo / World Wild Wines, Touriga Nacional “Impecável” 2021. ○○’s Children(○○の子供達)、というワイン業界で時折目にする表現は、意外と古くからある。 最も有名なところだと、シャンパーニュ地方のスーパースター集団となった、Selosse’s Childrenあたりが思い浮かぶ。 Selosseとはつまり、レコルタン・マニピュラン(もはや死語か?)の頂点として崇められた、Domaine Jacques Selosseの当主アンセルム・セロスのことを指し、Selosse’s Childrenは彼の弟子達ということになる。 ジェローム・プレヴォ、ユリス・コラン、ベルトラン・ゴートロ、アレクサンドル・シャルトーニュ、ミシェル・ファロンなど、オープンな性格のアンセルムが受け入れた弟子達の名は挙げればキリがないが、その錚々たるメンバーを見る限り、もはや粒揃いどころの話ではない。 他にも、同じくフランスでは、Marcel’s Children(ボジョレー地方、故マルセル

梁 世柱
2023年12月2日


再会 <50> 世界が求める日本人のワイン
Kusuda Wines, Pinot Noir “Martinborough” 2017. 大阪のお好み焼きと、広島のお好み焼き。 どちらが優れた料理か。どちらが本物か。 私の答えは、迷うことなく「大阪」となる。 その理由は、ただ一つ、私が大阪で生まれ育ったからだ。 「同郷バイアス」とは、我々が意識している以上に強力で、冷静な品質判断などは、いとも簡単に「不必要なもの」となってしまう。 そう、そこに必要なのは、感情からくる全面的な肯定だけなのだ。 私自身はその同郷バイアスを強く認識しているため、日本が関連したあらゆるワインに対して、徹底して感情移入を排してきた。 しかし、それは同時に「逆張りバイアス」がかかってしまう可能性を生んでいるのも事実だ。 つまり、感情移入を拒絶するが故に、重々気をつけていなければ、無意識に批判的な視点から見てしまいかねない、ということ。 だからこそ、私は同郷バイアスがかからない、海外プロフェッショナルの意見を求めることが多い。

梁 世柱
2023年11月25日


Wine Memo <16>
Luis Seabra Vinhos, Alvarinho Granito Cru 2021. 全体論で言うならば、ポルトガル・ワインの中でも私の興味レベルが最も低いのは、ヴィーニョ=ヴェルデだろうか。 アルコール濃度が低く、非常に軽く、薄く、極微発泡性で、低価格の超大量生産型ワインという典型的なヴィーニョ=ヴェルデは、どうにも私の心の琴線に触れない。 そういったワインの「役割」は十分に理解もリスペクトもしているが、最大公約数的味わいも、その造り方も、私にそのワインを堪能したいという欲をもたらしてはくれないのだ。 私はそのようなワインを、「Soulless Wine(魂の抜けたワイン)」と度々表現しているが、魂が(技術の過剰な駆使などによって)極限まで薄められたワインが私に響かないのは、私が魂を宿した存在である以上、仕方ないのではないだろうかと思う。 そして、私が抱くある種の苛立ちとも言えるその感情は、「そうではないワイン」との数々の邂逅から来ている側面も強い。

梁 世柱
2023年11月24日


出会い <49> 時代の先を歩みすぎた偉大なワイン
Quinta da Pellada, Tounot 2011. 日本には数多くのワイン・インポーターが存在しているが、中には世界でもトップ・レベルの先進性と審美眼を兼ね備えた才能の持ち主を抱える会社がある。 そういったインポーターは、世界の最先端と時差のないワインを輸入し、日本のワイン市場が停滞しないための、重要な役割を果たしてきたとも言える。 しかし、彼らの先進性に、市場やワインプロフェッショナルの理解が追いつかないということもまた、残念ながら幾度となく繰り返されてきた。 その最たる例と言えるのは、ドイツの辛口リースリングだろうか。 ドイツでは今から20年前にはすでに、世界のリースリング・マップを完全に更新してしまうレベルの、圧倒的な辛口リースリングが生産されていたが、長年の甘口路線が強烈に染み込んでしまった日本市場は、その先進性を頑なに拒絶し続けてきてしまった。 もちろん、そのムーヴメントの初期段階から、ドイツ産辛口リースリングのトップ・ワインを輸入していた国内インポーターはあったのだが、それらのワインが決して少なくない割合で、最終的に一度は

梁 世柱
2023年11月19日


Wine Memo <15>
Opta, Dão Grande Reserva 2017. ポルトガル滞在中の訪問及び取材先は、ダオンとバイラーダ。 両産地とそのワインに関しての大部分は、特集記事にてまとめてレポートしていくが、今回の旅で出会ったワイン(他産地も含む)の中には、どうしてもメインテーマからは外れてしまうものもあったため、しばらくこのWine Memoにて紹介していこう。 一本目は、ダオンから。 ダオン西部にワイナリーと葡萄畑を構えるBoas Quintasが手がけるブランドの一つOptaからリリースされるGrande Reservaは、ヴァリエーション豊かなダオンにあっても、間違いなく「珍品」に属しているワインだ。

梁 世柱
2023年11月18日


再会 <49> 地味だった格付けシャトー
Ch. Cantemerle 2020. ¥6,000 今でこそ超広範囲に渡って、世界中のあらゆるワインを探求しているが、キャリアの初期は決してそうではなかった。 21歳になってすぐ、生活上の理由で必要に駆られて始めたワイン修行は、当時のおおよそ一般的な例に漏れず、フランスの銘醸地からスタートした。 私の場合は、なぜか強く興味をそそられたアルザスも含まれていたが、ここでいう銘醸地とは、ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュのこと。 とはいえ、お金がとにかくなかった当時の私は、まずは座学から始めた。 NYの紀伊國屋で購入した「ソムリエ・マニュアル(著:右田圭司)」は、手垢にまみれ、ボロボロになるまで、何度も何度も読み込んだ。 しばらくは本から見えた「見知らぬ華やかな世界」を存分に楽しんでいたが、知識と同時に、様々なワインへの憧れも蓄えられてしまい、ほどなくして私は、それらのワインを飲みたくて仕方なくなってしまった。

梁 世柱
2023年11月12日


Wine Memo <14>
Holism, Garnacha 2021. ¥4,800 昨年南アフリカを訪問した時に得た知見は、3ヶ月に渡って大ヴォリュームでお届けした南アフリカ特集記事でレポートしたが、実は大きな心残りが一つあった。 巨大なテイスティング会場では、毎日特定の品種にターゲットを定めて、(午前中はシャルドネ、午後はピノ・ノワールといった感じで)同品種のみをひたすらテイスティングして回る、というサイクルを繰り返していたのだが、どうしても時間の関係上深掘りしきれなかった葡萄品種と産地の組み合わせがあった。 Piekenierskloof(ピーケニアズクルーフ)のグルナッシュ(ガルナッチャ)だ。

梁 世柱
2023年11月10日


出会い <48> 原始的ワインの超現代型アップデート
Les Tetes, Gamuto 2021. ¥3,900 世界最古のワインとは、どのようなスタイルだったのだろうか。 赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、あるいはオレンジワインだったのか。 結論から言うと、不明である。 しかし少なくとも、現代的なスタイルに近い白ワインやロゼワインが、大昔には存在していなかった可能性は非常に高い。 その理由は、保存性にある。 極々僅かなタンニンしか抽出していない白やロゼは、原始的な環境下においては、あまりにも脆弱だったことは想像に難くない。

梁 世柱
2023年11月5日


再会 <48> 6年越しの衝撃
Sam Vinciullo, Red “Cowaramup” 2020. ¥6,800 それは2017年のこと。私は、世界各国からメルボルンに集結した総勢50名(私も含む)のソムリエに加え、オーストラリア在住のMaster of Wineや高名なジャーナリスト、数えきれないワインメーカーたちと、一週間強に渡って、ワインの海をひたすら泳いでいた。 日本に帰国してから数年間は、海外産地を巡る機会がなかなか無かったこともあったが、何よりも同世代のとびきり優秀なソムリエたちと出会え、文字通り朝から晩までワインを片手に語り尽くしたのは、生涯の思い出だ。 開放的なNYから、想像よりも遥かに閉鎖的だった東京へ移り、随分と長い間「逆カルチャーショック」に苦しんでいた当時の私にとって、メルボルンはまさに「人生を変えてくれた」場所となった。 一週間のプログラムも実に素晴らしかった。 朝から大量のシラーズをブラインドテイスティングする、などという実にサディスティックな時間もあったが、イベントを通じて供されたワインは、超大手からマイクロガレージワイナリーまでカヴァーしつ

梁 世柱
2023年10月29日


出会い <47> クラシックオレンジの聖地
JNK, Jakot.e 2016. ¥8,000 1990年代中頃に復活の狼煙がひっそりと上がって以降、10数年の時をかけて数多の追従者を生み出したオレンジワイン。 2010年代に入る頃にはいよいよメジャー化し始め、2020年代の今では、完全な1カテゴリーとして確立するまでに至った。 もはや、オレンジワインが造られていないワイン産出国など、存在しないと考えても良いだろう。 生産地が世界規模で広がる中、そのヴァリエーションもまた、白、赤、ロゼと肩を並べるほどにまで拡張された。 現在、グリ系葡萄まで含めると、非常に多くの品種からオレンジワインが造られているが、果たしてどの品種がオレンジワインに向いているのか、と言う議論がどれだけされてきたのかに関しては、疑問が残る。 オレンジワインにとって過渡期と言える現代は、世界各地でありとあらゆる実験的醸造が行われているため、「オレンジワイン向きの品種」を検証するにはうってつけのタイミングなのではなかろうか。 とはいえ、よりクラシックなタイプと(ナチュラルも含めた)現代的なオレンジワインとを、並列で比較するのは

梁 世柱
2023年10月22日


高級ビールを嗜む <2> 湯河原の極上クラフト
不定期連載とはしていたものの、初回から随分と時間が経ってしまった高級ビールのレヴュー企画。 ビールは相変わらず飲んでいたのだが、なぜかそこまで心を揺さぶられるものに巡り合わなかったり、最高に美味しいと思ったものが生ビールで写真が撮れなかったりと、どうにも歯車が噛み合わなかった。 今回久々にご紹介するビールとは、その出会いも含めて、思い出が色々と詰まっている。 小田原で諸用済ませ、帰路に着こうとした時、自らの疲弊ぶりを痛感した私は、「どれ、湯治でもして帰ろうか。」と思い立った。 箱根の方が近かったが、観光客の渦に飲み込まれる気にもなれなかったので、少し寂れた(申し訳ない!)湯河原へ行くことにした。 見知らぬ地に行くと、食事処と地ビールを真っ先に探すのが私のルーティーン。 湯河原の酒屋に立ち寄り、地ビールの棚を眺めていると、鮮烈にポップなラベルのビールが目についた。

梁 世柱
2023年10月19日


再会 <47> 魂に染みるワイン
Beau Paysage “Kurahara le bois” 2014. 正直に言おう。 私がSommeTimesで「再会」のシリーズを書き始めてから、このワインをテーマとする機会は幾度となくあった。 それでも第47回目の投稿まで時間がかかったのは、単純に気乗りがしなかったからだ。 その理由もいくつかある。 このワインに対する私と世間の評価には、大きな隔たりがあると感じてきたこと。 このワインに対する私の正直な意見に、不快感を覚える人が少なからずいるであろうこと。 このワインを神聖視する人たち対して、私の真意が正しく届くことは決してないのではないか、と心のどこかで思ってきたこと。 気乗りがしない、と言う状況は今もさして変わらないが、海外のワインメーカーたちと、このワインを一緒に飲む機会が最近あったので、勢いに任せて、意を決した形だ。 さて、まずは誤解を恐れず、単刀直入に書こう。 私はこのワイン、つまり日本ワインの中でも最も希少価値が高いものの一つとされるBeau Paysageに対して、ある種の畏敬の念を抱き続けてきたが、美味しいワインだとも、

梁 世柱
2023年10月15日
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