Rita Farm & Winery, 花火 田舎式スパークリング ニューマスカット. ¥2,500
日本酒を学び始めて間もない頃、どうしても好きになれなかった酒があった。
コシヒカリで造った純米酒だ。
ご存じの方も多いとは思うが、一般的に日本酒は酒造好適米という特殊な米から造られる。ワインで言うところの、ヴィティス・ヴィニフェラ種(ヴィニフェラの全てが醸造用というわけではないが)と同じような「専用原料」だ。
山田錦、雄町、五百万石など様々な酒造好適米が存在しているのだが、コシヒカリはその仲間では無く、普通の食用米となる。
そして、専用原料では無いコシヒカリで造られた日本酒には、ミッドパレットが無い。どうにも構造が緩く、ふわふわしていて、余韻も短い。
昔ながらの価値観では、到底高く評価できるタイプの味わいとはならなかったのだ。
今なぜ、この昔話を持ち出したかというと、「過去を恥じているから」に他ならない。
そういう時代だった、と言ってしまえばそれまでだが、私自身、固定された価値観に縛られていたのは間違いない。しかも、強烈に、だ。
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