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出会い <42> 幻の極甘口

L’Arco, Recioto della Valpolicella 2017. ¥11,500

世界三大貴腐ワインといえば、フランス・ボルドーのソーテルヌ、ドイツ(主にモーゼル)のリースリングTBA、そしてハンガリー・トカイのエッセンシア


バランスに優れた優等生的ソーテルヌ、強烈な甘味と強烈な酸のコントラストがダイナミックなTBA、グラスで普通に飲むとその高過ぎる糖分(と粘性)で、血糖値が一瞬で上がり過ぎるので、専用の小さなスプーンで「舐める」という、何とも尖りまくったエッセンシア。


三大貴腐ワインはどれもなかなか個性があって面白いのだが、ある程度生産量があるソーテルヌ以外(ディケムなどのトップシャトーを除いて)は、どれも非常に高価なワインとなる。


そもそも貴腐菌で萎んだ葡萄から、なけなしの果汁を搾り出して造るのだから、コストが上がるのは当然だが、その最も極端な例であるエッセンシアに至っては、1haの葡萄畑から最大でも1ℓ程度のワインしか造れないという、もはやビジネスとして成立しないレベルのものだ。


三大貴腐ワインの全てを体験すべき、とは流石に言わないが、せめてソーテルヌ(もしくはバルザック)くらいは、一度は飲んでおいた方が良いと思う。


甘さに対する好き嫌いも当然あるとは思うが、極甘口ワインの中でも最も重要なカテゴリーである貴腐ワインは、歴史的にも文化的にも、ワインという飲み物の真髄の一つであり、最高品質のものであれば、至極の陶酔を与えてくれる魔法の液体なのだ。

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