top of page
検索


百花繚乱の多様性 <コンテンポラリー・アメリカ 第三章>
コンテンポラリー・アメリカという新たな潮流の勢力が増すほどに、直近の主流であるビッグワインは、無慈悲な批判の対象となることも多い。しかし、カリフォルニアを中心に洗練を重ねたビッグワインは、 一つのスタイルを達成するための栽培上、醸造上の方法論の確立という意味において、究極的に完成度の高いものだ 。事実、ビッグワインが隆盛を極めるにつれて、数多くの批評家たちから満点を勝ち取るワインが激増した。満点を取ったワインの総数という客観的な事実だけを見れば、その中心となってきたカリフォルニアは、世界で最も優れたワイン産地(筆者自身は点数制の意義には懐疑的だが)とすら表現しても違和感はないだろう。正確に数えたわけではないが、おそらく世界一と思われる満点獲得総数を達成できた要因が、 スタイルと方法論の圧倒的な練度 にあることは間違いない。

梁 世柱
2021年3月5日


熟成ジンファンデルの妙
カリフォルニアでは、商業的な理由(新規ワイナリーも多く、キャッシュフローの関係上、リリースして売り切ることが基本、というか理想)もあり、あまりワイナリーの蔵出しで20以上前のヴィンテージがでることは少ないです。 また、もともと熟成して飲むということもヨーロッパにくらべて少な...

SommeTimes特別寄稿
2021年3月2日


ペアリングの実践 <3>
今回は、ペアリングするのが難しいとされる スープ を、 酸味、風味、質感 の3つの要素を中心に用いて、攻略していきます。

梁 世柱
2021年2月28日


どう違う?イタリアとオーストラリアのサンジョヴェーゼ
この仕事をしていると必ず聞かれるのが、「得意なワイン産地はどこですか?もしくは苦手な国は?」と言う質問。 東京でソムリエをしている以上あまり知識が偏るのは問題なので、まんべんなくどの国もお話しできるようにしてはいます。しかしながら、まったくお恥ずかしい話ですが私、イタリアワ...

SommeTimes特別寄稿
2021年2月27日


ペアリングの基本 <質感>
ペアリング理論の多くは、客観的かつ固定的な要素だけを論理的に組み合わせて用いていくことができるが、 質感という要素はその中でも例外的な存在 。質感をペアリング上で意識して使っていくためには、それなりの 知識、経験と感性が必要 となってくる。

梁 世柱
2021年2月26日


イストリア半島で出会った究極のオレンジワイン
クロアチア。 皆さんこの地のワインをしっかりと飲んだことはあるでしょうか?そしてさらに、そのクロアチアの中でも秘境とも言えるイストリア半島のワインをご存知でしょうか? まさかこの地でこんな衝撃的なワインに出会えるとは思いもしなかった一本がある。...

SommeTimes特別寄稿
2021年2月24日


アメリカワイン産業の誤算と改革 <コンテンポラリー・アメリカ 第二章>
ワイン造りの全ては 葡萄畑に始まり、葡萄畑に終わる 。ワインという文化が賛美する 普遍の真理 は、近代的醸造技術の粋と考えられがちなビッグワインに於いても、同様に当てはまる。なぜ、葡萄畑とビッグワインの間に切っても切れない関係性が生まれるのか、詳細に紐解いていこう。

梁 世柱
2021年2月22日


Advanced Académie <4> ワインのカテゴリー (後編)
前編でお話した製法や産地のカテゴリーは、一部曖昧なものもあるとは言え、 全体的には根拠がしっかりしたものが多い ため、それほど大きな混乱はしないと思う。

梁 世柱
2021年2月18日


和食とモルドバワインの親和性
私にとってのライフワークは、海外(国内)のワイナリーを訪問すること、生産者を招いてメーカーズイベントを開催すること、そして料理とワインのペアリングを研究すること。 この1年、それを揺るがす事態に戸惑いながらも、オンライン、時にはリアルの会で、皆様とワインを片手に旅を続ける...

SommeTimes特別寄稿
2021年2月17日


Advanced Académie <3> ワインのカテゴリー (前編)
ワインには様々な カテゴリー がある。そして、このカテゴリーというものを改めて整理して考えてみると、非常に興味深い。

梁 世柱
2021年2月13日


想い出のワイン 〜オスピス・ド・ボーヌ〜
皆様はオークションでブルゴーニュのワインを『樽』で落とせることはご存知でしょうか。11月の第3週末に、ボーヌの街はワインのお祭りになります。そのメインイベントがHospice de Beaune(以降HDB)オスピス・ド・ボーヌのオークションです。...

SommeTimes特別寄稿
2021年2月12日


ペアリングの基本 <風味>
風味という言葉は、日常生活の中では、様々な意味で用いられます。しかし、ペアリングを学んでいく上では、定義をはっきりとさせておかないと、大きな混乱が生じてしまいます。

梁 世柱
2021年2月10日


ごちゃ混ぜのオレンジ
Gemischter Satz。原語表記すると、読める人はほとんどいないのではないだろうか?日本語風に読むと「ゲミシュター・サッツ」。日本語にしても、舌を噛みそうで読みにくいし、どうにも覚えにくい。 しかし、ワイン(マニア)道を突き進む人なら、知っておいて損はない。...

梁 世柱
2021年2月9日


レストランでのペアリングの考え方
僕は現在京都のLURRA°に在籍しています。 LURRA°はシェフのジェイカブ・キアーが世界各国を渡り歩きインスピレーションを受けた世界中の料理を元に、日本の季節の食材や文化と共に表現をするレストランです。ドリンクのペアリングに関してもオーナーバーテンダーの堺部雄介の創り出...

SommeTimes特別寄稿
2021年2月5日


Advanced Académie <2> (ロマネ・コンティという比喩の正しい使い方)
ワイン関連の情報にふれていると、幾度となく目にすることになる表現がある。 〜のロマネ・コンティ。 というロマン溢れる表現だ。イタリアのロマネ・コンティ、スペインのロマネ・コンティ、カリフォルニアのロマネ・コンティ辺りは、なんとなく一般的な使い方にも思えるが、ボルドーのロマネ・コンティや下町のロマネ・コンティなどといった、ほとんど ジョークの様な表現 も、少なからず見かける。

梁 世柱
2021年2月4日


高級シャンパーニュで真剣に遊んでみる
シャンパーニュにとって、傑出したグレートヴィンテージと評される2008年。
もちろんこのルイ・ロデレール クリスタル ブリュットも例外ではありません。

SommeTimes特別寄稿
2021年2月3日


コンテンポラリー・アメリカ <序章:変わりゆく時代>
濃厚で力強く、樽もたっぷり効いた飲みごたえのあるワイン 。アメリカのワインに対して、そのようなイメージしかもっていないなら、あなたはすでに 新時代に取り残されてしまっている 。そして、そのような方にこそ、本稿と真摯に向き合っていただきたいと切に願う。難しいことでも、悲しいことでも、驚くようなことでもない。アップデートを繰り返しながら成長してきたアメリカのワイン産業が、 新たな大型アップデートの時を迎えただけの話 だ。最新のアメリカワインは、 Ver.6.0 。本稿では、計4回に渡って、アメリカのワインが最初期からどのように変化して、現在の最新型に至ったのか、そして新時代のスタイルである、 コンテンポラリー・アメリカ とは何なのかを、深く掘り下げながら追っていく。

梁 世柱
2021年2月1日


ペアリングの実践 <2>
前回は、ペアリング理論の基礎となる、 酸味、甘味、渋味、アルコール濃度 の4要素を軸に、実際にどのようにペアリングを組み立てていくかをご紹介致しました。

梁 世柱
2021年1月31日


タンチュリエを飲む
タランチュラではない。タンチュリエである。 これはタンチュリエ系(teinturier)と呼ばれる、果肉まで赤く色付いた黒ブドウの総称である。 通常、世の多くの黒ブドウは、果皮は黒く色付いているものの、中の果肉は白ブドウ同様に緑がかった透明で、果汁に黒い色素は含まれていない...

SommeTimes特別寄稿
2021年1月30日


熟成ポテンシャルの謎に迫る
“熟成のポテンシャル”と言うと、様々な角度からの見解があります。
どんな年のものか?
醸造によるアプローチは?
生育環境の特徴は?

SommeTimes
2021年1月26日
bottom of page