top of page
検索


Advanced Académie <48> シャブリ Part.1
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 今回から3回に分けて、 ブルゴーニュ・シャブリ地方 を解説していきます。 シャブリ編の第一回は シャブリ左岸の一級畑 について学んでいきます。 Chablis 1er Cru Left Bank 2021年度統計 全シャブリ総生産面積:5846ha プルミエ・クリュ総生産面積

梁 世柱
2024年12月4日


正確無比なテロワール・シャンパーニュ <Penet-Chardonnet>
マイクロ・シャンパーニュ の世界が、以下に奥深い魅力に満ちているのかは、SommeTimeでも度々言及してきたが、今回は グラン・クリュにのみ葡萄畑を所有 しているという、非常に極端なタイプのマイクロ・シャンパーニュを紹介しよう。 その名も Penet-Chardonnet だ。 400年以上葡萄栽培をしてきたPenet-Chardonnetは、 Verzy と Verzenay に合わせて 25の小区画 、合計 約6haの葡萄畑 を所有している。 さらに、Penet-Chardonnetでは、 5種もの単一区画シャンパーニュ をリリースしているのだ。

梁 世柱
2024年11月30日


SommeTimes’ Académie <73>(フランス・南ローヌ地方:Vacqueyras)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 南ローヌ地方第3回は、 「Vacqueyras」 を学んでいきます。

梁 世柱
2024年11月27日


再会 <73> シャネルのボルドー
Château Rauzan-Ségla 2021. ボルドーというワインが品質向上を果たすには、とにかく 時間とお金 がかかる。 相当な量で生産されているにも関わらず、価格が高い傾向にあるのは、 投資金の回収が大変だから という側面もかなり大きいのだ。 しかし、本腰を入れて、忍耐強く、優れたテロワールで品質改革を行えば、 「結果」 が付いてくる、というのもボルドーの面白いところだろうか。 過去に長らく低迷していたワインが大復活を果たした例も、実際に多くあるのだ。

梁 世柱
2024年11月25日


Advanced Académie <47> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Fixin
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第19回、そしてブルゴーニュ・クリマ・ランキングの最後として、 Fixin をテーマと致します。 Marsannayが

梁 世柱
2024年11月21日


出会い <72> カルト・シャンパーニュ
Brigitte Fallon, Millesimé 2014. ¥18,000 私がワインを学び始めた20年と少し前の頃は、シャンパーニュと 「カルト」 というワードが結びつくことは、ほとんど無かったように思う。 ジャック・セロス 、 エグリ・ウーリエ などの レコルタン・マニピュラン(RM) ブームがすでに押し寄せてはいたが、RMとはいえ、 それなりの生産量はあった ため、全く手に入らないというほどのものでも無かった。 それから5年が経ち、10年が経った頃のタイミングから、どうも様子が異なり始めたと感じたのを、今でもはっきりと覚えている。 そう、カルト・シャンパーニュとでも呼びたくなるような 極少量生産型のシャンパーニュ が、続々と市場に出現し始めたのだ。

梁 世柱
2024年11月18日


SommeTimes’ Académie <72>(フランス・南ローヌ地方:Gigondas)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 南ローヌ地方第2回は、 「Gigondas」 を学んでいきます。

梁 世柱
2024年11月13日


再会 <72> カジュアルフレンチの救世主
Domaine Cauhapé, Jurançon Sec “Quatre Temps” 2020. ¥3,500 高騰を続けるワインの世界に救いはあるのか。 新型コロナ禍直前に比べると、複合的な理由から、平均して1.3~1.5倍の高騰となってしまった中、 新たなカジュアルワインの発掘 は、日本のワイン市場にとって、死活問題となっている。 特に、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ボルドーだけでなく、アルザス、ロワール、ローヌ、ジュラなどの産地にも高騰の大波が押し寄せているフレンチワインは、(不思議なことに、超高価格帯だけは堅調だが)我々の日常から、急速に遠ざかろうとしている。

梁 世柱
2024年11月10日


Advanced Académie <46> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Vougeot
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第18回は Vougeot をテーマと致します。 コミューンがほぼ丸ごと特級畑という、非常に特殊なアペラシオンであるた

梁 世柱
2024年11月6日


SommeTimes’ Académie <71>(フランス・南ローヌ地方:Châteauneuf-du-Pape)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・南ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 南ローヌ地方第1回は、 「Châteauneuf-du-Pape」 を学んでいきます。 Châteauneuf-du-Pape 南ローヌ地方を代表するアペラシオンであるChâteauneuf-du-Pape( 以降、

梁 世柱
2024年10月30日


再会 <71> シャブリの黄金時代
Alice et Olivier de Moor, Chablis l’humeur du temps 2022. ¥6,600 ワインを学び始めた頃、白ワインの「基本中の基本」として、 シャブリ を知った人は多いだろう。 シャープな酸 が持ち味の、 淡麗辛口型白ワインの典型 。 シャブリというワインをそう教わったはずだ。 しかし、近年の気候変動により、その 「シャブリらしさ」は随分と影を潜め始めている 。酸はまだなんとか高いレベルで維持できているが、 フルーツの性質が明らかに「淡麗」の域を超えてきている のだ。 近年では、 遅霜の被害による収量の激減 と、ブルゴーニュ全域を襲う 価格高騰 で、「安くて美味しいワインの代名詞」だったシャブリが、すっかり 非日常のワイン になってしまったことを嘆く声が多く聞かれる。 確かに、シャブリが昔のままの酒質で、価格だけが高騰したのであれば、その嘆きも仕方のないことと思うが、実際には少し様子が異なっていることに、一体どれだけの人が気付けているのだろうか。

梁 世柱
2024年10月28日


常識を打ち破る、現代シャンパーニュの至宝 <Ulysse Collin>
形骸化し、風化し、ついには消滅した エシェル・デ・クリュ を惜しむ声は、どこからも聞こえてこない。 有名無実のシステムを自ら破壊し、シャンパーニュが確かな「意味性」へと舵を切ったのが英断であることは、誰の目から見ても明らかだからだろう。 「生まれ」で全てが決まり、決して覆されることはない。 そのアイデアが邪であることなど、21世紀にわざわざ論じるまでもない。 しかし実際には、大手シャンパーニュメゾンが手がける「プレステージ・キュヴェ」は、その大部分が旧Grand Cruのフルーツで構成されている。 ラベル上にも、Grand Cruの記載は認められたままだ。 だからこそ、改めて問われている。 シャンパーニュにおける、ヒエラルキーの正体とはなんなのか、と。 Grand Cruを旗として掲げることに、意味はあるのか、と。 エシェル・デ・クリュには深刻な問題がいくつもあった。 「固定された葡萄の買取り価格」は、確かにその最たるものの一つだが、その 分かりやすい問題点こそが、本当の矛盾を雲隠れさせてしまっていた 。

梁 世柱
2024年10月26日


Advanced Académie <45> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Marsannay
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第17回は Marsannay をテーマと致します。 Marsannayは、近年のブルゴーニュ高騰トレンドの中では、比

梁 世柱
2024年10月22日


SommeTimes’ Académie <70>(フランス・北ローヌ地方:Condrieu)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・北ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 北ローヌ地方第4回は、 「Condrieu」 を学んでいきます。 Condrieu ヴィオニエ という品種における、絶対的な聖地と言える産地が北ローヌ地方の Condrieu です。

梁 世柱
2024年10月19日


Advanced Académie <44> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Nuits-Saint-Georges
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第16回は Nuits-Saint-Georges をテーマと致します。 特級畑が無い ため、Côte de...

梁 世柱
2024年10月8日


SommeTimes’ Académie <69>(フランス・北ローヌ地方:Cornas)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・北ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 北ローヌ地方第3回は、 「Cornas」 を学んでいきます。 Cornas 標高120m地点にあるコルナスの街から、400mにまで上がる超急斜面を中心に葡萄畑が広がるエリアと、斜面上部のやや平坦な台地エリアに

梁 世柱
2024年10月2日


再会 <69> マイクロ・グローワー・シャンパーニュの世界
Domaine de Bichery, Champagne “la source” NV (2020). ¥10,000 シャンパーニュの在り方、というのは随分と変化してきた。 かつては、大手メゾンが文字通り「全て」と言いたくなるほど牛耳っていた時代もあったり、ジャック・セロス、エグリ・ウーリエなどの人気に引っ張られたレコルタン・マニピュランのトレンドがあったり、サロンやジャクソンなど、超大手とレコルタンの中間的規模のシャンパーニュが注目を集めたり。 なかなか目まぐるしい変化だが、ただ一つ変わらないのは、 どのようなトレンドが押し寄せても、シャンパーニュが偉大な飲み物である、ということ だ。 そして、過去10年間のトレンドとなっているのは、 従来の一般的なレコルタンよりも更に小規模な、マイクロ・レコルタン、もしくはマイクロ・グローワーとも呼ばれる、超小規模生産者 たち。 もちろん、その生産量の少なさもあって、セールス面では大手メゾンに遥か遠く及ばないが、マイクロ・グローワーが激増したこともあって、 「集の力」 が働き始めているのだ。...

梁 世柱
2024年9月29日


Advanced Académie <43> ブルゴーニュ・クリマ・ランキング Morey-Saint-Denis
ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。 ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。 本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。 SS:最上位の特級畑クラス S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当) A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当) B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当) C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当) 一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。 第15回は Morey-Saint-Denis をテーマと致します。 5つの特級畑(Bonne Maresは実質的にC

梁 世柱
2024年9月24日


出会い <68> オリジナルのプライド
Ostal Levant, olé 2022. ¥4,100 ニューワールド諸国 でのワイン造りは、 大航海時代にヨーロッパから葡萄樹、葡萄栽培、ワイン醸造がセットになって持ち込まれた ことによって始まった。 ワインの歴史におけるこの常識は、 品質面においても大きな意味 がある。 当然、オリジナルであるオールドワールド諸国では、「一日の長」どころか、場合によっては 「数百年、数千年の長」 がある。 長い年月の中で 淘汰 が繰り返された結果としてその地に残った葡萄は、 テロワールとの親和性 が極めて高く、栽培、醸造の 「レシピ」 に関しても、高い精度で完成しているケースが圧倒的多数となるのだ。 しかし、ニューワールド諸国におけるワイン造りの歴史も数百年がすでに経過し、 あらゆる技術もグローバルなものとなった 今、オリジナルとの品質格差はどれほど縮まったのだろうか。

梁 世柱
2024年9月22日


SommeTimes’ Académie <68>(フランス・北ローヌ地方:Hermitage)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は フランス・北ローヌ地方 について学んでいきます。 フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、かねてから評価の高かったローヌ地方のワインも、一部のワインは非現実的な価格となりつつあります。 ローヌ地方は、黒葡萄のシラー、白葡萄のヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌを主体とした北ローヌ地方、黒葡萄のグルナッシュ、ムールヴェドルを主体とした南ローヌ地方に分かれます。 ローヌ地方全体で見ると、北ローヌ地方の生産量は僅か5%程度です。 気候、テロワール、栽培品種、生産量など、様々な面において両産地は大きく異なりますので、混同しないように、各々の特徴をしっかりと把握しておきましょう。 北ローヌ地方第2回は、 「Hermitage」 を学んでいきます。 Hermitage Hermitage は、北ローヌの主要アペラシオンの中でも、より温暖な南部に位置しています。総面積 140ha...

梁 世柱
2024年9月17日
bottom of page