ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。
ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。
本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。
SS:最上位の特級畑クラス
S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当)
A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当)
B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当)
C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当)
D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当)
一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。
第15回はMorey-Saint-Denisをテーマと致します。
5つの特級畑(Bonne Maresは実質的にChambolle-Musignyに属する)を有するMorey-Saint-Denisは、間違いなくCôte de Nuitsのトップティアに属していますが、全体的に地味で滋味深い味わいもあってか、その評価が極まってはいないようです。
実際に、特級畑と一級畑の品質的差異が比較的大きく、総合力では、Vosne-Romanée、Gevrey-Chambertin、Chambolle-Musignyに一歩劣るでしょう。
生産量は少ないものの、白ワイン(2005年からアリゴテも認可された一級畑のMonts Luisantsが良く知られている。)も高品質なワインとなります。
では、各AOCの解説及びクリマのランキングに移りましょう。
Morey-Saint-Denis
Rouges : 88.48ha(39.42ha 1er Cru)
Bland:5.68ha(1.66ha 1er Cru)
特級畑:5
一級畑:20
特級畑
Clos de la Roche(S~SS):16.9ha
Latricières-Chambertinから一級畑を一つ挟んだ先から広がるのがMorey-Saint-Denis最大の特級畑となるClos de la Roche。東向きに大きく開けた斜面で、エキゾチック感溢れるスパイス風味、凝縮した力強い果実味、頑強なタンニンはどれも極めて素晴らしく、長期熟成能力にも非常に長けています。
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