top of page
検索


Domaine de la Romanée-Conti
ファインダイニングのソムリエをしていると幸運なことがある。ブルゴーニュのトップ生産者、*DRCをティスティングする機会に恵まれることだ。ワインをあまり嗜まない方でもDRCのロマネ・コンティといえば世界で最も高価なワインの一つということを知っていると思うが、『なぜ素晴らしいの...

SommeTimes特別寄稿
2022年3月17日


混迷の銘醸地 <シャブリ特集:前編>
今日よりも、より良い明日がきっと来る。 エントロピーの増大に抗うことが、生きるということそのものである人類にとって、少なくとも今はまだ、 時間とは不可逆的なもの なのだろう。そう、過去に向かって生きることが、精神世界の中だけの話なのであれば、我々にはそもそも 選択肢が無い のだ。 それでも、人は過去を振り返る。 私がいま、世界中のワイン産地の中で、最も危惧しているのが、 シャブリ だ。 シャブリは今、美しい過去の記憶、より良い未来に期待する思い、そして人々がシャブリに求める理想像が、複雑に入り組んだ迷路と化し、そもそもゴールが存在するのかも、分からない状態にある。 混迷の根源的原因はただ一つ、 気候変動 だ。 思い起こせば10数年前、シャブリの造り手たちとこの問題に関して議論すると、決まって同じ答えが返ってきた。 地球温暖化は、シャブリにとっては恩恵となる。 それが、過去のシャブリにとって、誰もが予想し、期待していた「より良い明日」だった。 そもそもシャブリは、冷涼という括りには到底収まりきらないほどの、限界的産地だった。冬と春の寒さから葡萄樹を

梁 世柱
2022年3月12日
![ワイン×アート [南仏を愛する芸術家]](https://static.wixstatic.com/media/568330_18e5cae449ce4aac8414f6d82659d782~mv2.jpg/v1/fill/w_293,h_250,fp_0.50_0.50,q_30,blur_30,enc_avif,quality_auto/568330_18e5cae449ce4aac8414f6d82659d782~mv2.webp)
![ワイン×アート [南仏を愛する芸術家]](https://static.wixstatic.com/media/568330_18e5cae449ce4aac8414f6d82659d782~mv2.jpg/v1/fill/w_400,h_341,fp_0.50_0.50,q_90,enc_avif,quality_auto/568330_18e5cae449ce4aac8414f6d82659d782~mv2.webp)
ワイン×アート [南仏を愛する芸術家]
日頃から日本で西洋の文化や芸術に触れられる機会がある際は、なるべく足を運ぶようにしている。 2020年の秋頃、待ちに待った「ゴッホ展」が始まり、上野にある東京都美術館に引き寄せられた。ゴッホの作品自体はその少し前に、渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで同時期開催中であっ...

SommeTimes特別寄稿
2022年2月10日


海外でソムリエをするということ
ソムリエという職業を志した時から、また勉強を続け、世界のワイン産地を頻繁に目にするようになるにつれ、いつか日本を出て海外でソムリエとして働いてみたいと思った方は少なくないと思います。 フランスへ行けば、きっと誰しも一度は憧れるブルゴーニュやシャンパーニュがあり、カリフォルニ...

SommeTimes特別寄稿
2021年12月16日


カベルネ・フランが好き
大阪心斎橋の名店「Le Chat Noir」でオーナーソムリエを務める岡城ソムリエは、クラシックからナチュラルまで幅広い知見の深さと、柔らかい語り口が魅力の名ソムリエです。今回は、クラシックとナチュラルの境界線にいるような、ロワールの偉大なワインに関するコラムです。...

SommeTimes特別寄稿
2021年12月9日


再会 <3> 天才と狂人の間で
Nicholas Renard, Lulu 2015. ¥4,700 フランス・ ロワール渓谷 。多種多様な小産地を内包し、葡萄品種のヴァリエーションも豊か。小産地間にも、使用品種だけでなく、明確な味わいやスタイルの違いがあって、 とてつもなく奥が深い産地 です。 ロワール渓谷の中に、イタリアの3州分くらいが詰め込まれている、と言っても良いかも知れません。 この渓谷の世間的なスーパースターは、間違いなく ソーヴィニヨン・ブラン から造られる サンセールとプイィ・フュメ ですが、 シュナン・ブラン にとっても ロワール渓谷は聖地 です。むしろ、フランス内の他の産地や、フランス国外でも成功例がたくさんあるソーヴィニヨン・ブランに比べると、ロワール渓谷にとってのシュナン・ブランの価値はもっと高いのでは思います。 単一の原産地呼称を与えられている「 クーレ・ド・セラン 」を擁し、ビオディナミ農法の世界的なリーダーとしても知られる ニコラ・ジョリー( Savennières )は、シュナン・ブランの王様。 他にも、極甘口から辛口まで幅広く隙のないシュナン・

梁 世柱
2021年11月20日


真夏の赤
夏である。 日本の盛夏は本当に暑い。と言うか熱い。 筆者は10年間シンガポールに住んだ経験があるが、赤道直下で年中真夏にもかかわらず気温が35度に達することなどめったになかった。今これを書いているこの瞬間、気温は36度を指している。どうも緯度と気温は必ずしも単純に相関しない...

SommeTimes特別寄稿
2021年8月26日


想い出のワイン 〜テルトル・ロットブフ〜
自分が経営しているIZAKAYA VIN の中での話で申し訳ないが、最近のお客様の注目はいつもブルゴーニュである。 インスタグラムを開いていても、つながりのあるワインラバーの注目は常にブルゴーニュばかりだ。特にルーミエやアルマン・ルソー、トルショーが多い。...

SommeTimes
2021年7月23日


2年連続パーカー100点!! を飲み比べて
表題の通り、最近2年連続パーカー100点のワインを飲み比べてみました。 パーカーさんことロバート・パーカーJr.氏については、その採点方法、採点基準等、いろいろ皆様も思うところはあるかと存じます。 また、このコラムでは彼の説明は省きますが、ロバート・パーカー氏は記事の公平性...

SommeTimes特別寄稿
2021年7月16日


どんな企画が面白いだろうか
私はワインスクールで講師をさせてもらっておりますが、そんな事を常々考えます。 今企画に寄稿するのにも頭を悩ませていた頃、同じスクールで(同企画にも参加されている)井黒さんがブラインドテイスティングをテーマとした講義を始められたのを見て“これにしよう”と考えました。...

SommeTimes
2021年7月6日


新たなチャレンジ
このコラムの締め切りがそろそろですよ〜、と連絡がきたちょうどその日に3回目の緊急事態宣言、そして酒類の提供禁止を検討しているというニュースが流れてきました。いっこうに落ち着かない現状に思うところある方も多いかと思います。...

SommeTimes特別寄稿
2021年5月25日


固定概念を壊して自由を得る
緊急事態宣言の真っ只中、皆さま如何お過ごしだろうか? 宣言の対象である兵庫県で働く私にとって、まさか自分が「禁酒法」のような状況下になるなんて思ってもみなかった。 SommTimesの他の執筆者でも触れてる方は多いが、まさしくソムリエ職務の在り方そのものを考え直す機会だとつ...

SommeTimes
2021年5月18日


美味しいワインが飲みたい!ってとき
「美味しいワインが飲みたい!!」 はじめての生産者やまだ知らない土地のワインを飲むときのワクワク、ドキドキもいいけど今日は絶対に美味しいワインが飲みたい! そんな風に思った3度目の緊急事態宣言下。 アルコールありきでのお店づくりをしてきたもんだから、今回の「酒を提供する飲食...

SommeTimes特別寄稿
2021年5月5日


偉大な畑の継承者たち
ワインテイスティングの仕方には様々な方法があることは、ご存知の読者の方々もいらっしゃると思います。 最もよく見聞きする方法は、ソムリエ試験や各コンクールなどでも採用されているブラインドテイスティングといって、グラスに注がれたワインを一切の事前情報なしに、外観・香り・味わいな...

SommeTimes特別寄稿
2021年4月27日


躍動するロワールの注目株
星付き有名シェフの下で働く若い料理人が才能を見込まれ、みっちり修業した後に自分のレストランをオープン。 その新店、試してみたくなりますよね。 しかし、有名店で働いていたと言っても実は単に下働きしてただけだったり、師匠のコピー料理だったりで、残念ながら期待外れということもしば...

SommeTimes特別寄稿
2021年3月6日


葡萄を知る <6> カベルネ・ソーヴィニヨン:Old World前編
本編から、 カベルネ・ソーヴィニヨン( 以下、CSと省略 )編がスタート。

梁 世柱
2021年1月27日
bottom of page