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再会 <3> 天才と狂人の間で

Nicholas Renard, Lulu 2015. ¥4,700


フランス・ロワール渓谷。多種多様な小産地を内包し、葡萄品種のヴァリエーションも豊か。小産地間にも、使用品種だけでなく、明確な味わいやスタイルの違いがあって、とてつもなく奥が深い産地です。


ロワール渓谷の中に、イタリアの3州分くらいが詰め込まれている、と言っても良いかも知れません。


この渓谷の世間的なスーパースターは、間違いなくソーヴィニヨン・ブランから造られるサンセールとプイィ・フュメですが、シュナン・ブランにとってもロワール渓谷は聖地です。むしろ、フランス内の他の産地や、フランス国外でも成功例がたくさんあるソーヴィニヨン・ブランに比べると、ロワール渓谷にとってのシュナン・ブランの価値はもっと高いのでは思います。


単一の原産地呼称を与えられている「クーレ・ド・セラン」を擁し、ビオディナミ農法の世界的なリーダーとしても知られるニコラ・ジョリー(Savennières)は、シュナン・ブランの王様。


他にも、極甘口から辛口まで幅広く隙のないシュナン・ブランを手がけるドメーヌ・ユエ(Vouvray)、ナチュラル・ワイン界最高の賢人の一人マルク・アンジェリ(Anjou)、たくましくも瑞々しいワインが魅力的なクロ・ルジャール(Saumur)、繊細で絶妙なバランス感が絶妙なフランソワ・シデーヌ(Montlouis-sur-Loire)など、各小産地に世界トップクラスの造り手がひしめいています。

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