葡萄品種から探るペアリング術 <6> シラー

葡萄品種から探るペアリング術シリーズは、特定の葡萄品種をテーマとして、その品種自体の特性、スタイル、様々なペアリング活用法や、NG例などを学んでいきます。


今回は、シラーをテーマと致します。


また、このシリーズに共通する重要事項として、葡萄品種から探った場合、理論的なバックアップが不完全となることが多くあります。カジュアルなペアリングの場合は十分な効果を発揮しますが、よりプロフェショナルな状況でこの手法を用いる場合は、ペアリング基礎理論も同時に参照しながら、正確なペアリングを組み上げてください。



シラーのスタイル

シラーの醸造法にはある程度の一貫性が見られますが、やや冷涼なエリアと、温暖なエリアでは性質が大きく異なりますので、基本的には産地によって大きくスタイルが変動すると捉えた方が分かりやすいと思います。


シラーは大別すると以下のように分かれますが、共通して樽熟成が基本になっています(新樽比率はワインごとに大きく異なります)。また、全房発酵も一般的に行われるため、僅かなピラジン(ピーマンや青唐辛子のような風味)のタッチが加わることも良くあります。


1. 北ローヌ型:シラー100%、或いは極少量の白葡萄をブレンドして造られるスタイル。基本的にはやや冷涼なエリアに多いスタイルで、アルコール濃度を上げ過ぎず、華やかな香り(特に白葡萄ブレンドタイプ)と洗練されたテクスチャーが特徴的です。


2. 南ローヌ型:シラーにグルナッシュやムールヴェドルといった葡萄をブレンドするスタイルですが、地域や造り手によってブレンド比率が異なり、グルナッシュの比重がより高くなることも多くあります。それぞれの葡萄が特徴を打ち消しあいながら溶け合うようにして別の個性が生じるため、よりフードフレンドリーになる傾向があります。


3. オーストラリア型:シラー単一、或いはカベルネ・ソーヴィニヨンとのブレンドとして造られるスタイル。本場はオーストラリアで、現地ではシラーズと呼ばれるため、オーストラリア外でシラーが造られる場合、シラーズと表記してあればオーストラリア型、シラーと表記してあれば北ローヌ型として造られているケースがほとんどです。

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