イタリアを、そしてトスカーナ州を代表する郷土料理の一つであるTrippa alla Fiorentina(トリッパのトマト煮込み フィレンツェ風)は、ホルモンやモツを食べる習慣がある日本人にとって、随分と馴染みやすいものかもしれない。

トリッパは、表面に開いた多数の大きな穴から日本語では「ハチノス」とも呼ばれる、牛の第二胃袋。
トリッパを、ソフリットと呼ばれるイタリア料理の香味ベース(オリーヴオイル、玉ねぎ、ニンニクをベースに多種多様な追加香味)、トマト、ハーブと共に煮込んだ非常にシンプルな料理だけに、素材の質と調理の巧みさが最終的な味わいに大きな影響を及ぼす。
トスカーナ州においては、Trippa alla Fiorentinaを食べれば、そのお店の実力が測れる、とすら言えるだろう。
そんなTrippa alla Fiorentinaに合わせられるローカルワインと言えば、当然の如く、サンジョヴェーゼである。