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真・日本酒評論 <2>:季節酒は季節の変わり目が一番旨い

<蒼空:純米酒 ひやおろし>


ひやおろし」とは、(前年の)冬に仕込んだ酒を春に一度火入れして安定させ、秋にそのまま(火入れせずに)瓶詰めして出荷される季節酒の一つ。


まろやかなで落ち着いた風味と、生酒(ひやおろしは正確には生詰め)らしい華やかさが絶妙に混じり合う味わいは、季節酒の中でも際立った個性になる。


秋の酒とは言っても、ひやおろしは早ければ9月の前半には出荷され始める。9月の前半は、まだまだ夏真っ盛りな地方も多い。なんとも気が早いリリースだ。個人的には、日本酒の季節酒には、(現状よりも遅めの)解禁日が設定されていても良いのではと感じている。現状、「如何に早くリリースするか」という競争が垣間見えてしまっており、品質第一では無くなっている部分があると感じるからだ。


それに、筆者の経験上(個人的な嗜好もあるが)、季節酒は次の季節の直前頃が一番旨い。だから「ひやおろし」は11月後半頃に飲む方が、まとまりが出つつ、味がノッてきて、私は好きだ。

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