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再会 <106> 躍動するフルミント

  • 1 日前
  • 読了時間: 4分

Anita & Hans Nittnaus, Furmint Ried Tannenberg 2024.


葡萄の越境を考えるとき、私たちはたいてい、一つのわかりやすい物語を想像する。



有名産地の葡萄が、まだ名の知られていない土地へ渡っていく。


マイナーな産地が、メジャーな産地の言語を借りる。



シャルドネを植えればブルゴーニュの旋律が鳴り、カベルネを植えれば、どこかボルドーめいた低音が響く。



もちろん、現実はもう少し複雑だが、ワインの入口に立つ人々を引き寄せるには、それだけで十分なわかりやすさを持っている。


しかし、その逆は、あまり想定されない。



つまり、名高い土地の葡萄が無名の土地へ渡るのではなく、周縁に置かれていた葡萄が、いま注目される産地へ入り込み、その土地の新しい表現を作り始めるという動きである。



しかもそれは、単なる移植ではない。


かつて国境の両側にあった記憶を、現在のワインとして読み直す行為でもある。

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