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Wine Memo <22>

安心院ワイン, 小公子 2021. ¥3,920


同じ言葉と文化を話す同朋として、もちろん日本ワインの発展を心から願っている。

 

しかし、その想いと、ワインに対する評価は明確に切り離すべきだと私は思う。

 

少なくとも、私のようなプロフェッショナル側の立場であれば。

 

私にとって日本は、世界に数多くあるワイン産地の一つであり、それ以上でも以下でもない。

 

日本ワイン愛好家には冷たいと思われるだろうし、実際に良くそう言われもするが、色眼鏡をかけまくって、自信満々で日本ワインを海外の専門家に紹介した結果、微妙な反応が返ってきた時なんかは、なんとも行き場のない気持ちになるものだ。

 

新興産地としてワイン産業が発展しつつある国のソムリエやジャーナリストと話をしても、明確な根拠なく自国のワインを褒め称えることは稀である。

 

彼らは皆、自国で形成されつつあるワイン文化が、すでに世界的な銘醸地として知られている伝統国と比べてどれほどのレベルに至っているかを、実に冷静に見極めているのだ。

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