Luis Seabra Vinhos, Alvarinho Granito Cru 2021.
全体論で言うならば、ポルトガル・ワインの中でも私の興味レベルが最も低いのは、ヴィーニョ=ヴェルデだろうか。
アルコール濃度が低く、非常に軽く、薄く、極微発泡性で、低価格の超大量生産型ワインという典型的なヴィーニョ=ヴェルデは、どうにも私の心の琴線に触れない。
そういったワインの「役割」は十分に理解もリスペクトもしているが、最大公約数的味わいも、その造り方も、私にそのワインを堪能したいという欲をもたらしてはくれないのだ。
私はそのようなワインを、「Soulless Wine(魂の抜けたワイン)」と度々表現しているが、魂が(技術の過剰な駆使などによって)極限まで薄められたワインが私に響かないのは、私が魂を宿した存在である以上、仕方ないのではないだろうかと思う。
そして、私が抱くある種の苛立ちとも言えるその感情は、「そうではないワイン」との数々の邂逅から来ている側面も強い。
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