一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回はフランス・ロワール地方について学んでいきます。
フランスの銘醸地産ワインが高騰するなか、日常に寄り添うフランチ・ワインの産地として、ロワール地方の価値は一層高まっています。
ロワール地方シリーズ第2回は、ソーヴィニヨン・ブランの殿堂として知られる「Centre Nivernais地区:前編」と致します。
Centre Nivernais地区
19世紀初頭まで、現在ではソーヴィニヨン・ブランの産地となっているSancerreは、赤ワインの生産が大半を占めていました。後に白葡萄であるシャスラに大幅に取って代わられましたが、それも19世紀後半のフィロキセラ禍で壊滅しました。
ソーヴィニヨン・ブランの栽培が本格的に始まったのはフィロキセラ禍以降ですが、1930年代中頃まで、 Sancerreのワイナリーはシャンパーニュにバルクワインを送り届けることで生計を立てていました。