Beau Paysage “Kurahara le bois” 2014.
正直に言おう。
私がSommeTimesで「再会」のシリーズを書き始めてから、このワインをテーマとする機会は幾度となくあった。
それでも第47回目の投稿まで時間がかかったのは、単純に気乗りがしなかったからだ。
その理由もいくつかある。
このワインに対する私と世間の評価には、大きな隔たりがあると感じてきたこと。
このワインに対する私の正直な意見に、不快感を覚える人が少なからずいるであろうこと。
このワインを神聖視する人たち対して、私の真意が正しく届くことは決してないのではないか、と心のどこかで思ってきたこと。
気乗りがしない、と言う状況は今もさして変わらないが、海外のワインメーカーたちと、このワインを一緒に飲む機会が最近あったので、勢いに任せて、意を決した形だ。
さて、まずは誤解を恐れず、単刀直入に書こう。
私はこのワイン、つまり日本ワインの中でも最も希少価値が高いものの一つとされるBeau Paysageに対して、ある種の畏敬の念を抱き続けてきたが、美味しいワインだとも、高品質なワインだとも感じたことは、ほとんどない。