Txomin Etxaniz, Getariako Txakolina 2021. ¥3,500
ワインと共に生きる中で、様々な後悔に駆られることは少なからずある。
テイスティング会場で疲れ果ててしまい、途中で脱落した時などは、決まって後で後悔するし、同伴者が喜んでくれるだろう、と心から思ってワインリストをまじまじと眺めてやっと決めた選んだワインが、全然好みから外れてしまった時などは、後悔を超えて、一応プロとしては穴にでも入りたい気分になる。
当然、飲み過ぎたことによる後悔は数知れず。
素晴らしいワインを飲んでいたはずなのに、飲み過ぎてディテールを曖昧にしか覚えてない、というときは、「楽しかったから良し!」と自己弁護はするものの、後悔がずりずりと後ろ髪を引っ張り続けてくるものだ。
そんなさまざまなワインにまつわる後悔の中で、多くの人にとって筆頭に挙がるのは、「もっと飲んでおけば、もっと買っておけば良かった。」だろう。
10年前に一念発起してドメーヌ・ルロワをたくさん買っていれば、今頃小金持ちになれていたかも知れないし、それ以上にもっと飲んでおけば良かったと、10年前の自分に言って聞かせたいくらいだ。
しかし、私にとって最も頻出する後悔は、少し違う。
それは、「固定概念をもっと早く捨てていれば」という後悔だ。
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