ペアリング研究室の新企画となるガストロノミック・ペアリングでは、中級者以上を対象に、より高度かつ複雑な技法を駆使した、美食的完成度の高いペアリングを紹介、検証していく。
第二回のテーマは、『生牡蠣と生ウニ』をふんだんに使った一皿。
第一回でも述べたように、複雑なペアリングを成立させるための第一歩は、ロジカル・ペアリングの中でもより優先度が高い、「酸、甘味、渋味、アルコール濃度」の4項目を強固に固めることとなる。
参考までに、4項目におけるペアリングの技法をまとめた表を添付しておこう。
まずは、ワインの酸。
カットの対象となる、塩分、油分、脂肪分の全てが低めの料理であり、調和(ハーモナイズ)の対象となる料理側の酸も無いが、食材と調理法が極めてシンプルなので、「ハイライト」の技法を狙いたいところだ。