変わらないための努力をしていくのか。変わっていくための努力をしていくのか。たった2つしかない選択肢が示されたとき、そしてその両方が茨の道であると知ったとき、人はどちらを選ぶのだろうか。
混迷の中にある銘醸地シャブリは、まさに今、岐路に立たされている。
選択をするのは、この問題の当事者である造り手であり、あくまでも傍観者である我々飲み手では決してない。
しかしその選択は、否応なしに、飲み手の審判を受けることにもなる。
造り手と飲み手は、本質的に並列の関係にあるのだ。
造り手がいるからこそ、飲み手はワインを味わうことができる一方で、そのワインに対価を支払う飲み手がいてこそ、造り手はワイン造りを続けることができる。
だからこそ、飲み手に見限られるという最悪の結末を、世界に名だたる銘醸地シャブリが迎えるようなことは、決してあってはならない。
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