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Wine Memo <26>
Florian Herzog, Neuburger 2022. 約10年ぶりに ウィーン を訪れている。 美しい建築物の数々、スペース感たっぷりでゴミ一つ落ちていない街並み、至るところから聞こえてくるヴァイオリンのしらべ、隣国のドイツよりも遥かに美味しい料理、ゆったりとしたペースの人々、問題なく通じる英語、そして尽きることのないワインとビール。 世界各地に好きな街があるが、ウィーンは私にとって不動の、「移住したい街ランキング」第一位だ。 成田とウィーンを結ぶ便は、ロシア上空を回避するため、 14時間の長旅 に。 乗り継ぎが無い分、だいぶマシな方だが、やはり現地のホテルに到着した頃には 疲労困 憊になっていた。 とりあえずシャワーを浴びて、一息つこうとでも思っていた矢先、先にウィーン入りしていた友人から呼び出しが入る。

梁 世柱
2024年5月24日


再会 <35> ワインは見た目によらず
Liszt, Traditionaliszt 2020. ¥4,000 ナチュラル・ワイン造りに挑む若者たちは、 ラベルを「飾る」 ことが多い。 デザイン性が高いラベルはインパクトも抜群で、それだけでも存在感は数倍増しになる。 それ自体は、実に素晴らしいことで、現代のカルチャーにも良くあっていると思う。 しかし、その 高いポップ性 は、 なんとも悩ましい問題 を引き起こしているように思えてならない。 いわゆる、「 ジャケ買い 」だ。 私自身、CD全盛期にはタワーレコードに入り浸ってジャケ買いを繰り返したものだ。 視覚だけで選んだCDの中には、ハズレもあれば、大当たりもあった。 これこそが、ジャケ買いの醍醐味である。

梁 世柱
2023年4月16日


オーストリアのグリーン・ハート シュタイヤーマルクを歩く <オーストリア特集:後編>
オーストリア南部の シュタイヤーマルク は、まだ「知られざる産地」と表現した方がいいだろうか。この産地の特徴は、「ナチュラル」「ミネラリー」そして「フルーティ」な、世界に類を見ないスタイルのソーヴィニヨン・ブランだ。5月に当産地協会のツアーに参加した内容をここではレポートしたい。 セップ・ムスター、アンドレアス・ツェッペ、ヴェルリッチ、シュトロマイヤー 。 シュタイヤーマルクは、一部で熱狂的なファンを持つ ナチュラルワインの生産者 たちが本拠としている産地だ。 しかし、ナチュラルワインの聖地だ、という理解で終わっていないか? シュタイヤーマルクとはそもそもどのような産地なのか 、考えてみたことはあるだろうか? オーストリアを代表する品種、 グリューナー・フェルトリーナーがほぼ存在しない産地 、シュタイヤーマルク。今回当地のワイン協会主催のツアーに参加し、その独自性と面白さに改めて驚かされることとなった。オーストリア編後半の本稿では、シュタイヤーマルクという産地の特徴に改めて目を向けてみたい。ナチュラルワインのイメージに覆い隠された、その特異性や多

別府 岳則
2022年7月27日


前進するオーストリアワイン <オーストリア特集:前編>
最良のオーストリアワインとは何か? という問いには、様々な答えがあるだろう。 とはいえ少なくとも、素晴らしいテロワールから生まれるワインだ、ということについてはどなたも同意いただけるのではないか。 ではオーストリアの優れたテロワールとはどこか? そこにはどのような特徴があるのだろうか? 今後、例えばハイリゲンシュタインの名前はさらに重要性を増すだろう。 オーストリアのほぼ全ての畑をデジタルデータにするという意欲的なプロジェクト が指し示す先は、更なるそれぞれの畑への理解と、優れたテロワールへの希求である。 VieVinum ウィーンで2年に一度開催される「 VieVinum 」は、 世界で最も美しいワインフェア ともいわれる。それは会場となる ホーフブルグ宮殿 の美しさによるものか、それとも出展者から供されるオーストリアワインによるものだろうか。 Covid-19のため前回はキャンセルとなり、4年ぶりの開催となった今年は、待ちに待った生産者と世界中から集まったプロフェッショナルの再開を喜ぶ空気が会場に溢れていた。 400社以上が出展する...

別府 岳則
2022年7月12日


ごちゃ混ぜのオレンジ
Gemischter Satz。原語表記すると、読める人はほとんどいないのではないだろうか?日本語風に読むと「ゲミシュター・サッツ」。日本語にしても、舌を噛みそうで読みにくいし、どうにも覚えにくい。 しかし、ワイン(マニア)道を突き進む人なら、知っておいて損はない。...

梁 世柱
2021年2月9日
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