一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回もボルドー地方について学んでいきます。
ボルドー地方に関する基礎的な情報は、無料のものが十分に存在していますので、本シリーズでは基本的に割愛しますが、その代わりにより深いところを探っていきます。
ボルドー地方シリーズ第二回のテーマは、「Saint-Julien」と致します。
Saint-Jullien
葡萄畑の総面積は910haで、メドック地区全体の約6%に相当。
平均的な総生産量は620万本となります。
第一級はありませんが、第二級~第四級まで秀逸なシャトーが多く、その平均的な品質の高さは、ボルドー左岸でも屈指と言えます。
19の独立したシャトーのうち、11が1855年の公式格付けに名を連ねています。
総体的な特徴としては、粘土石灰質の表土層には大きな岩石が含まれ、硬い地盤層もあることから、力強く豊満な果実味、緻密なミネラル、ボルドー左岸でも最も滑らかなタンニンが際立ちます。果実味はブルーベリー、ブラックベリー、カシスが主体となり、少し煙草の葉を思わせるアロマのニュアンスもあります。
格付けシャトーは、Ch. Lagrangeを除き、ジロンド河により近い、アペラシオンの東半分に位置しています。
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