JNK, Jakot.e 2016. ¥8,000
1990年代中頃に復活の狼煙がひっそりと上がって以降、10数年の時をかけて数多の追従者を生み出したオレンジワイン。
2010年代に入る頃にはいよいよメジャー化し始め、2020年代の今では、完全な1カテゴリーとして確立するまでに至った。
もはや、オレンジワインが造られていないワイン産出国など、存在しないと考えても良いだろう。
生産地が世界規模で広がる中、そのヴァリエーションもまた、白、赤、ロゼと肩を並べるほどにまで拡張された。
現在、グリ系葡萄まで含めると、非常に多くの品種からオレンジワインが造られているが、果たしてどの品種がオレンジワインに向いているのか、と言う議論がどれだけされてきたのかに関しては、疑問が残る。
オレンジワインにとって過渡期と言える現代は、世界各地でありとあらゆる実験的醸造が行われているため、「オレンジワイン向きの品種」を検証するにはうってつけのタイミングなのではなかろうか。
とはいえ、よりクラシックなタイプと(ナチュラルも含めた)現代的なオレンジワインとを、並列で比較するのは流石に時期尚早とも言えるため、今回は、クラシックなスタイルと、その聖地たる産地に絞って検証を進めてみようかと思う。
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