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再会 <11> スーパーナチュラル

Moric, Haus Marke Supernatural Weiss 2019. ¥4,800


今でこそ、クリーン・ナチュラルが、ナチュラル・ワインの一派としてはっきりと認識されるようになってきたが、ほんの数年前まで、キレイな味わいのナチュラル・ワインは、ブームから爪弾きにされていた。


別の言い方をすると、そういったワインは、ナチュラル・ワインとしては、売れ行きが良くなかったのだ。


多少の例外はあるが、ワインをクリーンに造れる人は、ワイルドにしか造れない人よりも、圧倒的にワイン造りが「上手い」。さらに、上手いだけではなく、ナチュラルかつクリーンに造るには、勤勉さと献身が欠かせない。それだけの技術と情熱をもった造り手のワインが、怠惰で無責任で下手だけど、ラベルを含めたプレゼンテーションは抜群に得意、といった造り手のワインよりも遥かに市場で苦戦するという実情には、なんともやりきれない思いが深まる。


しかし、ナチュラルとクリーンを両立できる造り手が、(売りにくいからといって)わざわざ自分のワインを、よりワイルドな方向へともっていくことは極めて稀。


彼らの情熱は、それしきのことでは揺るがないのだ。

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