Domaine Dandelion, Hautes-Côtes de Beaune Rouge. 2018 ¥5,200
ブルゴーニュ、特にコート・ドール周辺のワインには、多くの人が「理想像」を抱いていると思います。
奥深く華やかなアロマ、ピュアな果実味と心地よいミネラル、透き通った酸、優美な余韻。
一般的なブルゴーニュの印象は、どこを切り取っても、「澄んだ美しさ」にあるような気がします。
しかも、コート・ドールのワインはとっても高価。
期待した味と違ったら、その分だけ失望も大きくなってしまうものです。
(裏切りもブルゴーニュの魅力のうち、なんていうドMなワインファンも実は多いのですが。)
そんなブルゴーニュにとって、ナチュラル・ワインは鬼門でした。
知識、技術、経験、献身に乏しい造り手によるナチュラル・ワインには、欠陥的特徴と呼ばれる、様々な不快臭や、独特のファンキーな香味が発生します。
香りや味わいとしては、それが好きなら問題はないのですが、その土地のその葡萄品種だからこそ出てくる個性を、過度な欠陥的特徴は覆い尽くしてしまいがちでもあります。
ブルゴーニュにとってはそこが問題です。