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出会い <14> 温暖化時代のロゼ

Dom. du Moncaut, Rosèita 2020 ¥2,700


ロゼは夏の飲み物だ。


筋金入りのロゼ好きである筆者のような飲み手にとっては、ロゼはオールシーズンなのだが、世界的なスタンダードとしては、ロゼとは夏の季語である。


しかし、日本ではなぜか春の、桜の時期の飲み物と印象付けられてきた。


世界中を見回しても、ロゼ=春、となっているのは日本だけだ。


挙句の果てには、春のロゼプロモーションが始まると、「桜の香り〜」といった理解不能なテイスティングコメントまで氾濫する。


もし筆者が間違っていたら素直に認めるので、誰か私に飲ませて欲しいものだ。桜の香りがするロゼなるものを。



ロゼにまつわる誤解はこれだけではない。


ロゼ=甘い、というイメージもかなりの謎。


確かに、昔田舎で見た一升瓶に詰められた謎めいたロゼは甘かったし、フランス・ロワール地方のロゼ・ダンジュや、アメリカ・カリフォルニア州のホワイト・ジンファンデルのように甘いロゼは存在しているが、生産量ベースで見ると、間違いなく圧倒的なマイノリティーだ。


いつか、本格的なリサーチをしてみたいと思っている謎だ。



さらにもう一つ、ロゼシャンパーニュの誤解、がある。

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