出会い <62> ティピシテを超えたブルゴーニュの偉大さ
- 梁 世柱
- 2024年6月17日
- 読了時間: 3分
Pierre-Henri Rougeot, Saint-Romain 2020. ¥9,300
気候変動、温暖化によって、伝統産地のワインが様変わりしつつあることは、SommeTimesでも度々取り上げてきた。いや、問題視してきた、と言って良いだろう。
単純な味わいの変化、という意味であれば、時代の嗜好によって、(特に1980年代以降は)これまでも10年単位で変化し続けてきたので、いまさら騒ぐようなことでもないのだが、今起こっている変化は人為的なものではなく、自然環境自体の変化がもたらしたもの、という点に大きな懸念がある。
つまり、テロワールとダイレクトに繋がったティピシテ(簡単に説明すると、「らしさ」となる。)が変わってしまっているということだ。
ワイン趣味が深まるほど、我々の多くはワインに「らしさ」を求めるものだ。
それが伝統産地の、比較的クラシックな表現のワインであれば尚更のこと。