私は造り手を訪問した際、できる限り「造り手の想い」を引き出そうと努めている。
その舞台は、もっぱら葡萄畑の中だ。
セラーやテイスティングルーム、ましてや大きな試飲会場などでは、(嘘も含めて)適当な回答をされることは少なからずあるが、不思議と(全てがさらけ出される)葡萄畑の中では、そのようなことはない。
ある程度融通の聞く単独取材の場合は特に、葡萄畑でできるだけ多くの時間を共に過ごしたい、とリクエストを入れるようにもしている。
しかし、私が造り手の想いを知りたい理由は、それを他者に伝えたいからではあまりない。
そう、私は造り手の想いと、ワインという結果の「整合性」をはかるために、聞いているのだ。
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