もう一つの究極

今回取り上げさせていただくのは、デザートワインの中でもとてつもなく贅沢な」と言った意味をもつ、「レクストラヴァガン」・ド・ドワジ・デーヌ。



生産者: Château Doisy Daëne / シャトー ドワジ・デーヌ

ワイン名: L'Extravagant de Doisy Daëne / レクストラヴァガン・ド・ドワジ・デーヌ

葡萄品種:Sauvignon Blanc 80% Semillon 20% / ソーヴィニョン・ブラン 80% セミヨン20%

ワインタイプ:デザートワイン

生産国: フランス

ヴィンテージ:2009

インポーター ミレジム

参考小売価格:オープン (375ml)



シャトー・ドワジ・デーヌは、ソーテルヌ地区格付第2級のシャトーです。

このシャトーが良年にのみリリースするワインが、レクストラヴァガン・ド・ドワジ・デーヌ。

生産量がとても少なく、辛口白ワイン用の葡萄を収穫した際に葡萄の樹1本につき2房だけ残し葡萄の完熟を待ちます。

それに対してライバルのシャトー・ディケムは、1本の樹から1杯分のワインしか造られないといわれています。

完全な収量の比較は難しいですが、どちらも凄いですね。


シャトー・ディケムは、1855年ボルドー・ソーテルヌ地区の格付けで「プルミエ・クリュ・シュペリュール(特別第一級)」の称号を獲得しています。

この格付けは、現在もシャトー・ディケムにのみ与えられています。

シャトー・ディケムは単に甘いだけではなく、酸味やミネラル感にも溢れ、奥深い風味があり、その味わいの構成要素の複雑さが特別第一級たるものなのかと思います。


まさに、究極のデザートワインです。


レクストラヴァガンに関しては、蜜に浸したトロピカル・フルーツのようなニュアンス、そして強烈なマーマレードのような味わいに、ほんのり白胡椒などスパイスの香りの要素を挙げることができます。


非常に甘やかでキャッチーな風味。私はこれを何本も抜栓していますが、常にとても甘美で人当たりの良いワインだという印象です。


シャトー・ディケムはその格付通り、偉大で超有名なワインでその個性もポテンシャルも際立っていますが、レクストラヴァガンも個性という点では負けていないと思います。


また料理の相性としましては、ズバリ香辛料の効いたカレーが良いかと思います。

以前のコラムで触れましたが、デザートワインは懐が広く強い旨味や辛味などをやさしく包み込んでくれます。


もっとも、レクストラヴァガンはその濃密さ、また、味わいもそうですが価格もシャトー・ディケムに負けていないのでカレーを食べながらガブガブ飲むわけにはいかないでしょうが(笑)


<ソムリエプロフィール>

山本 隆裕 / Takakhiro Yamamoto


1977年静岡生まれ。名古屋と東京の様々なバー、及びレストランにてソムリエとして研鑽を積む。