Part.1で解説したように、ティーペアリングの魅力は、ワインペアリングとは大きく異なる作用にある。
例えば、生魚との相性において、ワインが日本酒を超えることが極めて難しいように、ティーペアリングにも「不可侵」と呼べるような領域が存在しているのだ。
その上で、ワイン側の土俵にティーペアリングが入り込んだ時、どのような面白さが生まれるのか、今回はまた視点を変えて検証してみよう。

お題としたのは、「湘南みやじ豚 和風ロースト」。
非常に滑らかなテクスチャーの脂身は甘味が強く、身もしっとりと柔らかい。タレは、醤油ベースの甘塩っぱい味わいだ。
どうしても長い咀嚼時間を必要とする肉料理は、アルコール分と強いタンニンで持続性を増強できるワインの方が、圧倒的に合わせやすい。