生ハムメロンとペアリング
- 2 日前
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生ハムとメロン。
どちらも単独で十分に成立している食材だが、並べてみると、最初から仲が良さそうにはどうも見えない。
一方は、豚の腿肉に塩を施し、長い時間をかけて水分を抜いたもの。
もう一方は、果肉の大半に水分を抱え、甘い果汁を滴らせる夏の果物。
乾いた肉と、熟れた果実。
塩と糖。
熟成と瑞々しさ。
ずいぶん方向の違う二人を、イタリア人はなぜか同じ皿に座らせた。
この組み合わせの背景には、古代ギリシャからローマへ受け継がれ、中世以降のヨーロッパにも大きな影響を与えた「四体液説」があったといわれている。
当時の医学では、人間の健康は「熱い、冷たい、乾いた、湿った」という性質の均衡によって保たれると考えられていた。
食材にも同じ性質が割り当てられ、偏りの強いものは、反対の性質を持つ食材と組み合わせる必要があるとされた。
水分が多いメロンは、「冷たく湿った」食材であり、そのまま大量に食べるのは身体によろしくない。一方、塩漬けにして乾燥、熟成させた肉は、「熱く乾いた」性質を持つ。そこで両者を同じ皿に置き、互いの偏りを打ち消そうとした。


