正直者のいない世界
- 2 分前
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ワインの世界には、不思議なほど悪いものを素直に「悪い」と言いにくい空気がある。
もちろん、慎重さそのものを否定したいわけではない。
ワインは工業製品ではない。
葡萄畑があり、天候の気まぐれがあり、人の献身があり、ヴィンテージ差もある。
一本の背後には、いくつもの物語が折り重なっている。
だから、軽々しく断罪するべきではない。
そこまでは分かる。
むしろ、その敬意は必要だとも思う。
ただ、その敬意があらぬ方向へと洗練されていくことに、強い違和感を覚えるのだ。


