Advanced Académie <13> リュット・レゾネ

SommeTimes Academie <15> 農法1でも簡潔に触れたが、本稿では近年ますます重要性を増している減農薬農法であるリュット・レゾネに関して、詳細を追っていく。


理想論で言えば、世界中の全ての葡萄畑がオーガニックに準じた農法に完全に転換した方が良いのは当然なのだが、ワイン産地の気候条件と生産体制によっては、オーガニック化があまり現実的とは言えないケースも多々ある。そこで、「科学的に農薬を減らす」ために発展してきたのが、リュット・レゾネだ。


オーガニック化が難しい気候条件

基本的には、温暖湿潤地はオーガニック栽培が難しくなる。湿気と高温によってカビ系病害が蔓延しやすいためだ。なお、湿気が問題になるのは、生育期の雨であるため、年間降水量が多くても、冬季に集中して降水する地域であれば、問題となることは少ない。


オーガニック化が難しい生産体制

簡単にいうと、低価格ワインを大量生産するタイプの生産体制では、オーガニック化が難しくなる。生産量が大きく減少するリスクと、栽培にかかるコスト(主に人件費)が重くのしかかるためだ。オーガニック栽培の低コスト化への取り組みは順調に進んできているものの、まだまだ完璧には程遠い。高価格ワインの場合は、大量生産型(ボルドー、シャンパーニュ型)でも少量生産型(ブルゴーニュ型)であっても、同様のリスクは間違いなくあるが、「より高価格で販売する」という逃げ道も一応はある。

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