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空の検索で1006件の結果が見つかりました。

  • SommeTimes Académie <11>(ワイン概論7: ブドウ中編)

    試験後に忘れてしまった知識に意味はありません 。ワインの勉強は、難しい外国語由来の単語との戦いでもあります。そういった単語をただの「 記号 」として覚えることにも、意味はありません。その単語が「 何を意味するのか 」を知ってこそ、本来のあるべき学びとなります。SommeTimes Académieでは、ワインプロフェッショナル、ワイン愛好家として「 リアル 」に必要な情報をしっかりと補足しながら進めていきます。試験に受かることだけが目的ではない方、試験合格後の自己研鑽を望む方に向けた内容となります。 SommeTimes’ Viewをしっかりと読み込みながら進めてください 。

  • SommeTimes Académie <10>(ワイン概論6: ブドウ前編)

    試験後に忘れてしまった知識に意味はありません 。ワインの勉強は、難しい外国語由来の単語との戦いでもあります。そういった単語をただの「 記号 」として覚えることにも、意味はありません。その単語が「 何を意味するのか 」を知ってこそ、本来のあるべき学びとなります。SommeTimes Académieでは、ワインプロフェッショナル、ワイン愛好家として「 リアル 」に必要な情報をしっかりと補足しながら進めていきます。試験に受かることだけが目的ではない方、試験合格後の自己研鑽を望む方に向けた内容となります。 SommeTimes’ Viewをしっかりと読み込みながら進めてください 。

  • ロマンスとエゴイズム <ナチュラル・ワイン特集:最終章>

    ワインはその長い歴史の中で、存在価値を少しずつ変化させてきた。有史以前から造られていたと考えられるワインは、コーカサス地方からカナンを経由して 古代エジプト へと渡り、 ファラオが来世へと行くための供物 として献上され、 古代ギリシャ時代 には ディオニュソス を「 豊穣とワインと酩酊の神 」とし、エタノール(古代ギリシャ語の“エーテル(天空)”が語源とされる)による意識の変化(酩酊)は神との繋がりをもたらすと考えられるようになった。 古代ローマ時代 には、ディオニュソスへの崇拝は、「 ワインの神 」とされた バッカス へと受け継がれ、後の 聖書時代 においても、 ユダヤ人の間で儀式的な価値 が伝えられていたワインは、 イェス・キリスト の登場と最後の晩餐において「 キリストの血 」としての 決定的な宗教的意味 を得たことによって、その象徴性が極地に達することとなる。その後、カソリック教会でミサを祝うために必要なワインを確保するために、 ベネディクト会やシトー会 といった修道会がワイン造りの中心を担うようになり、 15世紀 になってようやく、ヨーロッパ全土で世俗的な飲用が可能になるほどの産業へと発展した。やがて 大航海時代 に突入し、植民地における葡萄樹の植樹とワインの生産は、新天地での儀式的飲用のためという名目を超え、 植民地支配の象徴 となった。

  • 古典的バローロ = 多様な土壌の集合体

    伝統的な文化を変えず、現代的な造りで進化し、キング・オブ・イタリアワインとして多くの人達を魅了し続けてきた バローロ 。 世界マーケットでの人気も上がり、価格高騰が始まっているワインの魅力と近年の動向を、注目される南西エリアの生産者「G.D.Vajra」のワインで探ってみたいと思います。 単一畑名付きのBaroloが存在すると、畑名の付いていないワインはベースとかノーマルと呼ばれる事があります。この呼び名は単一畑のものに比べて劣っているかのような 誤解 を与える為、現地では Annata (その年の)や Classico (古くからの)と呼ぶ人もいます。そのClassicoとは以前論議された伝統なのか革新なのか?ということではなく、 Baroloというワインはいくつかの畑のブドウを年々の状況により、その個性を組み合わせて生産者を代表するワインを表現することが古くから行われていた 事を意味するのです。どの生産者にも当てはまることですが、まずはこの代表的なワインを飲むことでフィロソフィーや意図を理解し、その後に個性的なキャラクターを敢えて表現した単一畑のワインへと進んで頂きたいですね。ヴァイラはこの典型的なワインにアルベ(日の出)というイメージネームをつけています。 Baroloの土壌を理解する バローロ生産エリアの土壌を理解するには、生産エリアを大きく3つに分けると理解しやすい。 Barolo、La Morra村のある北西部。エリア内で最も若いトルトリアーノ期の、主にシルトや粘土から構成される泥灰土壌の「 マルネ・ディ・サンタガタ・フォッシリ 」と呼ばれる泥灰土壌で、場所により粘土や砂の比率が変わり、比較的華やかなワインとなります。 Monforte d’Alba東部やSerralunga d’Alba村がある南東部。こちらは地層年度は古く、セッラガリーナ期の、海の深い底にあった青白い泥灰土と砂が圧縮された石灰を多く含む土壌で「 フォルマツィオーネ・ディ・レクイオ 」と呼ばれ、厳格な長期熟成タイプのワインになります。 Castiglione FallettoからMonforte d’Albaの中心地に向かうエリア。「 アレナリエ・ディ・ディアーノ・ダルバ 」と呼ばれるしっかりと圧密された海底の堆積土(砂)が何層にも重なる砂岩土壌で、しなやかさとミネラル分に富んだワインが生まれます G.D.Vajra, Barolo Albe 生産者 :G.D.Vajra / ジィ・ディ・ヴァイラ ワイン名 :Barolo Albe / バローロ アルベ 葡萄品種 :Nebbiolo / ネッビオーロ ワインタイプ :赤ワイン 生産国 :イタリア 生産地 :Piemonte / ピエモンテ州 ヴィンテージ :2016 インポーター :テッラヴェール 参考小売価格 :¥6,600 味わいはバラやスミレ、干し肉やなめし皮のニュアンスがありながらも、フレッシュ感を保った清々しさが印象的です。しなやかな酸味とミネラル由来の旨みが、キメ細やかなタンニンを柱に、重すぎないストラクチャーで調和して、芳香性の高い余韻へと続きます。 世代交代が進み、設備投資も積極的な生産者も多く、芯のある味わいに華やかさや瑞々しさを伴った 現代的なバローロの典型的な味わい とも言えるでしょう。 日本ではバローロは熟成してから飲むという感覚が根付いているように思われますが、現地ではその年にリリースされたワインをレストランでサービスしていきます。 澱がなければエアリングの為にデカンタージュをすることもないように思われます(お客様の好みによりますが)。 その概念から考えれば、抜栓からすぐに香りや味わいが立ち上がる、18~20℃の温度が理想的。華やかさを表現したいのであれば、ブルゴーニュという選択もありますが、最近はボルドーグラスでのサービスを望むソムリエや生産者が多いように感じます。 肉の旨みが詰まったラヴィオリや煮込み料理、しっかりと焼き切った牛肉などが食べたくなります。ヨードの味わいに蛤の醤油焼きや昆布巻きなどのペアリングも良いかもしれません。 個人的にはイカの墨煮や雲丹との相性も好きで、是非試して頂きたいと思います。 <ソムリエプロフィール> 永瀬 喜洋 Yoshihiro Nagase 株式会社 クアトロヴィーニ 代表取締役 プロフィール 2001年 イタリアに渡り、レストランにてソムリエとして従事しながら20州のワイン生産者を訪ね見聞を広げ、2007年までの間に日本とイタリアを行き来し数々の新規レストラン立ち上げに参画。 2014 年  第8回イタリアワイン・ベストソムリエコンクール(JETCUP) 優勝 駐日イタリア大使館公認 イタリアワイン大使 拝命 2018年  株式会社 クアトロヴィーニ設立 2019 年  Italian International Indigena Center Piemonte Specialist 資格取得 <株式会社 クアトロヴィーニ> ワイン輸入業者へのセールスアドヴァイス、ワイン販促プロモーションの企画・運営、通訳、食事会ナビゲーター、セミナー講師、飲食店へのワインリストの提案やスタッフ教育等を中心に経営

  • Advanced Académie <9> ワイン栓後編:コルク代替品

    それがデイリーワインであれ、超高級ワインであれ、ブショネは関係なく発生する。近年は TCA (詳しくは 前編 を参照)汚染リスクを可能な限り排除した高級天然コルクも登場しているが、それでもブショネは決して低くない割合で発生する。

  • 偶然がもたらした最高の汎用性

    これを書いているのが5月28日の金曜日(ちなみに今回も〆切当日である・苦笑)、まさに9都道府県に発出されている緊急事態宣言の延長が決定する見通しの日である。いい加減にしてほしい気持ちはもちろんこの僕にもあるのだがここでゴチャゴチャとネガティヴなことを書き連ねるのもなにか違うなと思い、ワインラバーの皆さんの心の健康のために今回も美味しいワインをご紹介したい。 「 最も汎用性の高いワインは? 」と問われると、皆さんはどう答えるだろうか。この場合の「汎用性」とは 料理との組み合わせは当然としてシチュエーションや用途も含まれる 。食前・食中・食後といったタイミングを問わず楽しむことができ、その際にいただく料理や空間ともマッチさせやすいものということになる。ある人にとってそれは シャンパーニュ かもしれないし、別の誰かにとっては 辛口のロゼ かもしれない。あまりにも広義で漠然とした問いなのは承知であるが僕個人の回答としては シェリー 、特に パロ・コルタド の一択である。 いまさらシェリーについての細かい解説を、賢明な読者諸氏にぶつけるのも野暮だと思われるのでザックリと。 大きく、本当に大きく分けると 辛口と甘口 に分かれ、甘口タイプだと、 ペドロヒメネス の時に煮詰めた黒蜜のような甘みや、ブレンドによるバランスに優れた クリーム の過剰でない大人な甘みは、至福の極みと呼べる逸品である。だが今回は「汎用性」という点で一枚上手である辛口に焦点を当てていきたい。 生産者 :Bodegas Tradicion / ボデガス・トラディシオン ワイン名 :Palo Cortado Tradicion V.O.R.S / パロ・コルタド・トラディシオンV.O.R.S 葡萄品種 :Palomino / パロミノ ワインタイプ :Sherry / シェリー 生産国 :Spain / スペイン 生産地 :Andalucia / アンダルシア ヴィンテージ :― インポーター :NIHON SHURUI HANBAI CO., LTD. / 日本酒類販売 参考小売価格 :¥15,000 辛口のシェリーというとパッと見た感じ白ワインのようなタイプ、 フィノやマンサニージャ をイメージする方が多いかと思われる。もちろん僕自身も大好物で、夏にアンダルシアを訪れた際には小海老のフリットとマンサニージャを屋外で貪るようにいただいたものである。これらの所謂 フロール (*1)のニュアンスのあるタイプも「汎用性」という点ではかなり優秀だと思うが、よりその凄みを発揮するのは 酸化熟成を経た琥珀色を帯びたタイプ たちである。有名なところでは オロロソやアモンティリャード といったタイプ。もちろん今回ご紹介する パロ・コルタド もこのタイプに属する。 酒精強化したのち酸化熟成を施すオロロソ、さらにフロールとの熟成の後、酸化熟成を経たアモンティリャード。この 両者の優れたところを偶発的に兼ね備える こととなったパロ・コルタドはその「汎用性」という点で 全てのワインのトップに君臨する と言っても過言ではない。実際に僕が業務としてペアリングを組む場合でも、プライベートで食事を楽しむ場合でも脳裏には常にパロ・コルタドの存在がある。 オレンジを帯びた琥珀色、オレンジピールやセミドライの杏子に煎ったアーモンド、ヌガーを思わせる甘みを伴う香り。そこはかとない磯の風味。飲み口は見た目に反し軽快かつまろやか。微かなスモーキーさが複雑味を与えている。フィニッシュにやはり塩の余韻。19.5%という高いアルコールを感じさせない極めて優れたバランス。 西洋、スペイン料理はもちろんのことフランス料理でも古くから愛される コンソメとシェリーの組み合わせ にも対応できるし(フロールのニュアンスが必要とされることが多いが個人的にはパロ・コルタドも素晴らしいと思っている)、僕が主軸を置く中国料理にはシェリーと原料こそ違えど、酸化熟成のニュアンスに共通点のある紹興酒が良く合うことは広く知られているし(故にシェリーとも上手くいくことが多い)、実は日本料理にこそ合わせてほしいと常々考えているほどに 旨みや自然な塩味、香ばしさ といった必要な要素が散りばめられているのだ。 食前酒として楽しまれても良し、前述の通り料理との相性の幅も広く、食後にゆったりと味わうのも最高である。 ワイン造りにおいて実際にはあらゆるタイミングでの人的介入によって、あまりにも意図とかけ離れたものが出来上がることはかなり減ったものの、今なお欠陥を持ったワインが不誠実にも流通してしまっている現状は先日Somme Times主宰である梁世柱が寄せた記事 ナチュラルワインという偶像 や アンチ・サスティナブル に明るいので是非ご一読ください。  パロ・コルタド、これだけ文明が進んだ現代においてなお、良い意味でのアクシデントに頼る酒造りがあってもいい。そう思うには充分すぎる出来栄えのワインである。皆さんも是非お試しあれ。 *1 フロール:産膜酵母とも呼ばれる。発酵中のワインの上部に膜を形成する酵母の一種で、独特の僅かな酸化的特徴と旨味をもたらす。シェリーはフロールの影響を生かしたワインとして、世界でも最もよく知られた存在。 <ソムリエプロフィール> 田代 啓 / Kei ‘Tassy’ Tashiro ディレクター / ヘッドソムリエ Chi-Fu 1977年大阪生まれ。 1歳のとき家族で渡米。幼少期をニュージャージー州で過ごす。 ホテルニューオータニ(主に大阪)にて7年従事、ソムリエとなる。 現在はミシュラン一つ星のアジアンフュージョン・Chi-Fuを含むグループのディレクター兼ヘッドソムリエ。 ワインディレクターとしても国内外のレストランのワインリスト作成・ペアリング考案を手掛ける。 特にアジアのソムリエとのパイプが太く、現地レストランでのコラボディナーや講演等、幅広く活動。 生産国やスタイルに捉われることなく上質なワインをセレクトするペアリングには定評がある。 コンペティションには一切の出場経験なし。 シャンパーニュ騎士団認定 シュヴァリエ Star Wine List 日本アンバサダー アカデミー・デュ・ヴァン大阪校 講師 <Chi-Fu> ミシュランガイド大阪・京都 一つ星 中国料理をベースとしたアジアンフュージョン・ダイニング。 ワインリストやストックの幅広さは関西随一。 国内外問わず多くのゲストがその個性豊かなペアリングを求めて訪れる。

  • 飲んで覚えるワインの楽しみ

    こんにちは。バルニバービの岩崎です。 今回は、ワインスクール講師としての視点からの内容でお送りします。 私は講師になってから、受験クラス以外にも初級クラスを担当させていただいてきました。 (現在は受験クラスと、テイスティングに特化した特別講座を担当しています。) 初心者の方をワインの沼に引きずり込む、もといワインの魅力にどっぷりはまってもらうことを生きがいに教壇に立っている私なりの考えを少しお伝え出来たらと思います。 資格取得に向けて勉強することはもちろん良いことですし、 一度体系立ててワインを学んでおくべきなのですが、 その知識を使わなければ意味がなく、意外とせっかく覚えたことを活用しきれていない方が多いように感じます。 でもそれは、資格取得をゴールにして詰め込み式で勉強してしまう(させてしまう)せいでもあります。 (講師として、日々そこの反省と葛藤はあり…) その中でも各国の州や地方ごとの 固有品種 は、試験勉強においては覚えるのが大変で毛嫌いされることがよくあります。 ですので、私はよく『 飲んで覚えようシリーズ 』として、 自分がテイスティングして質が高い(要は美味しい!)と感じた固有品種のワインの具体的な銘柄を生徒さんにご紹介しています。 ネットでワインは探せるとは思いますが、造り手のことまで勉強中の生徒さんが調べるというのは難しいでしょうし、せっかくなら美味しいものを飲んでもらいたいので…。 有名な銘柄や銘醸地のワインばかりでなく、せっかく勉強したなら、その土地の固有品種を飲んでみること 。 そうすることでただの文字情報ではなく、愛着をもてたり、その土地のイメージが膨らんだりと、印象に残って覚えやすくなると思います。 それに、資格取得を目指してスクールに来てくださる方は良い意味でもワインの初心者で、そこからいくらでも世界を広げていける方ばかりなので、初期段階で勉強に疲れて、『情報量が多くて混沌としていてなんだか難しい』となってしまうのではなく、『色んなものがあって彩り豊かでなんて楽しいんだ!』と感じてもらうためのサポートが出来たらと思っています。 そして、資格取得後に実務に役立つように経験値を高め、選べるワインの幅を広げていく。 これもワインの教育における重要なことだと思っています。 エキスパートの方だって、ワインの選択肢を広げられるに越したことはないですよね。 じめっと暑い日にキリっと爽やかな白ワインが飲みたい となったら、 ロワールのソーヴィニヨン・ブランももちろん素敵ですが、 “ マルケのヴェルデッキオ もいいかも” はたまた “ サヴォワのジャケール という手もあるな” と選択肢がたくさん浮かぶとそれだけでもうワクワクしてきます。 これを 体感してほしい のです。 誰だって知らないものには手を出せません。 だからこそ、まず勉強した品種から試していけばよいと思うのです。 せっかくワインを学ぶのですから、資格取得がゴールではなく、 その人の『ワインの世界』を広げてもらいたいなと常々思っています 。 店舗に立たれる方は、自分のワインの世界を広げてお客様に色々なワインを提案することで、お客様のワインの世界を広げることができます。 日々サービスをされている方にとっては当たり前のことですが、 スクールでの教育からもそんな連鎖を造ることが、ワインの勉強のひとつのゴールなのではないでしょうか。 生産者: Punta Crena /プンタ・クレーナ ワイン名: Riviera Ligure di Ponente Pigato “Vigneto Ca’da Rena” / リヴィエーラ リグーレ ディ ポネンテ ピガート “ヴィニィエート カ ダ レーナ” 葡萄品種 :Pigato 100% / ピガート100% ワインタイプ :白ワイン 生産国 :イタリア 生産地 :リグーリア ヴィンテージ :2019 インポーター :Monaca 参考小売価格 :¥3,730(税抜き\3,400) さて、今回ご紹介するのはイタリア リグーリア州の土着品種 ピガート のワインです。 試飲会でアイテム詳細のデータを見ずにテイスティングをしていて、“はっ!”とさせられたことを覚えています。 個人的な好みとして冷涼感のある爽やかなタイプに惹かれるので、まずその青リンゴのようなフレッシュで清涼感のある香りに反応し、口に含むと意外と厚みがあり、ブドウのエキス感がたっぷりで香りの印象よりも飲みごたえがあります。 ほんのりと苦みと塩気をおびたミネラル感が心地よく余韻へと続いていく。 それこそ教本でしか見たことのなかった『土着品種』が、目の前に素晴らしいワインとして現れたことも印象的だったのだと思います。 リグーリアの地方料理である ジェノヴェーゼ にはもちろんぴったりですし、 蓼酢を添えた鮎の塩焼き にもこのワインのミネラル感が寄り添うことでしょう。 今年は例年よりも梅雨入りが早いようで、ジメジメした気候は苦手ですが、そんなときにこんなワインを飲めば気分は爽快になります。 どんよりした雨空も、これまで通りにはいかない世の中のモヤモヤも、美味しいワインで晴れやかにしていけると信じて。 ※ピガート種 熟成すると果皮にそばかすのようなものが出来るため、そばかす=ピーガ(リグーリアの方言)から、ピガートという名前が付けられた。 ヴェルメンティーノと同じ品種と言われているが、同族のようなもので同一品種ではない。 (インポーター資料より) ピガートの畑 【プンタ ・クレーナ社について】 1400年代から Ruffino家はブドウ農園を経営。 その後1800年程からワイン醸造を始めている数少ないリグーリア州の正統派ワイナリー。 またオーナーである Paolo Ruffino氏は、リグーリアの土着品種であるPigato種をミラノ大学の醸造学部と提携して多種のクローンを混合していない Pigato種の苗木をうみ出した。イタリアソムリエ協会のリグーリア支部からも『リグーリア州推薦』とされる。 (インポーター資料より) <ソムリエプロフィール> 岩崎 麗 / Rei Iwasaki 株式会社バルニバービ 飲料統括 1983年茨城県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、様々なシーンをプロデュースできるレストランでのサービスに魅せられ飲食の世界へ。 2012年株式会社バルニバービ入社。現在90を超える店舗のワインリストを監修する。 一店舗一業態、というコンセプトのバルニバービに合わせ、ワインリストも店舗により異なる。誰でもネットで世界中のワインを手に入れられる時代だからこそ、ソムリエというワインのプロフェッショナルの視点でのセレクト、ブランド力や人気の品種にとらわれない提案をモットーとしている。 ワインスクール レコール・デュ・ヴァンの講師も務め、ワインの裾野を広げるべく精力的に活動している。 <株式会社バルニバービ> 1991年創立の飲食グループ。 ■バルニバービという名前の由来■ 幼い頃、誰もが一度は読んだことのあるスウィフトの「ガリバー旅行記」。その第3篇、第4章に出てくる島の名前、それがバルニバービです。そこには研究所機関が国王の命でいたるところに設けられ、様々な馬鹿げた研究が行われていました。キュウリから逆光合成により太陽エネルギーを抽出する方法、永遠エネルギー、不老不死、蜘蛛に織らせる織物、等々…。これらの研究は絶対机上の論でなければならない、実現は堕落であるといったものでした。ここでスウィフトは当時の頭でっかちの英国の風流を痛烈に批判しているのです。21世紀を目前とした今(バルニバービ設立当時)、スウィフトの提示した「バルニバービの教訓」を踏まえ、机上の空論ではなく、実体(アナログ)を伴った真の飲食ビジネスを推進するべく、あえてこの逆説的ネーミングを引用しました。

  • シラフをどう楽しむか - Sober Curious

    「飲めるけど飲まない」 という選択肢 緊急事態宣言でお酒がレストランで提供できないのとは別に、* Sober Curious(ソーバーキュリアス) と言うワードがじわじわと飲食業界に広まりつつある。 簡潔に言うと Sober=シラフ、Curious=好奇心 、 シラフを楽しむ と言い換えられる。お酒が飲めないわけではなく、あえてお酒を飲まないという選択によって人生が豊かになる、そんな意味をもつ。皆さんもお酒の飲み過ぎで失敗したことは必ず1回や2回はあるはずだ…。(人によっては数え切れない)そんな失敗がなくなったらいいなと思ったことはありませんか? また、 ミレニアム世代の酒離れ から始まり、今は飲まないことが”COOL”という時代はすぐそこまできている。我々のような毎日お酒と接している人間からすると、『そんな馬鹿な!』と感じられる方は多いかもしれないが、少し昔を振り返ってみよう。近年の愛煙家の肩身の狭さとは裏腹に、昔テレビで男性の仕草のカッコいいランキングに煙草を吸っている仕草が入っていたことを。煙草とお酒は別だよ!と叱られるかもしれないが、同じような感覚で『お酒?まだ飲んでるの?』そんな事を、真顔で若者に言われる恐ろしい時代がくるかもしれない。 ソーバー・キュリアスは人生を豊かにする? ワインをメインに取り扱うことを生業としている我々ソムリエからすると、ソーバー・キュリアス?そんなの僕たちに関係ないし…と声が聞こえてきそうだ。実際筆者も最近までそのような感覚でいたが、 お酒を提供できない期間が一ヶ月続き、ノン・アルコールドリンクを提供しているうちに新しい飲食店のカタチも見えてきた 。 ソムリエがワインだけでなく、様々な飲料のスペシャリストである こと、そして店舗のビバレッジの売上を把握&管理する者であることを考えると、飲食店におけるノン・アルコールドリンクの売上は無視できない。最近では「ノン・アルコール・ペアリングってありますか?」という問い合わせも多くなった。このようにノン・アルコールを求めているお客様(ソーバー・キュリアス)にどう対応するかというのもソムリエの腕の見せどころなのではないだろうか。 この『アルコール』と『ノン・アルコール』の融合こそ、 ニューノーマルの時代に生きるソムリエの新たな挑戦 となるのではないかと筆者は考えている。現在、東京のとある繁盛店ではお茶とワインをミックスした「ミックス・ペアリング」が大人気だ。交互に出てくるおかげで酔いも少なく、水を沢山飲んでアルコールをお腹の中で中和して薄める必要もない。体験した感想は、シラフのおかげで会話も料理もしっかりと覚えていて適度な酔いが心地よい。 (飲み足りなくて、二軒目に行きたくなってしまうのは心に秘めておくとしよう…。でもそれぐらいが丁度良いってこと) ワインをアルコール度数で選ぶリスト とある海外のレストランに訪れて、素晴らしいワインリストだ!と思ったことがある。 そのリストはなんとアルコール度数が全て記載されている のだ。 なぜ素晴らしいリストかというと、アルコール度数が低いワインを決して選びたいのではなく、同じ生産地や同生産者の畑違いのワインが並んでいた場合に、 アルコール度数によってそのワインの特徴が見えてくる からだ。ブドウからできるワインは当然ブドウの糖度が高ければアルコールが高くなる。そうするとアルコールが高い方がよく成熟したブドウで造った事になる。ただ、アルコールが高いと酸味が反対に低かったりするので、アルコール高い=良いワインとはならない。その特徴が少なからず、アルコール度数で見えてくるのだ。そこがまたワインの面白いところでもある。 また、ボトルワイン一本飲むと酔いすぎてしまうという方には、『 ロー・アルコール ワイン 』というカテゴリーも存在する。海外のスーパーマーケットでは最近当たり前になってきたが、日本でも渋谷の東急本店のワイン売り場では専用の棚が存在する。健康意識が高いNew Zealandなどオセアニアでは、大手生産者も造り始めている。需要がもっと高まれば日本にもどんどん入ってくるだろう。 スピリッツ業界でもジンの「ビーフィーター」やウィスキー「バランタイン」を製造するペルノ・リカール社が今年1月、アルコール20度の「ビーフィーターライト」と「バランタインライト」を発表した。アルコール度数3%ぐらいにしてライト・ジン・トニックなどのネーミングで売り出せばバカ売れしそうだ。 井黒のおすすめロー・アルコール・ワイン 私が2017年にカナダのワイン産地を訪問した時に一番印象に残ったワインが、この Tidal Bay というワイン。カナダの東海岸に位置するノヴァスコシア州の冷涼な気候で育ったブドウで造られる。この厳しい気候で生き抜くには、品種改良されたドイツ系のハイブリッド品種やアイスワインで有名なヴィダルなど寒さに強い品種でないと生き残れない。これらの品種はアロマティックなものが多いため、香りがとても華やかなのが特徴。またその寒さゆえ、レモンを思わせる強靭な酸味がある。この酸味とのバランスを取るために甘みを少し残し、オフ・ドライ(半辛口)に仕上げるのが特徴で、カナダの特産物でもある塩ゆでしたオマール海老と最高の相性をみせます。これからの真夏に向けた、密を避けたアウトドアで楽しむには最適かつ最高の一本です。(スクリューキャップであることも重要)甘みが気になる方はフレッシュレモンをグラスに絞って氷を足してカクテル風でも気に入ってもらえるはず。 ENJOY WINE, ENJOY LIFE! 生産者: Lightfoot & Wolfville Vineyard / ライトフット&ウルフヴィル ヴィンヤード ワイン名: Tidal Bay / タイダル・ベイ ワインタイプ :白ワイン 葡萄品種 :ラケディ・ブラン、シャルドネ、ガイゼンハイム318、ヴィダル・ブラン 生産国 :カナダ 生産地 :Nova Scotia / ノヴァ・スコシア ヴィンテージ :2019 希望小売価格 :¥2,970(税込) インポーター: ヘヴンリーヴァインズ *「ソバーキュリアス(Sober Curious)」とは、お酒を飲める人があえて飲まないこと、あるいは少量しか飲まないことを言う。またそのような人やライフスタイルのことを指す言葉。 *主に3年ほど前からロンドンやニューヨークなど都市部で広まりつつあるムーヴメントで、Ruby Warringtonという英国のジャーナリストが考えた造語。 <ソムリエプロフィール> 井黒 卓 国際ソムリエ協会(A.S.I.)認定ソムリエ 米国Court of Master Sommelier認定ソムリエ 2020年 JSA主催 第9回全日本最優秀ソムリエコンクール 優勝 2021年 ASI主催 アジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクール 日本代表

  • SDGs:全方位型サスティナビリティとワイン <ナチュラル・ワイン特集:第三章>

    50年後も、100年後も、200年後も、この素晴らしいワインという飲み物と、ワインを彩る美しい文化が続いていくこと。それを心から願うのは、ワインに人生を捧げてきた一人の人間として、当然のことだ。しかし我々人類が、その文化を紡いでいくための、極めて重大な ターニングポイント に来ていることに、まだ多くの人が気付いていない 。

  • 日本ワインのグラン・クリュ

    今回は日本ワインの優れた産地、つまりフランスなどのワイン産地でいうところの「 グラン・クリュ 」と呼べるような畑、エリアを日本のエリアの中で探究してみたい。テロワールの探究が進む今、「日本ワインのグラン・クリュ」とは何かを考えた。 勿論日本ワインにおいて「グラン・クリュ」の格付けは存在しないが、突出した個性を持ち優れたワインを生産しているなどの条件にかなうものは存在する。 まず「グラン・クリュ」とは何かを考えた時に、全国の造り手の元に訪問させていただき「ワイン畑」から感じることの中でも、 美しさを感じる畑 には、造り手のこだわりや想いが詰まっていることが多いという点をひとつに挙げたい。そしてその土地の個性、造り手を表現している畑、 唯一性のあるワインを生産している場所 に日本ワインの真髄があると確信している。 例えば 「 東御のシャルドネ はテクスチャーがしっかりしていて酸味も保たれている」 「 余市のピノ・ノワール はライトでフルーティーかつ滋味深い」 など品種と地域、畑を紐づけた地図が描けるようになると面白い。 すでに 穂坂のマスカットベーリーA、勝沼の甲州 などは生産者が長きにわたり地域、畑の特徴を追求している。多くの造り手と飲み手が共有することによって新しい「日本ワインのグラン・クリュ」は生まれるのではないかと思っている。 日本ワインの文化を発展させて未来のグラン・クリュが次々に生まれてくることに期待をしつつ、今回は私が現在思う日本ワインの中でも突出した畑と、それらが位置する 4つのエリア を紹介したい。 ①北海道 余市郡 余市町登町 (ナナツモリ)畑 ピノ・ノワール 「温暖な気候と適度な雨、間違いなく世界クラスのピノ・ノワール」 ・余市町は暖かい海水の影響を受け、北海道でも比較的温暖なエリア。降水量は年間約1000ミリ程度で多めだが台風の影響は無い。 余市全体は安定したブドウの供給地であり、まさに特級畑と呼ぶに相応しい。 ②山形県 上山市 自社農園タケダワイナリー マスカット・ベーリーA古木 「樹齢80年以上、ベーリーAの歴史奥深さを感じ進化し続ける畑」 ・蔵王連峰の麓、上山市1920年頃から自然のサイクルを生かした減農薬、無化学肥料によりブドウ栽培が行われている。開園以来自社畑のみで三世代にも渡りブドウは守られてきた。ここの畑から生み出されるワインは時間とストーリー、歴史ロマンを感じる。 ③長野県 塩尻市 桔梗ケ原地区 メルロー 「日本の正統派メルローであり世界に発信続ける。水はけが抜群で繊細さも合わせ持つ、これぞ桔梗ケ原」 ・塩尻市は北西に3000メートル級の山が連なる北アルプス、南に木曽山脈、東に高ボッチ山と山々に囲まれた盆地が特徴。雨が少ないエリアで特に市内を流れる奈良井川と田川に挟まれた扇状地の桔梗ケ原地区は、粘土質で水はけの良い火山性堆積土壌。明治初期からブドウ栽培が行われていたこのエリアはオーセンティックな歴史を持ち、進化を止めない。 ④山梨県 笛吹市 御坂町 伊勢原 甲州 「甲州のテロワールを知らしめるきっかけとなった偉大な畑 」 ・山梨県勝沼町で創業したワイナリー勝沼醸造さんの元で地域と農家との関係を大切にし、甲州のワイン造りに特化。このブドウ畑のあるエリアは笛吹市を流れる金川やその支流によって運ばれた砂や小石が多く抜群に水はけが良い。樹齢20年棚栽培。2000坪(約0.6ha)。まさしく世界レベルの甲州ワインはここから発信される。 総評として 現在日本では、全国でワインが造られていて、品種も欧州系やアメリカ系、 食用ブドウ、土着の山ブドウを使った ものまで多様性があるのが特徴。日本ワインは、その品質に比べて値段が高いというイメージでした。 しかし 年々のそのイメージも変化し、現在では日本のテロワールを反映した素晴らしいワインが登場している。日本ワインのキャラクターを大切にしながら、これからの発展も追って行きたいと思う。 <ソムリエプロフィール> 矢田部 匡且 / Masakatsu Yatabe 「東京エディション虎ノ門」ヘッドソムリエ 「エディション」は「ザ・リッツ・カールトン」と並ぶ、マリオット・インターナショナルにおける最高級グレードのラグジュアリーホテルブランド。上質なラグジュアリーとライフスタイル型を融合させた世界が注目する最先端のホテル。現在、ニューヨークのタイムズスクエア、ウエストハリウッド、ロンドン、マイアミビーチ、バルセロナ、中国の上海、三亜、アブダビ、トルコのボドルムに展開し、2020年にイタリア・ローマと東京で開業予定。

  • なんぞやエールとラガー?お気に入り国産ビール銘柄紹介

    このコラムを書いている最中がちょうど3度目の緊急事態宣言真っ只中で、 「飲食店での酒類の提供禁止」 と言う辛いルールが発令されています。 呑みの場でのコミュニケーションが出来ないとは、なんと由々しき事態。それならせめて好きな酒、旨い酒を呑んで気分を上げたい。こんな時こそ気分を落とさず元気を出すために、大好きな銘柄に手を出す時ではないか! …という事で、自分なりではありますが、なるべく呑み飽きずに馴染んで呑める、スタンダードなタイプのお気に入り国産ビール銘柄を1つ紹介しようと思います。 今回ご紹介するのは、人気実力ともに名高い岩手の老舗ブルワリー、『 ベアレン醸造所 』の『 クラシック 』と言う銘柄です。名前からしてクラシカルなこの「 ラガータイプビール 」についてご紹介致します。 ですがその前に、そもそも「 エール 」と「 ラガー 」とは何か? 基礎知識として知っている方も多く居るとは思いますが、おさらいの意味も込めてご説明したいと思います まず、酒のジャンルに「ビール」と言うものがあります。 そのビールを大きくざっくりタイプ分けすると、「 エール 」、「 ラガー 」、「 ワイルド (これだけは特殊なので今回説明等は割愛します)」に分けられます。 この3つのタイプの違いは何か?と言うと、 酵母の違い です。 エール 「エール」とは、 常温下にて活発に発酵を行う酵母 を使用して造るビール。 発酵期間が比較的短い 。多量の炭酸が排出されるため、酵母が最終的に浮いて液面で層を作るので「 上面発酵 」と呼ばれている(浮いてこない場合もあります)。発酵温度や酵母の特性の関係で香りや味に複雑さやコクが産まれやすく、 芳醇で豊かな呑み口やフルーティな雰囲気のものが多い 。 日本の大手メーカーの造る「 ピルスナースタイルビール 」とはだいぶ異なる印象の物が多い為、日本人に驚かれる事がしばしば…。巷で「クラフトビールっぽい!」と言われたりする事があるが、流行りのエールの味わいが華やかなものが多く、これまで呑んできたピルスナーと全く雰囲気が違うため派手な印象として残りやすいのと、国内で造り手も流通も増えたので呑む機会が多くなったと言うだけで、 「エール=クラフトビール」では決して無い のでご注意を! ラガーより簡単な条件で作る事が出来るので、 歴史は圧倒的に古く 、古来より全世界で様々なエールが造られている。(今と昔では完成品の雰囲気はだいぶ違う様ですが…) 「ペールエール」、「スタウト」、「ヴァイツェン」、「ベルジャンホワイト」辺りは日本の販売店などでも見かけるようになったと思いますが、これらはエールを細かく分類分けしたスタイルの事。よく聞く「IPA(インディア ペール エール)」とはペールエールを起源に発生して造られるようになったスタイルのビールの事で、要するにペールエールをさらに細分化したビアスタイルです。 ビール全体で言えますが、エールの種類も物凄く豊富で、味や香りや色合いや口当たり等など…様々な部分において幅広くて多様です。 ラガー 「ラガー」とは、 低温下で発酵する酵母 を用いてゆっくり時間をかけて発酵、熟成をして造るビールのこと。 エールでも熟成はしますが、ラガーを造る工程での発酵と熟成は、エールと比較するとだいぶ長い期間に及び、かつ基本的にかなりの低温で行われます。 発祥の地、ドイツのバイエルンでは秋終わりに洞窟内で氷と共に貯蔵熟成し、春に取り出して呑んでいたので、 ドイツ語で貯蔵を意味 する「ラガー(Lager)」を行うビールということで「ラガー(貯蔵)ビール」と名付けられたのが今の呼び方の原型。 低温熟成による炭酸の落ち着きが理由の一つだと思いますが、発酵熟成が進むと酵母が底に沈み込むので「 下面発酵 」と呼ばれている。 ゆっくり落ち着いた発酵、低温での熟成、酵母の性質により、口当たり滑らかで、 香りも味わいもキレがありマイルドな印象 のビールが出来上がる事が多い。 冷却や貯蔵施設等が必要なので設備投資が高くなるが、低温の為に雑菌の繁殖の心配が少なく、醸造工程や醸造過程的にも大量生産が可能。また味や品質の安定も取れるので大資本が生産に参入しやすく、世界の多くの大手ビールメーカーはこのラガータイプのビールを生産していて、世界のビール生産量の大部分もこのラガータイプのビールが占めている。 もれなく、日本の大手ビールメーカーの造るビールのほとんどはこのラガータイプであり、日本大手メーカーのメインのビールのほぼ全てが、チェコ発祥の「ピルスナー」と言われる「ラガーの内の1種類のスタイルのビール」を製造しています。 大手の流通とプロモーションの上手さにより、日本人の多くはピルスナー以外のビールを知らないで過ごしているのが現状ですが、エールというタイプのビールもある訳だし、ラガーにだって多くのスタイルが存在していて、多種多様な味わいや雰囲気を醸し出すラガービールが存在しています。 …と言った所が、「エール」と「ラガー」の簡単な特徴の説明です。簡単な知識を知るだけでも、皆様の中でビールの世界感が広がったのでは無いでしょうか? ビールの魅力を知って様々なビールに出会う事が出来れば、皆様の呑みライフはもっと豊かになっていくと思います。 美味しくて楽しくて、多様性を感じるビールの世界に少しでも興味を持って貰えたらとても嬉しいです。 以下はお気に入りのラガービール、「ベアレン クラシック」についてご紹介。 ビール名 :(ベアレン)クラシック ブルワリー名 :ベアレン醸造所 ブルワリー所在地 :岩手県盛岡市 アルコール度数 :6% ビアスタイル :ドルトムンダー カラー :綺麗に透き通った薄黄金色 テイスト :程よいコクと苦味、高バランス、オールマイティ 容量 :330ml 参考小売価格 :¥410-(程) 岩手盛岡に拠点を構える『ベアレン醸造所』。 ベアレンとはドイツ語で熊の事で、岩手の大自然と屈強な醸造職人をイメージしてその名前が付けられたのだとか…(ちなみにロゴには渋めな熊と伝統を守るという意味の盾がデザインされています。) 伝統的ドイツビールや、ヨーロッパのビール文化を尊重したスタイルのビールを基本として醸造しています。ビールが生活に浸透しているヨーロッパの方々が毎日呑み飽きない為には、どの様なビールであるべきか?を、すごくちゃんと考えてビール造りしてるなぁ…と言う印象のブルワリーですし、個人的にめちゃくちゃ好きな方向性のビールを造って頂けるブルワリーです。 また、昔から根強いファンが多く、インターネットでボトルビールの定期配送を一般客向けに行っており、SNSでビールの事を調べると、「ベアレンのボトルビール呑んでます!」みないな投稿をかなりよく見かけます。ベアレン独自のオクトーバーフェストも開催していて、特設の特大テントは「本場ミュンヘンのフェスを彷彿とさせる」と評判で、地方だと言う事を忘れさせるぐらいの集客力を発揮してます。 また、このブルワリーが造るレモネードビールの「 ラードラー 」や、地元リンゴで作る醸造酒「 サイダー(シードル) 」、地元フルーツを使用した「 フルーツビール 」もこれまた旨い。 特にこのブルワリーが造る『ラードラー』は、レモネードとビールのバランスが最高で、Alc2.5%のめちゃ軽な呑み口は、夏場のうだる暑さの中呑むと「こんなに旨い液体この世にあったのかぁぁ!」と思うくらい秒でグラスが空になります。樽生で呑めると尚更旨い!!! ラードラーとは自転車乗り(ライダー)という意味で、「色々あってライダーに呑ませたらライダーに大ウケした!」、「ライダーが呑んでも問題無いアルコール度数と呑み口」と言う名前の由来があるそうです(問題はあるw)。出来上がったビールにレモネードを混ぜた、いわゆるカクテルに近い存在で、フランスでは「パナシェ」って名前だったり、自宅やBARでも簡単に作れるので全世界で親しまれてる呑み方ですが、商品としてボトリングして販売され、手軽に呑むことが出来るのがドイツスタイルならでわです。 このベアレン醸造所のフラッグシップであり、個人的にすごく気に入ってるラガータイプビールが『 クラシック 』です。 このクラシック、「 ドルトムンダー 」というスタイルのビールで、ドイツのドルトムントでピルスナー(日本の大手メーカーの基本のビールと同じビアスタイル)をお手本に独自開発されたビアスタイルです。エキス分やアルコールが少し強めで保存性が効き、エキスポート(輸出用)としても名を馳せたこのビアスタイル。 基本の特徴としては… ・色合いはかなり綺麗な薄黄金色。 ・ホップのキャラクターを強めない製法なので落ち着いた香り。 ・エキス分が強めで基本はコクがありますが、アルコールが高い分、味にドライさを産み、ホップの適度な苦味が全体のバランスを取り、その結果適度なコクでマイルド&ドライなバランスの良い味わいを形成します。発酵時に温度を上げることで発酵を促進させてアルコール度数を高め、味も濃くなり、酒質を常温にも耐えられる状態にする事でエクスポートビールとしても流行しました。 ・日本では「 エビスビール 」がこのスタイルであると言われていて、多くの日本人にも親しみやすい味わいだと思います。 そんなドルトムンダーと言われるスタイルの『ベアレンのクラシック』。 ただでさえ移動に強いビアスタイルなのに、更に国内生産だからなのか?味のクリアさに鮮度の良さを毎度感じます。樽生であればその味わいのポテンシャルに痺れる事間違いなし! 最高バランスの適度なコクと苦味はとっても満足度の高い味わいだと思うのに、味のクリアさからゴクゴク呑めてしまい、満足しながらも、もう一杯、もう二杯とおかわりに手を出してしまう凶悪な旨さで、呑んでいくと満足感の沼にハマれます。 ビールの文化性を重んじるブルワリーの造るビールなだけあり、どんな食事も更に美味しくさせる味わいの『ベアレン クラシック』は、食卓全体をハッピーなものにしてくれる雰囲気を持っています。 <プロフィール> 高橋 祐之介(のすけ) 湯島 ビアバルボラッチョ店主 1989年生まれの埼玉県幸手市出身 ↓ 大学時代、千葉県柏市にて初めて飲食業及びバーテンダーの仕事を経験、バーテンダーに強い憧れを抱く… ↓ 初めての就職は建築業でしたが、足立区北千住にて夜な夜なBARを徘徊…BARや酒場の奥深さや存在意義を学ぶ ↓ 湯島にてクラフトビールを扱うBARに出会いそのままそこに就職、パブバーテンダーとして本格始動し、早々に店長職に昇進するも会社が潰れて志半ばで退職…人生最高に悔しくて辛い思いをするがやはり諦め切れず、お客様からの後押しもあり復活を心に誓う ↓ 大型店舗のキッチンや高回転の居酒屋の厨房等で経験を積みながら虎視眈々と湯島の店を取り戻す方法を模索する日々を送る ↓ ひょんな事から湯島で再就職し、再就職先のオーナーや関係者に熱意を伝え賛同を集め、そしてついに2018年9月13日、1度追い出された湯島の場所を取り戻す!!!当時からのお客様と大号泣(笑) ↓ そして現在に至る 大好きなこの場所(お店)で通算長い事お店を営業させて頂いております 大好きな空間で大好きなビールとウイスキーをのんびり楽しんでもらいたく常に精進しております 食べ物ももちろん好きです。居酒屋や大型バルで修行を積んだ経験をこのお店で発揮し、更に美味しいものをご提供するために常に奮闘しております 湯島を愛し、湯島に愛される努力をし、「界隈で1番従業員が楽しそうに働く店」を自負しております! <ビアバルボラッチョ> ドリンクはビールとウイスキーがメインです 多種様々なスタイルのビール、ウイスキーを取り揃え、来る度に変化のあるラインナップを心掛けてます フードはパエリアをオススメしてます!出汁をしっかり吸った米は食事としても美味しいですが、シェアフードとして数人でつつきながらお酒のアテとして食べるのもオススメです また、特製ビールソースで煮込んだスペアリブに濃厚とろけるチーズを乗せた「濃厚!チーズビアリブ」もイチオシでお酒が進むこと間違いなしです!!! 最近では「パブでもメシを」をコンセプトにしっかりバランスの取れた食事メニューも充実させていて、近隣のお客様に大変好評頂いております

  • ペアリングの元常識 <3>

    肉には渋味の強い赤ワイン

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