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空の検索で1008件の結果が見つかりました。
- ペアリングの基本 <風味>
風味という言葉は、日常生活の中では、様々な意味で用いられます。しかし、ペアリングを学んでいく上では、定義をはっきりとさせておかないと、大きな混乱が生じてしまいます。
- ペアリングの基本 <アルコール濃度>
ワインに含まれるアルコールの濃度は、料理とのペアリングの際に、極めて重要な考慮要素となります。
- ペアリングの基本 <渋味>
ワインの渋味(タンニン)をペアリングの要素として考慮していく際に、最も重要となるのは、 ワインの渋味と料理の苦味は相似している という点です。ワインは、主に 醸造時における果皮と果汁の接触と、樽によってタンニンを得ます 。基本的には、果皮と果汁の接触が長期間に渡るほどタンニン量は多く(葡萄品種によっても大きく左右されます)、そして新樽の比率が上がり、樽熟成期間が長期間に及んだ場合もタンニン量は増えます。葡萄自体の凝縮度や成熟度が低い場合、過剰な樽の使用は、強いタンニンをワインに与えてしまう事も多々ありますが、ペアリングという視点に立った場合、 あらゆる特徴はただの要素として判断すべき ですので、「樽が強すぎる」状態であっても、あくまでも 個性として捉えましょう 。 樽由来のタンニンと魚介類の油脂分(貝類と大型の甲殻類は例外)は、極めて相性が悪い (銅を舐めたような味わいが生じる)ので注意が必要です。
- ペアリングの基本 <甘味>
ワインに含まれる甘味は、料理と様々な形で作用し合うため、ペアリングにおいても重要な要素となります。
- ペアリングの番外編 <旨味>
ペアリングにおいて、旨味をある程度考慮するという流れは、実は最近生じたものです。ワインに含まれる旨味( アミノ酸 )が、料理のどのような要素と関係性をもつのかも、まだまだ研究が必要な段階ではありますが、現状判明している効果について、お話して行こうと思います。 ワインの旨味はどこからくるのか ワインに旨味をもたらす筆頭の存在が、 酵母 です。ワインに含まれる旨味の大部分が、酵母由来のもので、酵母が自己分解した際に、アミノ酸が放出されます。この反応からもたらされる旨味を多く含むワインとしては、瓶内二次発酵後に長い間、澱と共に熟成させる シャンパーニュ製法 のスパークリングワイン、澱と共に熟成させる シュール・リー製法やオレンジワインの製法、産膜酵母 と接触させる シェリー等の製法 、澱を攪拌させる バトナージュ 、澱が対流しやすい コンクリート・エッグやアンフォラでの醸造 等の手法が用いられたワインが挙げられます。
- ペアリングの番外編 <泡>
スパークリング・ワインに含まれる「泡」は、ペアリングにおいて 特殊な働き をします。重要なポイントとして、 泡は六味のどれかに含まれる「味覚」に属するものではなく、泡による「刺激」を中心とした「触覚」に含まれます 。同じようなものでは、「 食感 」も触覚の一部です。また一部の作用においては、 泡の動きによる物理的な影響 も生じます。
- 出会い <8> ナチュラル・ブルゴーニュのニュースター
Domaine Dandelion, Hautes-Côtes de Beaune Rouge. 2018 ¥5,200 ブルゴーニュ、特に コート・ドール 周辺のワインには、多くの人が「 理想像 」を抱いていると思います。 奥深く華やかなアロマ、ピュアな果実味と心地よいミネラル、透き通った酸、優美な余韻。 一般的なブルゴーニュの印象は、どこを切り取っても、「 澄んだ美しさ 」にあるような気がします。 しかも、コート・ドールのワインはとっても 高価 。 期待した味と違ったら、その分だけ失望も大きくなってしまうものです。 (裏切りもブルゴーニュの魅力のうち、なんていうドMなワインファンも実は多いのですが。) そんなブルゴーニュにとって、 ナチュラル・ワインは鬼門 でした。 知識、技術、経験、献身に乏しい造り手によるナチュラル・ワインには、 欠陥的特徴と呼ばれる、様々な不快臭や、独特のファンキーな香味が発生 します。 香りや味わいとしては、それが好きなら問題はないのですが、 その土地のその葡萄品種だからこそ出てくる個性を、過度な欠陥的特徴は覆い尽くしてしまいがち でもあります。 ブルゴーニュにとっては そこが問題 です。
- 混迷の銘醸地 <シャブリ特集:前編>
今日よりも、より良い明日がきっと来る。 エントロピーの増大に抗うことが、生きるということそのものである人類にとって、少なくとも今はまだ、 時間とは不可逆的なもの なのだろう。そう、過去に向かって生きることが、精神世界の中だけの話なのであれば、我々にはそもそも 選択肢が無い のだ。 それでも、人は過去を振り返る。 私がいま、世界中のワイン産地の中で、最も危惧しているのが、 シャブリ だ。 シャブリは今、美しい過去の記憶、より良い未来に期待する思い、そして人々がシャブリに求める理想像が、複雑に入り組んだ迷路と化し、そもそもゴールが存在するのかも、分からない状態にある。 混迷の根源的原因はただ一つ、 気候変動 だ。 思い起こせば10数年前、シャブリの造り手たちとこの問題に関して議論すると、決まって同じ答えが返ってきた。 地球温暖化は、シャブリにとっては恩恵となる。 それが、過去のシャブリにとって、誰もが予想し、期待していた「より良い明日」だった。 そもそもシャブリは、冷涼という括りには到底収まりきらないほどの、限界的産地だった。冬と春の寒さから葡萄樹を守るために、明け方前の深夜3時ごろに葡萄畑に出て灯油に火をつけ、巨額を投じてスプリンクラーを設置し、時には葡萄畑に電線すら張り巡らしてきたのがシャブリという産地だ。 そのような地域にとって、温暖化が恵みに思えたのも、不思議ではない。厳しい環境の中で、日々自然と向き合ってきたシャブリの人々は、温暖化によって、楽にワインを造れる年が増えると、期待せずにはいられなかったはずだ。 しかし、現実は、彼らが願った通りにはなっていない。 葡萄を温める火 幻想的な光景だが、環境負荷が高いことは言わずもがな 襲い掛かる二つの変動 過去20年間を振り返ってみると、 真に偉大なヴィンテージ と呼べるのは、 2002年と2010年 しかない。20年間で、たったの二度だけだ。2005年、2009年、2015年の一般的な評価は高いが、それは「シャブリがコート・ド・ボーヌ的に味わいになっても良い」とした場合の話だ。 2011年以降に限定しても、難しいヴィンテージが続いている。 どうしようもなくダメだった2011年と2013年。 不安定な気候で収量が激減した2012年。 雹 害 に苦しんだ2014年。 暑苦しいワインの多い2015年。 霜害 に苦しんだ2016年と2017年。 酷暑でバランスを見失った2018年と2019年。 品質だけを見れば、2012年、2014年、2016年、2017年は良好と言えるヴィンテージだったが、収量が低過ぎたため、生産者にとっては厳しい年だった。 2018年ヴィンテージ では、ついに アルコール濃度15% と表記されたシャブリをそれなりに見かけるようになり、筆者は絶望感にも似た感情に苛まれた。ヨーロッパでは± 0.5% の誤差がアルコール濃度表記に認められている。つまり、シャブリのように、どちらかというとアルコール濃度を低く見せたいタイプのワインが、14.5% ではなく、15%と表記するしかなかったということは、実際のアルコール濃度は15%を上回っていたのだろう。これはもはや、 教科書を修正しないとならないレベルの変化 だ。
- 南アのライジングスター候補
こんにちは。バルニバービの岩崎です。 今回は、 南アフリカ における サンソー というブドウ品種について。 サンソーは、 南仏・ラングドック地方原産の品種 で、 1850年代 に南アフリカへ伝わったとされます。 暑く乾燥したところで良く育つブドウ と言われており、逆に 湿気に弱い ブドウです。 実は世界中で栽培されており、南アフリカではもちろんの事、フランスのラングドック・ルーションやプロヴァンス、アルジェリア、レバノン、モロッコ、また、チリ等でも多く栽培されています。 しっかりとした房で、ブドウの粒も大きい品種として知られています。収量も多く、6トン~10トン/haが世界共通の認識だそうです。その為よく言えば 経済的なブドウ品種 ですが、 ブレンド用の安ブドウと軽視されがち で、決して人気のあるブドウ品種とは言えず、世界的にもサンソーの畑が他の品種に替えられたという話はあちこちであります。 しかし、南アフリカでの樹齢の高い畑に関する取り組みである 「Old Vine Project」 への関心の高まりにより、サンソーの古い畑からワインを造る生産者が増えていることから、近年再注目されてきています。 私がサンソーの魅力に気づいたのも、2020年に南アフリカを訪問し、樹齢の高いサンソーのワインを飲んだことが大きなきっかけです。 南アフリカを代表するシュナン・ブランや、これまでSomme Times内でも他の執筆者の方々が触れている素晴らしいシャルドネやピノ・ノワールに感動したのはもちろんなのですが、これまで意識して飲んでこなかったこともあり、その クオリティの高さ にとても驚きました。 アルコールが低めで、赤いベリーやお花の香り、フレッシュな果実味とじんわりと広がる旨味。洗練されたものが多くも、どこか野性的な要素がある。 そして何より素晴らしいクオリティのワインでも価格が安い。(イーベン・サディの造るPofadderのように一部高価なものもありますが…。) 私自身、赤ワインは淡旨系が好みだということもあり、南アフリカのサンソーにすっかり魅了されてしまいました。 少し話はそれますが、私の所属するバルニバービグループが運営する店舗はカジュアルな業態が多く、提供するワインの価格はボトル売りで3000円台~、グラスワインは700円~1200円程度までなので、参考小売価格3000円台までが仕入れの中心となります。 この価格帯でワインを探すには、人気の産地や品種だけでは価格が合わないことがしばしばあります。 そんな際に、掘り出し物の固有品種や複数品種のブレンドがとても活躍してくれるわけですが、そういった意味でもサンソーはとても重宝される品種の一つだと感じました。 南アフリカ滞在時に15ワイナリーほど回らせていただきましたが、何日目かになると、『これまでテイスティングして気に入った南アフリカのワインは何?』と聞かれるようになりました。 そこで『シュナン・ブランは素晴らしいものが多いのはもちろんだけど、古木のグルナッシュやサンソーがとても印象的だった。』と答えると、彼らはとても嬉しそうに『実はうちでも造っているんだよね。』とごく少量造っているサンソーを出してくれるなんていうことも! やはり、古木のサンソーに可能性を感じている造り手が多いのだと感じました。 様々なご縁やはからいで複数の造り手の、産地の異なるサンソーをテイスティングする機会に恵まれましたが、その中でも特に惹きつけられたのが、 ドノヴァン・ラール 氏が造る Rall Cinsault でした。 生産者: Rall /ラール ワイン名: Cinsault / サンソー 葡萄品種 :Cinsault 100% / サンソー100% ワインタイプ :赤ワイン 生産国 :南アフリカ 生産地 :ステレンボッシュ ヴィンテージ :2018 インポーター :ラフィネ 参考小売価格 :¥4,300(税抜き) ドノヴァン・ラール氏は南アフリカのワインメーカーの中で最も注目されている一人です。 ラール氏は南アフリカを代表する白ブドウがシュナン・ブランであるのと同様に、黒ブドウを代表するに値する品種はサンソーだと考えているとのこと。南アフリカにはまだまだサンソーの古樹が植わっている手付かずの区画がたくさん眠っているそうです Rall Cisaultは、全房100%。ダーリンとスワートランドのブドウを使っています。 スワートランドのサンソーは、植樹1952-1982年。 スワートランドのブドウは50%、ダーリンのものは100%ホールバンチ。 テイスティングコメント: 明るく艶やかな外観。野イチゴやチェリーにラベンダーなどの花の香りにほんの少しの白コショウのようなスパイスのニュアンス。 果実味はフレッシュで透明感のある味わい。タンニンはきめ細かい。淡いけれども決して薄くなく、エキス感にあふれています。 "貧乏人のピノ・ノワール"と言われることもあるサンソーですが、このワインを飲んで感じることは、確かにピノ・ノワールに通ずる特徴はありますが、 そこと比べて卑下するようなことはもはやナンセンス で、一つの品種としての個性とポテンシャルを評価し、我々ソムリエはお客様への提案に加えれば良いのではないかということです。 この他にも南アフリカのサンソーのワインでは、 Naud é WinesやSavage のFollow the Lineなど、ご紹介したいものがまだまだたくさんあります。 もしこれまで体験したことがない方にはぜひ一度手に取っていただき、ワインの世界をより広げていただけたらと思います。 余談ですが、ドノヴァン・ラール氏は2メートル程もある長身で大きな体格をされていますが、その見た目のイメージに反し(失礼?)、とても細やかな気遣いしてくださる穏やかで優しい方でした。日本に来た際に弊社のカフェでお出ししているコーヒー豆をいたく気に入っていたので、お土産に持っていったら大喜びしてくれるようなチャーミングな方でした。 彼のワインを飲むと、どこかその人柄が感じられたりもします。 <ソムリエプロフィール> 岩崎 麗 / Rei Iwasaki 株式会社バルニバービ 飲料統括 1983年茨城県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、様々なシーンをプロデュースできるレストランでのサービスに魅せられ飲食の世界へ。 2012年株式会社バルニバービ入社。現在90を超える店舗のワインリストを監修する。 一店舗一業態、というコンセプトのバルニバービに合わせ、ワインリストも店舗により異なる。誰でもネットで世界中のワインを手に入れられる時代だからこそ、ソムリエというワインのプロフェッショナルの視点でのセレクト、ブランド力や人気の品種にとらわれない提案をモットーとしている。 ワインスクール レコール・デュ・ヴァンの講師も務め、ワインの裾野を広げるべく精力的に活動している。 <株式会社バルニバービ> 1991年創立の飲食グループ。 ■バルニバービという名前の由来■ 幼い頃、誰もが一度は読んだことのあるスウィフトの「ガリバー旅行記」。その第3篇、第4章に出てくる島の名前、それがバルニバービです。そこには研究所機関が国王の命でいたるところに設けられ、様々な馬鹿げた研究が行われていました。キュウリから逆光合成により太陽エネルギーを抽出する方法、永遠エネルギー、不老不死、蜘蛛に織らせる織物、等々…。これらの研究は絶対机上の論でなければならない、実現は堕落であるといったものでした。ここでスウィフトは当時の頭でっかちの英国の風流を痛烈に批判しているのです。21世紀を目前とした今(バルニバービ設立当時)、スウィフトの提示した「バルニバービの教訓」を踏まえ、机上の空論ではなく、実体(アナログ)を伴った真の飲食ビジネスを推進するべく、あえてこの逆説的ネーミングを引用しました。
- Advanced Académie <21> テロワール
SommeTimesでは、ワインにおける古来の価値観である 「テロワール」 に関する話が頻出する。 そこで今回は改めて、 SommeTimesとしてのテロワールの定義 を明確にしておこうと思う。 特にメインライターである筆者(梁 世柱)のあらゆる記事と密接に関わってくる内容となるため、是非ご一読いただきたい。 まずは、テロワールの 前段階 の話をしよう。 この前段階は、 自然環境そのもの である。 特定のエリアの土壌、気候、生態系を含めた 「空間」 と置き換えても良いだろう。 しかし、この 「空間」 は、我々の周りに常にある空気と同様に、基本的には 「ただそこに存在しているだけ」 であり、特殊な意味性をもつには至らない。 つまり、その空間がブルゴーニュにあろうが、リオハにあろうが、北海道にあろうが、 空間のままではそれ自体に意味は生じない ため、(ワイン目線から見た) 「違い」という概念はまだ生まれていない 。 テロワールが形成され始めるのは、 次の段階 からだ。
- 再会 <8> 最高のご褒美ワイン
The Sadie Family, Skerpioen 2012. 友人が引っ越したというので、新居の整理整頓を手伝いにった。 大きなワインセラー二台分のワインをコレクションしている友人なので、お手伝いのお礼はワインで、とちゃっかり事前リクエストをしておいた。 引っ越して三日目、やっとワインセラーの電源を入れられるようになったタイミングだったこともあり、リビングにはコレクションが詰め込まれた段ボールが山積みになっていた。 コンディションの劣化を避けるためにも、早急にワインをセラーへ移動させる必要があった。 趣味が悪いと言われるかも知れないが、他人のワインコレクションを眺めるのは、とても楽しい。飲むのを我慢して、わざわざセラーで眠らせていたワインだ、当然 一つ一つに思い出が詰まっている 。 年号の古いもの、最近のヴィンテージ、クラシックなワイン、今っぽいワイン、なぜそんなワインを?というようなものも。 いろんなタイミングで、その人がその時に好きだったワインが、コレクションという形で、日記のように残っている 。 逆にいえば、私のような人間に、ワインセラーを整理されるのは嫌な人もいるかも知れない。どうしても、深読みしながら整理をしてしまうからだ。 職業病というやつだ。こればかりは、どうしようもない。
- 比喩表現の罠
まるでブルゴーニュのようだ。 ブルゴーニュの一級畑を思わせる。 シャンベルタンにも比肩する。 ワインの世界において、最も頻繁に目にする比喩表現の一つが、「 ブルゴーニュやボルドーに例える 」ことだ。 かくいう筆者も、時折この表現を用いることがある。 一般的にはあまり馴染みのない産地や品種を語る時には、確かに便利な表現 だ。 チャレッロの凄さを語り続けるよりも、ブルゴーニュに例えた方が多くの人には分かりやすいだろう。少なくとも、ワインにそれなりに明るい人が相手であれば。 今回は、この比喩表現を様々な角度から検証してみようと思う。











