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SommeTimes’ Académie <27>(ワイン概論23:オレンジワイン醸造 1)

一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのがSommeTimes’ Académieシリーズ。初心者から中級者までを対象としています。今回は、一般的なロゼワインの醸造フローを学んでいきます。


なお、日本のワイン教育においては、醸造用語としてフランス語を用いるのが今日でも一般的ですが、SommeTimes’ Academieでは、すでに世界の共通語としてフランス語からの置き換えが進んでいる英語にて表記し、英語が一般的で無いものに限り、フランス語で表記します。また、醸造の様々な工程に関しては、醸造家ごとに異なる意見が散見されます。本シリーズに関しては、あくまでも「一般論の範疇」とご理解ください。


試験後に忘れてしまった知識に意味はありません。ワインの勉強は、難しい外国語由来の単語との戦いでもあります。そういった単語をただの「記号」として覚えることにも、意味はありません。その単語が「何を意味するのか」を知ってこそ、本来のあるべき学びとなります。SommeTimes Académieでは、ワインプロフェッショナル、ワイン愛好家として「リアル」に必要な情報をしっかりと補足しながら進めていきます。試験に受かることだけが目的ではない方、試験合格後の自己研鑽を望む方に向けた内容となります。SommeTimes’ Viewをしっかりと読み込みながら進めてください


前提

現状、オレンジワインというカテゴリーは正式には認められていません。小さな原産地呼称制度単位では、明確化される例も出てきていますが、赤ワイン、白ワインのような、大元のカテゴリーとしては成立していないため、実際には白ワインの一種として扱われています




製法

白ワインとオレンジワインを隔てる境界線は曖昧なままです。しかし、あくまでも一般論としてですが、オレンジワインの領域に踏み込むラインは確かに存在します。議論の余地は十分にありますが、重要なポイントを以下にまとめておきます。


1. 葡萄品種

白葡萄、及びグリ系葡萄(ピノ・グリなど)を使用している。


2. 果皮浸漬

破砕後に、果汁と果皮(種子や梗が含まれることも)が、発酵が始まる温度帯で、3日以上接触している。

記事の続きは…

sommetimes.net を定期購読してお読みください。

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