ペアリングのパーソナライズ <8> 季節感:夏 Part.2
- 5月29日
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夏を支える
夏を、ただ爽やかで軽い季節としてではなく、開放感と疲労、みずみずしさと濃度が同居する季節の総体として捉えるなら、ワインペアリングに求められる条件も自ずと変わってくる。
ここで考えたいのは、暑さを誤魔化すための冷たさではない。
熱のただ中に置かれた身体と、すでに外へ向かって開いた夏の食材を、ワインがどう支えられるかである。
夏の料理と身体に共通しているのは、涼しさを欲しながらも、単純な軽さだけでは満たされないという点だ。
だから、よく冷えていて、ただ軽ければよいという発想では、季節の実感には届かない。

第一に、夏に適するのは、軽やかで滑らかに流れ、明確なシルエットを保ちながら、必要十分な密度を備えたワインである。
夏の食材は、たしかにみずみずしい。だが、そのみずみずしさは、淡さとは違う。