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Wine Memo <35>
Arnoux-Lachaux, Vosne-Romanée 1er Cru Les Chaumes 2013. 先代のワイン、と聞くと、不思議とロマンの香りが漂ってくる。 ただしそのロマンは、往々にしてノスタルジアに似たものであり、ワインそのものの素晴らしさとは、少し評価の軸がずれたところにポイントが置かれていることも多くある。(その逆もまた然りだが。) 今回のWine Memoで取り上げたいのは、ブルゴーニュの「先代」ワイン。 ヴォーヌ=ロマネ村の古参ドメーヌとして知られた ロベール=アルヌー が、2008年に改称して誕生したのが、 アルヌー=ラショー だ。

梁 世柱
6 日前


出会い <90> ポルトガル=オレンジワインのホットゾーン
Espera, Espera Curtimenta 2022. ¥3,900 オレンジワインとは、つくづく興味の尽きないジャンルだと思う。 その理由は、 「常識の破壊」 にある。 シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング。我々が白ワインとして慣れ親しんだ葡萄が、オレンジワインとなった途端に、 全く未知の姿 を見せる。

梁 世柱
9月25日


真・日本酒評論 <5> 飲みやすさの進化系
<正雪:純米大吟醸 天満月> 飲みやすい酒。水のような酒。 この表現が 褒め言葉なのか、そうでないのかは、実にややこしい問題 だ。 古典的な反論は、 「水のように飲みやすい酒が飲みたいなら、水でも茶でもレモンサワーでも飲めば良い。」 だとか、 「酒は飲んだら酔うのだから、飲みにくいくらいがちょうど良い。」 と言った、実に正論と言えるもの。 そのジャンルの玄人になればなるほど、飲みやすい酒という表現を嫌う傾向も見られるが、 さらに突き抜けたところになるとまた話が違ってきたりする のが、難しいところでもある。 例えばワインなら、 ロマネ・コンティやシャトー・マルゴー は究極的な意味で「飲みやすい酒」と表現して差し支えないだろう。 スコッチ・ウィスキーで最も「飲みやすい酒」が マッカラン であることに異論を唱える人は、どう考えても少数派だ。 もし、同じことが日本酒にも当てはまるのであれば、中途半端に飲みやすい酒は賛否両論、突き抜けて飲みやすい酒は称賛の的となるのかも知れない。 むしろ、大量の水を原料とし、各酒蔵の仕込み水の水質が酒質にも大きく影響する日

梁 世柱
2022年2月12日


出会い <4> ナチュラルなグラン・ヴィーノ
Goyo Garcia Viadero, Finca Valdeolmos 2016. ¥5,500 テンプラニーリョ という葡萄は、 まだまだ過小評価されている ので無いでしょうか。 リオハ には数々の銘醸ワイン(協同組合の品質が恐ろしく高いのがリオハの特徴)がありますし、 リベラ・デル・デュエロ には、かの有名な「ウニコ」を造るベガ・シシリアや、かなり前にちょっとしたブームになった「ペスケラ」、カルト的人気と超高価格を誇る「ピングス」なんかもあります。 でも、こういった有名ワインは ブランドとして有名なだけ で、 テンプラニーリョの地位を向上させているとは、あまり思えない 側面もあります。もし本当にテンプラニーリョ自体が支持されているなら、有名では無いワインも、 しっかりと売れるはずなのですよ、テンプラニーリョだから、という理由で 。 でも、現実はそう甘くありません。 色々と シノニム (同意語)が多いのも、テンプラニーリョの弱点の一つ。 リベラ・デル・デュエロでは、ティンタ・デル・パイスか、ティント・フィノ。 トロでは、ティンタ・デ・トロ。

梁 世柱
2021年12月18日
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