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チリの至宝 Emiliana
チリの Emiliana をご存知だろうか? 日本では、Concha y Toro、Cono Sur、Montes、Lapostolleといった(低価格〜高価格レンジまで幅広く手がける)中〜大規模ワイナリーが特に良く知られており、AlmavivaやClos...

梁 世柱
2023年11月9日


Bouchon Family Wines ~ワイルド・ヴィンヤードの魅力~
過去2年ほどの間だろうか、最先端のアイデアに敏感なソムリエやワインプロフェッショナルをじわじわと賑わせてきたワインがあった。 その名は、 パイス・サルヴァヘ 。 チリの中でもややマイナーな、 マウレ・ヴァレー から登場したこのワインが、多くのトッププロフェッショナルを魅了してきた理由は、その個性豊かな味わいだけでなく、 非常に特殊な葡萄畑 にもあった。 葡萄品種は パイス 。樹齢は不明(おそらく、200年以上)。無灌漑、無農薬、そして、 無剪定 のこの葡萄は、まさに「手付かず」のまま、 自然環境と完全に一体化 する形で、数えきれないほどの 悪天候による試練 、旱魃、 病害を 自力のみで乗り切ってきた 。 今でも栽培において人の手が入ることは一切なく、収穫時にのみ、ありのままの自然の恵みを人が分けて貰っている形だ。 さて、このワインの特殊性を深掘りする前に、まずはパイスという葡萄の話をしておこう。 パイスは、 16世紀 に当時「黄金の世紀」と呼ばれるほどの最盛期を謳歌していた スペイン王国・ハプスブルグ朝 が中南米大陸に対して非常に積極的な植民地化

梁 世柱
2022年7月24日


出会い <10> チリの秘宝
Garage wine co., VIGNO Truquilemu Vyd. 2018 ¥6,000 チリというワイン産出国の奥深さには、いつも驚かされます。南北に広くワイン産地が点在し、それぞれのエリアに適合した好適品種も既に判明しています。しかも、大手メーカー(規模的には超巨大ワイナリー)が率先して 適地適品種の研究 を進めてきた歴史があり、その知見がより小規模な生産者とも共有されています。 まさに、 国を挙げての大探求作戦 。日本のワイン産業は、チリから大いに見習うべきことがたくさんあります。 そんなチリでも最も有名かつ高価なワインが集中しているのは、中央部の コルチャグア・ヴァレー。モンテス、カサ・ラポストール、クロ・アパルタ と、高名なワインが目白押しです。 他の産地でも、アコンカグア・コスタのピノ・ノワール、カサブランカ・ヴァレーのソーヴィニヨン・ブラン、レイダ・ヴァレーのシラー、リマリ・ヴァレーのシャルドネなど、ほんの触り程度名前を挙げるだけでも、魅力的な産地と品種の組み合わせがたくさん出てきます。 しかし、 チリのカリニャン...

梁 世柱
2022年4月17日


再会 <9> ブティック・ワイナリーという選択肢
Villard Fine Wines, Sauvignon Blanc “Expression Reserve” 2019. 海外に出ると、本来の目的とは別の取材を、スケジュールの隙間に入れ込むことが多い。建前としては、メイン取材に深みを与えるため、としているが、実際には、自分が興味をもっているテーマに沿って、訪問するワイナリーを選んでいることの方が多い。 少なくとも、私は。 チリ を訪問したとき、メインの取材先は例外なく、いわゆる有名ワイナリーだったため、サイド取材としてアポイントを取ったのは、そういったワイナリーとは真逆の、小さな小さなワイナリーにした。 チリは南北に長大に広がる国 。生産量ランキングでいうと、近年はアルゼンチン、オーストラリア、南アフリカと 5~8位の間 を争っている。 (1~3位はフランス、イタリア、スペインの争い、4位はアメリカがほぼ不動、一時期大躍進していた中国は低下傾向。余談だが、食用葡萄も含まれる栽培面積ランキングは、ワインにとっては無意味だ。) 参考までに 日本 の数字を出してみよう。 2020年度の「日本ワイン

梁 世柱
2022年3月26日


葡萄を知る <4> ピノ・ノワール:New World前編
ピノ・ノワール特集の後半は、ニューワールドの産地にフォーカスを当てて、前編後編としてお届け致します。
シャルドネに比べても、ニューワールドにおけるピノノワールはダイナミックな動きを見せています。非常に品質の高いワインも多いので、しっかりと各国各産地の特徴を掴んでいきましょう

梁 世柱
2020年12月23日
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