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ブラインドテイスティング <1> 確信と偶然の狭間で

18 時間前
読了時間: 3分

テーブルの上に、同じ形のグラスが六脚並んでいる。

普段使っているグラスよりも、ずいぶん小ぶりだ。


ワインボトルは、まるで今から強盗にでも入るかのような黒いマスクで覆われ、番号だけで識別できるようになっている。


準備が整うと、さっきまで冗舌だった人たちに、沈黙が走る。


「では」と妙に低い声色で合図がかかる。


誰かがグラスを傾け、誰かが白い紙の上で色を見る。

なにかの試験会場にも似た、居心地の悪い緊張感だ。

 

色調を舐めるように観察した後、香りを嗅いで、早くも困った。


何か知っている匂いがする。

果物のようではある。でも、その果物の名前が喉の奥で引っかかって出てこない。


まごついているうちに、隣の人の口からは、するすると果物、花、スパイス、ハーブの名が湧き出てくる。

あの人の鼻には、私の鼻よりたくさんの語彙が入っているらしい。


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