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再会 <53> 聖地をも超える特異

Sadie Family Wines, Mev. Kirsten 2021. ¥22,000

 

大航海時代以降、ヨーロッパワインの歴史を彩ってきたヴィティス・ヴィニフェラ種は、世界各地へと旅立っていった。

 

16世紀半ばに、アメリカ大陸へとリスタン・プリエト(ミッション、パイス、クリオージャなど、国によって呼び名が異なる。)が渡って以降、最初期は新大陸を目指す長い航海の最終経由点であった、イベリア半島やカナリア諸島の葡萄が持ち出されていったが、やがて西ヨーロッパ諸国の広範囲から、様々な葡萄が選ばれるようになった。

 

特にボルドー品種、ブルゴーニュ品種、ローヌ品種、そしてアルザス品種(リースリングとミュスカ・ブラン・ア・プティ・グランを意味するが、共に原産地はアルザスではない)などのフランス系及び準フランス系品種はニューワールド各国で勢力を増し、やがて国際品種として確固たる地位を築いた。

 

各地のテロワールに即した栽培、醸造技術も飛躍的に進歩し、中にはそれぞれの品種のオリジンたる「聖地」をも、(視点次第では)凌駕したとすら言えるような、極上ニューワールドワインも数多く誕生してきた。

 

このように世界を席巻したフランス系国際品種だが、本国では重要な葡萄であるにも関わらず、洋外では不人気だった品種がいくつかある。

 

シュナン・ブランはその最たる例だろう。

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