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出会い <51> リスボンの熱狂

Marinho Vinhos, Tube Tinto 2020.

 

もちろん例外は多々あるが、全体論で言うと、田舎よりも都会の方が、オーガニックやサスティナビリティに対する意識が高い人たちは多い。

 

田舎の人たちに言わせて見れば、都会人は自分で農業をやっていないから、オーガニック化する大変さを知らない(まさに私自身がそうだ)とか、経済的に余裕があるから多少物価が上がっても問題ないとか、色々と意見が出そうなものだが、都会の人は外側から好き放題言うものだし、購買力も高いので、結局田舎の人たちは都会の意見を無視しきれなくなる。

 

あまり健全とは言い切れないこのあたりの関係性には、私もアカデミックな意味で強い興味をもっているが、都会の近くにあるワイン産地が、都会人のサスティナブル思考に強い影響を受け、急速にその姿を変化させていくことは、少なからず世界各地で起こっている。

 

古い例だと、サン・フランシスコに近いナパ・ヴァレーが該当するし、比較的新しい例だとバルセロナに近いペネデスや、メルボルンに近いアデレード・ヒルズなどが該当する。

 

そして、同じようなことが、超スピードで、ポルトガルの首都リスボン近郊でも起こっている。

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