Dom. Armand Rousseau, Grand Cru Clos de la Roche 2014.
転売ヤーなる言葉が一般化した現代だが、ワインにおける転売(もしくは熟成後に高値で販売)、そしてその主戦場となる二次市場の歴史は古い。
ボルドーのネゴシアンは、まさにその古典的な例。
大雑把に説明すると、ボルドーのネゴシアンとは、プリムール価格で大量に購入したワインを自社倉庫で熟成させ、適切なタイミングを見計らって、時価でリリースする、という組織だ。
マーラー・ベッセ社など、その熟成コンディションに定評のあるネゴシアンなら、ある程度のプレミア価格も、自身で熟成管理する手間やコストを考えれば、十分に納得いくものであることは多い。
特に、店舗外に倉庫を構えることができない小規模店舗にとって、名門ネゴシアンは、ありがたい存在であり続けてきた。
このような仕組みが昔からあったワイン市場だが、ロバート・パーカーJrによる100点法で、二次市場が劇的に活発化して以降、その混迷は深まるばかりである。
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