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SommeTimes’ Académie <160>(イタリア・ウンブリア州4: Torgiano)
ウンブリア州編の最終回となる今回は、Torgianoについて学んでいきます。 第一回では、古典的な白のブレンドである Orvieto D.O.C.。 第二回では、品種の個性が前に出る Spoleto D.O.C.のTrebbiano Spoletino と Todi D.O.C.のGrechetto。 第三回では、ウンブリア赤の中心であるMontefalco Sagrantino D.O.C.G. と Montefalco Rosso D.O.C. について学びました。 前回学んだSagrantinoは、強いタンニンと深い果実味が、強烈な個性となる葡萄でした。 一方、今回のTorgianoでは、重心が少し変わります。 中心になるのは、Sangiovese。 Montefalco Sagrantinoのような圧倒的なタンニンではなく、赤い果実、酸、熟成による落ち着き、そして中部イタリアらしい古典性が重要になります。

梁 世柱
21 時間前


再会 <114> アルバリーニョが未来を担う
Domaine Sogga, Albariño 2025 日本ワインのラベルに、アルバリーニョの名を見かけることが、もう珍しくなくなってきた。 もちろん、その始まりを語るなら、新潟ワインコーストは避けて通れない。 日本はどこにいっても結局、ワイン用葡萄の栽培地としては、多雨多湿の範疇にある。 生育期や収穫期に雨が集中することは、年間降雨量の数字以上に大きなデメリットにもなる。 そんな葡萄にとって決して楽ではない環境で、試験栽培された数多くの品種から、アルバリーニョが結果を残した。

梁 世柱
4 日前


いちじくと生ハムに、辛口ペアリングで挑戦
いちじく、生ハム。 そこへ少しのオリーヴオイルと、黒コショウ。 もはや料理と呼んでいいのか少し迷うほど、材料が少ない。 だが、こういう料理ほど怖いとも言える。 いちじくが水っぽければ、その水っぽさがそのまま皿に出る。 生ハムの質が悪ければ、塩気と脂が不快に浮きあがる。 オリーヴオイルの香りが貧相なら、わざわざ垂らす意味すら消失する。 そう、この料理には、調理でごまかす場所が、全くと言っていいほど、残されていないのだ。

梁 世柱
5 日前


SommeTimes’ Académie <159>(イタリア・ウンブリア州3: Sagrantino)
第一回では、古典的な白のブレンドである Orvieto D.O.C.。 第二回では、品種の個性が前に出る Spoleto D.O.C.のTrebbiano Spoletino と Todi D.O.C.のGrechetto。 ここまで、ウンブリアの白について学んできました。 今回からは、ウンブリアの赤がテーマとなります。 そして、その中心にあるのが、Sagrantinoです。 ウンブリアを代表する赤ワインとして、Montefalco Sagrantino D.O.C.G. は広く知られた存在です。今回は、Montefalco Sagrantino D.O.C.G. と、その周辺にある Montefalco Rosso D.O.C. を通して、ウンブリア赤の中心を学んでいきます。

梁 世柱
9月29日


出会い <113> ウルバリーニョ
Viñedo & Bodega Bouza, Albariño 2024. ウルグアイワインと聞けば、まずタナが思い浮かぶ。 いや、むしろタナしか思い浮かばない、というのが正直なところだ。 ウルグアイを代表する葡萄として、「ウルタナ」の愛称で呼ばれることもあるほど、あまりにも強く定着しているのだから、まぁ仕方はないだろう。 だが、現在のウルグアイをタナだけで理解しようとすると、かなり重要なものを見落とすことになるのかもしれない。 ウルグアイで造られたアルバリーニョを初めて飲んだ瞬間、私はそう説得された気がしたのだ。

梁 世柱
9月27日


しいたけの肉詰めとの、秋色ペアリング
秋になると、しいたけが食べたくなる。 今でこそ、肉厚のしいたけを見つけると、それだけで少し嬉しくなるのだが、子どもの頃はそうでもなかった。 むしろ、少し苦手だった記憶がある。 噛んだ瞬間にジュッと出てくる、あの独特の水気。 土なのか、木なのか、何なのかよくわからない香り。 そして、妙に存在感のある食感。 子ども舌には、少々情報量が多かったのかも知れない。 ところが、大人になると不思議なもので、その嫌だったところが、気付いた時にはだいたい全部好きになっていた。

梁 世柱
9月25日


SommeTimes’ Académie <158>(イタリア・ウンブリア州2: その他白)
前回は、ウンブリア州白の入口として、Trebbiano Toscano / ProcanicoとGrechettoを中心に構成される、古典的な白ワインであるOrvieto D.O.C. を学びました。 今回は、Orvieto以外に重要なウンブリアの白を取り上げます。 中心になるのは、Spoleto D.O.C.のTrebbiano Spoletino。 そして、Todi D.O.C.のGrechetto。 Trebbiano Spoletinoは、同じTrebbianoという名前を持ちながら、Trebbiano Toscano / Procanicoとは性格が異なります。 Grechettoも、Orvietoのブレンド要素としてだけでなく、Todiではより品種そのものの存在感を強く示します。

梁 世柱
9月22日


色眼鏡
顔を知るほど、そのワインを厳しく評価することは難しくなる。 ジャーナリストである私にとって、この問題はとりわけ重くのしかかる。 だが、造り手を訪れることもあるソムリエやカヴィスト、ワインメーカーズディナーなどで造り手と親しくなる一般消費者にとっても、全く無縁な話ではない。 私自身は、公平公正を掲げるジャーナリストとして、造り手との距離感をできる限り丁寧に、慎重に築くよう心がけている。 それでも、完全に冷酷であることは難しい。 畑を一緒に歩き、ひんやりとしたセラーで樽に囲まれながら話を聞く。 なぜこの土地を選んだのか。 なぜこの品種を植えたのか。 なぜ収穫を三日待ったのか。 なぜ全房比率を上げたのか。 そうして一本のワインの向こう側にある時間を知ってしまう。

梁 世柱
9月17日


SommeTimes’ Académie <157>(イタリア・ウンブリア州1: Orvieto)
今回から、イタリア中部、ウンブリア州のワインについて学んでいきます。 ウンブリアは、トスカーナ、ラツィオ、マルケに囲まれた内陸の州です。 海に面していないため、テロワールを理解するうえでは、丘陵、谷、川、湖、そして内陸性の気候が大切になります。 ウンブリアを代表するワインというと、白のOrvieto、赤のSagrantino di Montefalcoの名が真っ先に挙がりますが、他にも地ワインらしい素朴さと個性を兼ね備えたワインが造られています。 第1回のテーマは、Orvieto D.O.C.。 Orvietoは、ウンブリアを代表する白ワインであり、イタリアの中でも最も名の通った白ワインの一つとしても知られています。

梁 世柱
9月15日


出会い <112> 信頼のマーク
Fioretti Brera, Arghilos 2022. ワインの世界には、大小様々な生産者団体がある。 その団体が何を志しているのか。 そして、その厳格さと覚悟がどこまで実体を伴っているのか。 そこによって、生産者団体が正直全く意味をなさないこともあれば、その逆もまたある。 例えば、私がイタリアワインにVignaioli Indipendentiのマークを見た時、それはかなり高い確率で後者として機能する。 つまり、信頼の入口になる。

梁 世柱
9月13日


ノンアルに問う
ノンアルコールワインという言葉を、ずいぶん普通に見かけるようになった。 酒を飲まない人、飲めない人、今日は飲みたくない人にも、食卓で同じワイングラスを持つ選択肢が用意される。 ノンアルで通さねばならない事情のある人が、理不尽な疎外感を感じずに済む。 これは、非常に良いことだと思う。 酒を飲まないからといって、烏龍茶か水の二択を迫られなくなることに異論は全くない。 だから私は、ノンアルコールワインを一方的に偽物扱いする気にはなれない。 そもそも、現在ノンアルコールワインと呼ばれているものの代表的な製法は、一度きちんとワインを造り、その後アルコールを取り除くというものだ。 つまり、生まれからして偽物、というわけではない。 少なくとも一度は、本当にワインだったのだから、それらを単純に「葡萄ジュース」と片づけるのも、確かに正確ではない。 ただ、それでも私はノンアルコールワインという存在に、どうにも拭えない退屈さを感じる。 理由は単純だ。 発想が、最初から代替品だからである。

梁 世柱
9月10日


SommeTimes’ Académie <156>(イタリア・ヴァッレ・ダオスタ州4: 赤ワイン後編)
ヴァッレ・ダオスタ州編の最終回となる今回は、Petit Rouge以外の土着黒葡萄について学んでいきます。 Petit Rougeは、ヴァッレ・ダオスタの赤における大切な軸になりますが、この州には他にも魅力的な黒葡萄があります。 Fumin。 Cornalin。 Mayolet。 Prëmetta。 Vuillermin。 こうした聞き慣れない名の土着黒葡萄こそ、ヴァッレ・ダオスタという産地の特殊性をよく伝えています。 小さな谷間で細々と生き残ってきた品種が、ヴァッレ・ダオスタに奥行きのある表情をもたらしているのです。

梁 世柱
9月8日


再会 <112> 壊れたナチュラルワイン
Jérôme Jouret, Java 2021. どこまで行っても私はワイン愛好家だ。 残念な思いをしたからといって、そのワインを完全に見捨てるということは基本的にしない。 よくなっているかも知れない、という願いを込めて再訪することは、決して珍しくないのだ。 ただし、それは私があくまでも飲み手だから、と言えるのかも知れない。 例えばワインバーが、あるボトルを数年間寝かせるとする。 このワインには、時間が必要かもしれない。 予測と願いを背負いながら、ボトルはセラーの一角に置かれ、季節を越え、ヴィンテージを越え、誰かに開けられる日を待つ。 ワインバーにとって、それは単なる保管ではない。 スペースを使い、資金を寝かせる。 そして何より、そのボトルをいつ、誰に、どんな文脈で出すのかという判断を背負う。 だからこそ、数年を経て開けられたワインが、一時間ともたず壊れていく光景には、なかなか厳しいものがある。

梁 世柱
9月5日


SommeTimes’ Académie <155>(イタリア・ヴァッレ・ダオスタ州3: 赤ワイン前編)
前回までは、ヴァッレ・ダオスタの白について学んできました。 第一回では、Blanc de Morgex et de La Salle。 モンブランの麓にある高標高の畑と、プリエ・ブランという土着白葡萄が、この州の山岳性を分かりやすく伝えていました。 第二回では、Petite Arvine、Nus Malvoisie、Chambave Moscato。ここではヴァッレ・ダオスタの白が、多様な個性を有していることを確認しました。 今回から、テーマは赤ワイン。 ヴァッレ・ダオスタの赤を理解するうえで、まず中心になるのが Petit Rouge (プティ・ルージュ)です。 また、この品種を軸にすると、Torrette、Enfer d’Arvier、Chambave、Nusといった小地区も整理しやすくなります。

梁 世柱
9月1日


出会い <111> Think outside the box.
Luna Piena, Primavera 2024. 日本ワインの面白さは、時に、全く想定外の場所からやってくる。 国際品種への挑戦。 甲州やMBAの進化。 あるいは、生食用葡萄や山葡萄系品種の可能性。 そうした分かりやすいテーマは、もちろん重要だ。 比較できる対象が多いから、価値判断がしやすいのも良い。 だが、その「比べる相手」がほとんどいないワインの場合はどうだろうか。

梁 世柱
8月29日


じゃがバターとイロモノペアリング
おそらく、25年ぶりといったところだろう。 夏祭り、という空間に足を運んだのは。 焼きそば、たこ焼き、焼きとり、焼きとうもろこし。 学生時代の思い出が吹き出してくる。 チーズハットグ、ハリケーンポテトなる未知の屋台も出ていたが、なにせ20年以上ブランクのある私だ、野暮な懐古主義を持ち込むのはやめておこう。 まずはたこ焼きを平らげたあと、随分と長い列ができている屋台に並んだ。 じゃがバターだ。 じゃがいもと、バター。 以上。 呆れるほどわかりやすい料理名が、夏祭りという場で、妙に面白おかしく感じた。

梁 世柱
8月28日


SommeTimes’ Académie <154>(イタリア・ヴァッレ・ダオスタ州2: 白ワイン後編)
前回は、イタリア北西部、フランスとスイスに接するアルプスの山岳地帯に位置する、ヴァッレ・ダオスタ州の入口として、Blanc de Morgex et de La Salleを学びました。 モンブランの麓にある高標高の畑。 プリエ・ブランという土着白葡萄。 Blanc de Morgex et de La Salleは、ヴァッレ・ダオスタという山岳州の特徴が、分かりやすく現れる白です。 今回は、ヴァッレ・ダオスタにおける、他の重要な白ワインに関して学んでいきます。 骨格となるのは、前回と同じくValle d’Aosta D.O.C.。 その中では地理的表示と、品種表示の両方が認められていますが、今回は1つの重要な品種表示と、2つの地理的表示について扱っていきます。

梁 世柱
8月25日
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