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格安ワインのアドヴァンテージ
神はディテールに宿る。 あらゆるディテールに徹底的にこだわり、そのこだわりが完璧な精度で行き届く量のワインしか造らない。 少量生産=高品質、という方程式自体は、基本的には間違っていない。 実際に、世界最高峰と謳われるワインには、この方程式通りに造られているワインが非常に多い。 一方で、シャンパーニュのプレスティージ・キュヴェや、ボルドーのトップ・シャトーのように、かなりの生産量と極まった高品質を両立させている例もある。 つまり、方程式自体は正しいと言えるが、唯一の条件ではない、ということだ。 そして、少量生産だが、品質的に優れているとは言えないワインも、残念ながらかなり存在している。 この複雑に見える因果関係の中で、どのようにワインの価格は決められていくのだろうか。 ワインの価格は、基本的にコスト+市場原理で決まる。

梁 世柱
2 日前


SommeTimes’ Académie <126>(イタリア・フリウリ州: Part.2)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は イタリア・フリウリ州(正式名称:フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州) について学んでいきます。 フリウリ州には、4つのD.O.C.G.が認定されていますが、そのどれもが、実態としては最重要産地とは言い難いという特殊な州です。 一方で、フリウリ州ではイタリア全土を代表するクラスの偉大なワインの数々や、特殊なカテゴリーのワインも多々生産されています。 フリウリ州編2回では、より重要度が高いと言える フリウリ州のD.O.C. に関して、まずは整理をして行きます。 Friuli-Venezia Giulia D.O.C. フリウリ州のD.O.C.は立地・地勢的特徴と葡萄品種の組み合わせによって、その特徴を把握していくことが大切になります。 例外が非常に多いエリアでもありますので、あまり細かい部分はあえて見ずに、大枠として全体像を捉えるようにしていきましょう。

梁 世柱
4 日前


Not a wine review <7>
テキーラ 、と聞けばどういうイメージが真っ先に思い浮かぶだろうか? 現代は、少し昔ほどのパーティー飲み文化も無くなってきているので、親指と人差し指の間をライムで軽く湿らせてから塩を乗せ、それをひと舐めし、テキーラを一気に飲んだあと、ライムをかじる、という一連の「 テキーラショット 」という「パーティー作法」(別名:若かりし魂への点火)を知らない人も増えているだろうか。 もしくは、 マルガリータ や テキーラサンライズ といったど定番カクテルの材料としても知られているだろうか。 少なくとも、高価なスコッチやブランデーのように、ゆったりと嗜む、というイメージをテキーラに対してもっている人は、かなり少ないと考えられる。

梁 世柱
4 日前


タッカンマリとの変幻自在ペアリング
韓国には、実に不思議な立ち位置の料理がある。 タッカンマリ だ。 直訳で「鶏一羽」という意味をもち、1960年代頃に ソウルの東大門 周辺で誕生したとされている、それなりに歴史もある料理なのだが、いかんせん、 この料理をそもそも食べたことがある韓国人が、かなり少ない そうなのだ。

梁 世柱
7 日前


終わりなきワイングラス沼に刺す、一筋の光
ワイングラス、というのは実に奥が深い酒器である。 世界中の酒器を検証したわけではないが、ヴァリエーションという意味においては、あらゆる酒器の中で、最も複雑怪奇なカテゴリーとなっていることは、間違いなさそうだ。 それほどのヴァリエーションが存在していることに、果たして意味はあるのだろうか? 本当にグラスによって大きく味わいは変わるのだろうか? 答えはYESである。

梁 世柱
2月1日


SommeTimes’ Académie <125>(イタリア・フリウリ州: Part.1)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は イタリア・フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州(以下略してフリウリ州と表記) について学んでいきます。 フリウリ州には、4つのD.O.C.G.が認定されていますが、そのどれもが、実態としては最重要産地とは言い難いという特殊な州です。 一方で、フリウリ州ではイタリア全土を代表するクラスの偉大なワインの数々や、特殊なカテゴリーのワインも多々生産されています。 フリウリ州編1回では、まずフリウリ州の D.O.C.G. に関して学んで行きます。 Ramandolo D.O.C.G. 葡萄品種:ヴェルドゥッツォ・フリウラーノ ワインタイプ:甘口白 地域:Udine北部

梁 世柱
1月29日


再会 <98> 褪せない伝説
Miani, Chardonnay 2023. もう何年前だったか忘れてしまったが、少なくとも15年以上前のことだ。 当時愛読していたワイン専門誌の表紙を、イタリアの Miani というワインが飾った。 まだまだ時代的には、 「超低収量合戦」 が繰り広げられていた頃だ。 紙面に掲載されていた、 ブルーベリーと見間違えるほど小粒に凝縮したMianiの葡萄 は、強烈なインパクトとして目に焼きついた。 すでに入手困難なワインとなっていたため、探し出すのには苦労をしたが、アメリカ中のネットショップ在庫にアンテナを張って、ようやく入手したMianiを口にした時の感動は、忘れられない。

梁 世柱
1月26日


山菜はペアリングの難敵
1月や2月。春を待ち焦がれ始める厳冬の時期になると、一足早く春の訪れを告げるかのように、山菜が市場に出回り始める。 この時期の山菜は、多くがハウス栽培ではあるが、天然物(4月頃~)とはまた違った魅力を備えた食材となる。 一般的に冬の山菜は、苦味が控えめで、香りは上品、食感は柔らかい。 むしろ、冬のハウス栽培時期の方が、好き嫌いは別れにくい食材とも言えるだろう。 さて、その山菜なのだが、ペアリングにおいてはかなりの難敵となる。

梁 世柱
1月26日


クラシックとナチュラルの境界線
かつてワイン市場では、 クラシックvsナチュラルという内戦 が勃発していた。 あえて、 過去形 にしているのだが、今回のテーマはまさにその点にある。 そもそも 嗜好品 であるワインは、 飲む本人が好きならそれで良い 、というのがど真ん中の正論なはずだが、自称知識人の中には、どうしても他者の趣味嗜好を攻撃したい人が多いようだ。 不毛なマウントポジションの奪いあい。そんなくだらないことを、どうかこの美しい趣味の世界に持ち込まないでいただきたいものだ。 さて、ひと昔前の対立構造を、少し丁寧に紐解いてみよう。

梁 世柱
1月23日


SommeTimes’ Académie <124>(イタリア・ヴェネト州: Part.4)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は イタリア・ヴェネト州 について学んでいきます。 水の都として知られるヴェネツィアが州都となるヴェネト州は、ヴェネツィア自体を含む9つの世界遺産など、観光資源に恵まれた州ですが、ワイン産地としても、ヴァリエーション豊かなスタイルと奥深い伝統を誇る、極めて重要な存在です。 ヴェネト州編4回では、ヴェネト州にあるその他の重要産地に関して、厳選して学んでいきます。 ヴェネト州には、D.O.C.G.だけでも14認定されているため、情報の取捨選択とエッセンスを捉えることが重要です。 Bardolino Superiore D.O.C.G. 葡萄品種:コルヴィーナ主体 ワインタイプ:赤 地域:ヴェローナ県 Valpolicella系と同様の葡萄品種構成となるBardolinoは、SuperioreのみD.O.C.G.に昇格します。 ガルダ湖周辺の温和な気候の影響によって、Valpolicella

梁 世柱
1月22日


出会い <97> 今こそ見直したい、協同組合産ワイン
Cantine Diverse di Monserrato, Vermentino di Sardegna 2024. ¥3,100 協同組合(生産者組合) と聞くと、一般的なワイナリーとしてのイメージはどうだろうか? おそらく一般的には、「当たり障りのないカジュアルワインを大量生産している。」といったとこだろう。 そもそもそのような形式のワイナリーの実態とは、何なのだろうか? フランスではドメーヌ、英語圏ではエステートなどと呼ばれる、自社畑、自社醸造、自社瓶詰め出荷型のワイナリー(以降、 ドメーヌ型 と表記)は、その形態でビジネスを始めるための設備投資に、そもそも相当なお金がかかる。 そして、単独で売り上げを立てないと、投資分を回収できないため、リスクも高い。

梁 世柱
1月21日


Wine Memo <37>
Domaine Chaud, Very Bailey Good 2025. ¥2,600 ナチュラルワイン好きを公言している私だが、日本で造られるナチュラル系に関しては、非常に懐疑的だ。 特に亜硫酸無添加と表記してある場合、問答無用で不安定な可能性が高いと疑ってかかる。 色んな意見があるのは承知しているが、少なくとも私は、亜硫酸無添加で頻出するネズミ臭という欠陥を受け入れることができない。

梁 世柱
1月17日


SommeTimes’ Académie <123>(イタリア・ヴェネト州: Part.3)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は イタリア・ヴェネト州 について学んでいきます。 水の都として知られるヴェネツィアが州都となるヴェネト州は、ヴェネツィア自体を含む9つの世界遺産など、観光資源に恵まれた州ですが、ワイン産地としても、ヴァリエーション豊かなスタイルと奥深い伝統を誇る、極めて重要な存在です。 ヴェネト州編第3回では、イタリアを代表するスパークリングワインの一つである、 Prosecco に関して学んでいきます。

梁 世柱
1月16日


再会 <97> 珍品との再会
Hiruzta, Txakoli Tinto Parcela No.1.7 2022. 珍品好きを自称する私にとって、たまらない再会があった。 また飲みたいと思っているのに、そしてそれほど高いワインでも無いのに、滅多にレストランやワインショップで見かけることがない。 そんなワインが世界中にちらほらとあるのだが、得てして再会の時は不意に訪れるものだ。 美食の都と呼ばれるサン・セバスチャンを擁する スペイン・バスク地方 。 カジュアルな郷土料理としては、 ピンチョス が非常に有名で、そのピンチョスに合わせる定番の同郷ワインと言えば、 チャコリ である。

梁 世柱
1月14日


私にとっての不正解なクラシックペアリング
日本のワイン教育において、ペアリングは「クラシック」の例をひたすら学ぶのが通例だ。 超長期間に渡って、その地域同士の郷土料理とワインが同じ食卓に並び続けた結果として、緩やかな「歩み寄り」が生じて、クラシックペアリングが誕生する。 ただしそれは、真に優れたクラシックペアリングの例に限る。 そのような例では、理論的にみても、料理とワインの関係性に、確固たる「理」が生まれているものだ。 しかし実際には、すべてのクラシックが高い完成度に至っているというわけでもない。案外と、 適当なものや、こじつけ的なものも多い のだ。

梁 世柱
1月12日


SommeTimes’ Académie <122>(イタリア・ヴェネト州: Part.2)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は イタリア・ヴェネト州 について学んでいきます。 水の都として知られるヴェネツィアが州都となるヴェネト州は、ヴェネツィア自体を含む9つの世界遺産など、観光資源に恵まれた州ですが、ワイン産地としても、ヴァリエーション豊かなスタイルと奥深い伝統を誇る、極めて重要な存在です。 ヴェネト州編第2回では、イタリアを代表する白ワインの一つでもある、 Soave に関して学んでいきます。

梁 世柱
1月9日


出会い <96> 懐かしいワイナリーの衝撃的な新作
Bodegas Roda, Roda I Blanco 2021. ¥18,000 私がワインを学び始めた20数年前頃、スペインのとあるワインが、なかなかHIPな存在として注目されていた。 モダンリオハの雄と称されることも多い、 ロダ だ。 当時はロバート・パーカーJr.の影響力がまだまだ絶大だった頃というのもあり、「注目されている」ワインのほとんどが、まるで金太郎飴のように同じ顔をした、「違う国」のワインだった。 率直に言うと、ロダもまたその中の一つ、と言う印象だった。

梁 世柱
1月7日


SommeTimes’ Best Performance Award 2025
本年もまた、一年の締めくくりとなるBest Performance Awardの時がきた。 例年通り、選出基準は単純なコストパフォーマンスや、価格を度外視した品質といったものではなく、総合評価的に、最も強く印象に残ったワインを選出している。 本年は、クラシックとされるようなワイン(かなりの高額レンジも含む)と、日本ワインのテイスティング機会が例年よりも多い年となった。 同時に、クラシックワインとナチュラルワインも、その中間的なタイプも、満遍なくテイスティングを行ったという印象だ。 では、Awardの発表に移ろう。 Sparkling Wine部門 Ultramarine, Blanc de Noirs Heintz Vineyard “Late Disgorged” 2012.

梁 世柱
2025年12月28日


SommeTimes’ Académie <121>(イタリア・ヴェネト州: Part.1)
一歩進んだ基礎の学び、をテーマとするのが SommeTimes’ Académie シリーズ。 初心者から中級者までを対象 としています。 今回は イタリア・ヴェネト州 について学んでいきます。 水の都として知られるヴェネツィアが州都となるヴェネト州は、ヴェネツィア自体を含む9つの世界遺産など、観光資源に恵まれた州ですが、ワイン産地としても、ヴァリエーション豊かなスタイルと奥深い伝統を誇る、極めて重要な存在です。 ヴェネト州編第1回では、ヴェネト州を代表する赤ワインである、 Valpolicella系 に関して学んでいきます。 Valpolicella系 葡萄品種:コルヴィーナ主体、ロンディネッラ補助 ワインタイプ:赤 地域:ヴェネト州ヴェローナ県 イタリアで最も広く知られた赤ワインの一つであるValpolicellaは、原産地呼称制度上では、少々複雑な規定が定められています。順番に整理していきましょう。 1. Valpolicella D.O.C. 基本となるのは、Valpolicella D.O.C.です。

梁 世柱
2025年12月24日


再会 <96> 歴史を創った中国ワイン
Ao Yun, Ao Yun 2019. ¥70,000前後 木を見て森を見ず 。 ワインを探究していると、往々にして陥りがちな 罠 である。 「あの国のワインは、イマイチ。」 ワイン識者らしき人が、迷いなくそう語る姿を目にしたことがある人は多いだろう。 しかし、 そのような見解は、ほとんど間違っている 。 低レベルなワインというものは、どの国にも等しく存在している。 ワイン大国と呼ばれるような、 フランス、イタリアといった国々も例外では無い。

梁 世柱
2025年12月23日
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