梁 世柱2023年11月29日復活した銘醸地 <ポルトガル特集:ダオン前編>初めての国を訪れる時は、いつも不思議な高揚感に包まれる。 雲のように掴みどころがないのに、カーテンの隙間から差し込む光のように、いつの間にか一点へと集約していく、どうにもチグハグな感情。 約1日かけた長旅を終え、私はついに降り立った。...
ソン ユガン 2023年11月28日ヴィニュロンの一年 <2023年11月>収穫の終わったブドウ畑は静まり返っている。 あの収穫前の熱気や、興奮が渦巻いていた空気感は一切なく、紅葉したブドウ達が何事もなかったかの様に、ただ風に揺られ佇み、落葉が地面を覆っている。 収穫を終えた数日後、久し振りに畑を訪れて後片付けをし、それから暫く畑には行かなかった。...
梁 世柱2023年11月26日造り手の想い私は造り手を訪問した際、できる限り「造り手の想い」を引き出そうと努めている。 その舞台は、もっぱら葡萄畑の中だ。 セラーやテイスティングルーム、ましてや大きな試飲会場などでは、(嘘も含めて)適当な回答をされることは少なからずあるが、不思議と(全てがさらけ出される)葡萄畑の中...
梁 世柱2023年11月24日Wine Memo <16>Luis Seabra Vinhos, Alvarinho Granito Cru 2021. 全体論で言うならば、ポルトガル・ワインの中でも私の興味レベルが最も低いのは、ヴィーニョ=ヴェルデだろうか。 アルコール濃度が低く、非常に軽く、薄く、極微発泡性で、低価格の超大量生...